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【ピアノと白内障 #3】初診から待機2週間後に手術日が決定

前回からのつづきです。

新しい多焦点眼内レンズ、クラレオン・ビビティ(Clareon Vivity)を取り扱っているクリニックを探すことにし、その際、1つ選択基準を決めました。

検査機器として術中リアルタイム計測ができるORAシステム(術中波面収差解析装置)が導入されていることです。

素人考えかもしれませんが、白内障がだいぶ進んでいるので術前検査で測定誤差があった場合、ORAシステムがあった方が保険になって安心かな、と思った次第です。
(※ちなみにORAシステムは必須のものではなく、医師によっては必要ないと考えている方も多いみたいです。)

地方厚生局およびアルコンのHPからクリニックを探す

ビビティを採用している医療機関を探すには、単純にVivityで検索してみるのが手っ取り速いですが、地方厚生局の保険外併用療養費医療機関一覧を調べてもわかります(以下リンクのページの下のほうにあるので、各都道府県の医科(PDF)をクリック)。

ビビティ以外にもどんな多焦点眼内レンズをどんな価格で扱っているかがわかります。

ORAシステムは、ビビティと同じくアルコン社が開発したものなので、アルコンのHPから採用している医療機関を調べました。

まぁまぁ家から近いところに、ORAシステムのほか各設置医療機器も充実していて価格も平均的なSクリニックがあったので、そこに行ってみることに。

※多焦点眼内レンズはレンズ代が自費のため、同じレンズでもクリニックによって価格が異なります。実はすごく安価なところを見つけたのですが、家から遠く、医療従事者の妻からも、術後何かあったときに大変だからと諭され、諦めました💣

初診から術前検査?

もう年の瀬も迫ったころ、とりあえず診察の予約を入れて、Sクリニックに行ってみました。年の瀬のせいか、かなり混んでいましたが、すぐに呼ばれて検査が始まります。

気球の絵を見る他覚的検査や、プシュと空気を当てる眼圧の検査、C字の輪(ランドルト環)を見る自覚的検査と眼科でよくある検査が続きます。

私の場合、すでに左目の視力がないので、気球もピントが合いません。ランドルト環も見えないので、目の前で手を振ってもらい、上下、左右のどの方向に動いたかを言う検査になりました💦

しばらく休憩したのち、再度暗い部屋に呼ばれます。そこには以前の病院よりもはるかにたくさんの検査機器がそろっていました。。。そのため検査にも時間がかかります。なんだかずいぶんと長丁場になってきました。

これって、もう術前検査の内容なのでは?

普通、術前検査は手術をする意思を固めた段階でやるんじゃないのかな、とちょっと疑問に思いましたが、まぁ、よしとしました。

しかし、ちょっと時間がかかりすぎている。。。
どうもARGOSという機器で眼軸長がうまく計測できないようです。

すでに真っ白になっているので、目の奥に光が届かないのかな? ちょっと不安になりました😿

でも、確かARGOSは成熟白内障でも計測できるはず。いざとなったら光学式でなく、Aモード(超音波)で計測することもできるはず、と自分を元気づけて待っていると、助っ人の視能訓練士がやってきました。二人がかりで検査してもらい、時間はかかりましたが何とか計測できたようです。

一通りの検査が終わりましたが、術前検査は緊張するし、かなり時間がかかったので疲れました。

ハイリスクだけど多焦点眼内レンズでの手術を希望

次に手術を執刀する医師の診察が始まりました。結構、ぶっきらぼうな感じの先生です。

いつから見えないんですか? ハイリスクですよ。もっと早く来てくれないと!

とちょっと怒られました。でも、今まで放置していた私が悪いのでしょうがない。成熟白内障になると、普通の白内障より水晶体を砕くのに時間がかかり手術が難しくなるし。。。

そして単焦点前提で遠方、中間、近方のどのピントに合わせるか希望を聞かれました。単焦点じゃなくて多焦点眼内レンズ(ビビティ)を希望であることを伝えると、以前の病院と同様に「メガネが使えなくなること」を注意されました。

それは納得済だし、両目の手術も視野に入れていると話すと、今度は右目の診察をしながら、

右目も白内障が始まってはいますが手術はまだ必要ありません。右目はやらないほうがよいと思います。左目の手術は早いほうがいいです。

なるほど。この先生は以前の病院と違い、不同視前提の多焦点眼内レンズの適用OKなんだな。そう思い神妙にしていると、不満だと誤解されたのか、

うーん。。。右目も白内障は始まってはいる。。。右目の手術も予約しますか?

と先ほどの見解を翻してきました。言い方が不愛想で誤解されやすそうな先生ですが、どうやら気をつかっていただいたようです。私から見るとそんなに感じは悪くはないし、「結構いい先生なのではないか」というカンが働いたので、

「先生のおっしゃるとおり、まずは左目だけ手術をお願いします。不同視やコンタクトとの併用がどうしても耐えられなくなったら改めて検討します」

と左目だけの手術を受けることを決めました。その後、先生からはハイリスクなのでバックアップ用の単焦点レンズのピントを選ぶように言われます。

そう言われると不安になりますが、以前の病院で網膜症、緑内障、黄斑変性等いずれも指摘されていないし、私の場合、乱視についても矯正の必要がないわずかなものなので、現時点ではトーリックレンズのないビビティを入れられるはず。

バックアップ用単焦点レンズの出番がないことを信じて、セオリーと異なる遠方合わせを選びました。

大急ぎで説明を受けて年明け早々に手術が決定

そのあとは手術前のお約束の血液検査をし、クリニックのスタッフによる手術準備の説明を受けました。たまたまキャンセルがあったのか知りませんが、何と年明け早々に手術日が決定しました🎉

通常待機時間が短いところでも1か月。人気があるところでは半年待ちもザラにある白内障手術ですが、何と私の場合は初診で術前検査しただけで、次回は待機期間2週間で手術というスピード展開になりました!

普通、こんな急ピッチで手術を決めるのはありえないですが、先生は手術を急いだほうがいいと言っていたし、以前の病院で手術の説明は聞いていたので、再度の説明は特に疑問に思う箇所もなく、トントン拍子で進みました。

眼科に行ったきりなかなか戻れなかったので、妻にはかなり心配されましたが、年明け早々手術することを話したら、さらに驚かせてしまいました。でも、もう決まったこと。年末年始で羽目を外さず、体調を管理することにして手術に臨みました。

次回はいよいよ手術について書きます。

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