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ナンセンス音楽

Youtubeでこういうのを見つけた。


「バベルの塔」を想起させるこの歌詞とアニメ(実は動画ではなく、静止画をカメラワークで表現)が、背筋を寒くさせる。

作詞作曲は「きくお」というクリエイターで、ほかにも気味の悪い楽曲を提供して、ボカロや歌手に歌わせているのだ。

「たま」の『電車かもしれない』は、これまた、妙に耳に残り、「こんどうあきの」のアニメが中毒性を与えている。


「たま」は『さよなら人類』で一世を風靡したグループで、知久寿焼(ちくとしあき)のギターボーカル、「山下清」風な石川浩司のパーカッション(スネアドラムと裏返した桶を叩き、興に乗って叫ぶのが圧巻)、滝本晃司のベースギターで構成されている。私は知久のギターが好きで、かなりこの人は上手だ。

もう亡くなったが「ムッシュかまやつ」もしくは「かまやつひろし」の『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』をお聴きいただきたい。

「ゴロワーズ」なんていう銘柄のタバコを私は知らなかったが、愛煙家の間では有名らしいし、実際、洋モクとして手に入る。禁煙に何度も失敗している先輩に聞くと、このタバコは「臭い」らしい。好き嫌いのはっきり出るタバコだということか。

ムッシュの語り口調の、シャンソンのような曲で、流行りのラップなんかではない優しい雰囲気。私はラップが嫌いなので聴かないが、シャンソンは聴くのである。ラップで許せるのは吉幾三の『俺ら東京さ行ぐだ』と、河内家菊水丸の『新聞(しんもん)詠み河内音頭』だけだ。私は、虫酸(むしず)が走るほどラップ(ヒップホップ系)が嫌いなのである。だからスケボもスノボもブレイキンも勝手にしろである。

アメリカの「ホットバター」というシンセサイザーのグループがつくった『ポップコーン』はどうだ?たぶん、みなさんも聴いたことがあるはずだ。

今でも小中学校での校内放送などでもよく採用される、おもしろい曲である。その歴史は古く、シンセサイザー草創期に作られたものだという。冨田勲が出る前である。「ホットバター」には、ほかにも『テキーラ』とか『パーコレーター』という名曲がある。おそらく聴いたことがあるはずだ。

これも学校のお昼の時間によく流れていなかったか?ルロイ・アンダーソンというアメリカ人の作曲の『シンコペーテッド・クロック(壊れた時計)』だ。ウッドブロックという打楽器が主役だ。ほかに『タイプライター』も有名で、タイプライターを楽器として使ったのはこれが初めてであろう。

最後に、聴いていると頭が変になる平沢進(ひらさわすすむ)の『パレード』を紹介しよう。アニメファンなら筒井康隆原作の『パプリカ』という映画をご存じだろう。その中で「脳内世界」の荒唐無稽な有象無象のパレードのバックに流れる行進曲である。

平沢進はコアなファンの多いアーティストで、耳に残るリフレイン、奇妙奇天烈で意味不明な歌詞が売り物である。『パプリカ』の音楽監督であったから、そのテーマの『白虎野の娘(びゃっこやのむすめ)』は常習性のある危ない楽曲である。

まあ皆さん、聴いてごらんなさい。


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