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IT戦略を立ててみる 1/2

どこかのビルの中で苦しんでいる、一人情シスをむちゃぶりされているあなたに捧げます第七弾。

第六弾はこちら。

IT戦略に必要な要素とは?

さて、前回までで色々と情報は集まったと思うので、いよいよIT戦略を書いてみましょう。

IT戦略に何が入っているべきかという正解はないと思いますが、個人的にこれは入っておくべきという要素は以下の4点。
・投資テーマ
・施策
・時間軸
・コスト

投資テーマを考える

個人的にはこれが決まったら80%は終了だと思う。

投資テーマ、つまり何にお金をかけて今より良くするのか、を決める。

このために自社のIRを読んだり、自社の業務をこれまでに理解してきたわけです。自社の稼いでいる事業は何なのか、そこで行われているプロセスはどんなもので、現状にどんな課題があるのか。

例えば日用品メーカーだったら、卸や小売りとの受発注業務だったり、自社製品のマーケティング業務だったりで何か課題はないですか?
やたらめったら電話とFAXで受発注してたり、かろうじてメールは使ってるけど、ひたすら添付されているPDFをExcelに転記してたりしませんか?
名ばかりのHPは全然メンテナンスされてなくて、何がKPIかも設定せずに放置プレイしまくってませんか?

例えば小売りだったら、在庫管理とかにむちゃくちゃ時間がかかった挙句に棚卸でちょこちょこミスが発覚したりとかしてみませんか?楽天とかAmazonにとりあえず出店はしてみたものの、全然売れずにムダな経費だけが垂れ流しになってないですか?

今が完璧な会社なんてないはず、どこかしらに困ったことは起きているけど、とりあえず現場は頑張って今の仕組みの中で回している。
そういうときこそIT部門の出番ですよ。

向こう3年で改善すべき業務領域を絞って、それを投資テーマに設定する。大事なことはなんでもかんでもやろうとしないこと。一人情シスにできる量なんてたかがしれているので、テーマは一つ。どんなに欲張っても二つまでにしておきましょう。

例えば、以下のような感じで。
・小売店とのコミュニケーション効率化
・新たなチャネルによる販路開拓
・分散配置している在庫の有効活用
・認知向上による新規顧客獲得

投資テーマを決めるとは旗を立てるということ

投資テーマは最大二つまでに絞る。その代わり、そのテーマ自体は広がりのあるものにしましょう。

例えば単一の業務だけとはダメ。小売店との受発注業務効率化、とか。
せっかくやるなら目線は高く、せめて小売店とのコミュニケーション効率化くらいにしましょう。

単一業務だけをテーマにしてしまうと、そこだけで終わりになってしまってもったいない。
そうではなく、ある程度大きな目標を立てて、そこに向けて一歩ずつ進んでいく。レベル1の改善ができたら、それをベースにレベル2ができるはず、そしてさらにレベル3とより高みを目指していくためには最初にある程度高い目標が必要。

そう、投資テーマを決めるというのは目指すべき旗を立てるということ。
その旗は魅力的でなければならないし、ある程度頑張らないと達成できないものでなくてはならない。

魅力的な旗が立てられることで、みんなの意識がそこに向かっていくようになる。投資テーマ設定はそういう意味でも重要なのです。

テーマだけでは絵に描いた餅なので、、、

といってもテーマだけをぶち上げただけでは、予算も時間軸も設定できません。

なので、テーマに沿って具体的な施策を考えることが大事です。この時点で全ての施策を細かく洗い出すことは不可能なので、まずは当面の間で取り組む施策だけでも考えておくのが良いでしょう。次回はそのあたりを考えていきたいと思います。

待て、次回。

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