早いものでもう3月。
メキシコはもう暑すぎて2月から半袖で過ごしているけど、わたしの母国では春がすぐそこだと思うので、今日は記念すべき人生初の就職活動の話をしまーす。
タイトル通り、わたしは日本でいう就職活動をせずに30歳まで生き延びた。
これは一ミリも盛っていない事実である。

まずは学生時代からのハイライト。

大学生の頃、わりと何の前触れもなく、私の就活イヤーに実家がめでたく飲食店を開業。私はだいたい何事も突然始めるけど、その親もだいぶ突然。イエーイ
それからというもの大学3年の冬から、講義のあと夜中までお店を手伝うという生活が始まった。オープンしたばかりだと慣れないこともトラブルも付き物なので、たまに朝の4時とかまでお店にいたし、おかげさまで朝は起きれず授業に遅刻、休みたい欲に身を任せて大学の単位はボコスカ落とした。
そんな人間が就活など手が回るはずもない。嗚呼。

それでも就活をすることに母親は反対しなかったけど、飲食業は好きだったし本当に行きたい企業、やりたい事があればその時はやめればいいと思ってそのままお店を続けた。
そうしているうちに7年が経過。
7年間びっちり働いたわけではなく、途中の数ヶ月は家族やスタッフさんの協力のもと、フィリピンの語学学校やワーホリにも行けたのでめちゃめちゃ恵まれていた。
そして昨年お店を別の経営者の方に引き継ぎ、めでたく本格的なニートになる。
その後はめちゃくちゃ旅行しつつ、知り合いから旅行関係の仕事を少し貰ってリモートでやりつつ、スペイン語のためにグアテマラへ向かった後に、メキシコも旅行。その後はサウジアラビアへのイベントの手伝いにも行かせてもらったりしながら生活。地球フラフラした。

それらが一息ついたタイミングが現在のメキシコで、就職先を探すタイミングも自然とここになった。
就活経験、会社勤めの経験ゼロの30歳に仕事があるのか謎だったけど、わたしの寄生しているメキシコのレオンにはラッキーなことに日系企業が多い。公園や道路の看板にも急に日本語で書かれていたりする。
交際相手のクラウディオくんが日本人のリクルートの方を紹介してくれて、色々とメキシコの就職事情を聞いた。
日系企業も多いメキシコで就労ビザを発行してもらうハードルはそれほど高くないようで、現地採用の枠もあるっぽい。つまりこんなポッと出の私のような外国人でもチャンスはある。
ただ日系企業が集中しているのは私の住んでいるところから車で30分近くかかる工業団地。
出勤に時間かけたくないと思いつつも、いざ就活やってみる。バモス
まずは英語と日本語の履歴書を作成。スペイン語もあると尚良し。

履歴書を提出して約1〜2週間後に、まあまあ大手の某企業へ面接へ行くことになった。
いそいでH＆○に行き、それっぽい生地のセットアップとパンプスを購入。
対面の日本語面接メインに、少しのスペイン語自己紹介があったけど、人生初の面接は終始オドオドしていたら終了。
「弊社についてなにかご存知ですか」
「すみませんよくわかりません」
こんな感じだったので翌日に秒で落とされる。
申し訳ないけど、少しホッとした。家からシンプルに遠すぎる。
まず最寄りのバス停まで20分強、つづいてバスに乗りさらに20−30分移動。その後は会社まで徒歩1キロ以上。やはり工業団地だった。仕事があるとはいえこの生活は私には無理ゲー。

しばらく家にこもりWeb系の勉強をしながら、次に紹介してもらった企業はラッキーなことに自宅からかなり近かった。これは俄然やる気がでる。最初はまったくしなかった面接対策もして、日本語がほぼ分からないはずのクラウディオからもダメ出し（自信がなさそうとか覇気がないとか）をもらいつついざ二社目。

面接は二回あってどちらもウェブ面接だった。
一回目は日本と中南米ハーフの女性との面接。ほぼ日本語の面接に加えて、スペイン語で簡単な自己紹介と会社への志望理由。
つづいて二次面接、次は日本人の男性。社会人経験のない私に「あなた、やれそう？」と心配そうに若干詰め寄ってきたけど「やります！」と言うしかない。こういうのはたぶん勢い。
詳しく何を喋って何を聞かれたかはっきり覚えていないけど、面接2日後に採用通知。後から聞いてみると、「やります！」が効いたらしい。やる気って大事。

というわけで、30歳初就活は終了。（そもそも仕事見つけてからメキシコ来てなかったんかい）

おそらく会社によりいろいろな選考基準があると思うけど、日系企業が多いメキシコでは日本での社会人経験のほうが重要とおもわれる。メキシコ社員もいるのでスペイン語は出来ればできるほど選択肢も広がるし評価されると思うけど、そこは今後の経験で伸びていくから、、という感じだし私もまだまだビジネスのレベルではない。初級レベルでもメキシコで仕事を探せる可能性はあると思う。

去年の9月にグアテマラに来てから、まさか大好きなメキシコで職を探すことになるとまでは思わなかった。人生どう進んでどれが正解かわからないけど、束の間のニートを満喫しつつ4月からがんばろう。

#創作大賞2023