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ツインレイ?の記録13

初めて連絡してきたのは向こうで、それから1月23日に出会ってからも彼から連絡が毎日来た。

私の体調の心配、仕事後の報告、寝る時間の22時半ぐらいまで連絡を交わした一週間。

2月1日に彼は片頭痛で連絡が一日来なかったが、翌日からまた9日間毎日連絡をしている。その間、3日と4日には会っている。その後の一週間は私のほうから積極的に連絡をしていたと思う。それでも毎日返信をくれた。

そしてやらかした2月10日。
酔った私のメッセージを最後に一週間連絡が途絶える。

そして2月17日。
もうあきらめようと思って、最後にメッセージを送った。
するとすぐ返事が来て、それから更に六日間。
この期間は私の仕事の面接を助けるためのアドバイス。

そして2月25日と26日のやりとりから突然連絡が途絶える。
私のメッセージを既読無視。

彼と連絡が途絶えて、私が何をしていたかというと、ひたすらインナーチャイルドワークをやっていた。

そして、私は自分で自分を幸せにするのだと心に誓う。

そんな時、一人の韓国人女性と知り合った。
実は彼女とは12月にすでに会っている。
その時も彼女のほうから声をかけてきたが、今回も彼女のほうからコンタクトを取ってきた。

同じ異国の小さな町で暮らす外国人同士。助け合おうと彼女は言う。
彼女は韓国の私かと思うぐらい、私とよく似ている。まるで双子のようだ。
彼と私は性格や生き方が真逆だが、この韓国女子は性格も行動も私とそっくり。
彼といると感情が揺さぶられてつらくなることもあるが、彼女といるとひたすら楽しい。
彼女は努力家で前向きで、私にいつも「自分を愛して、自分を好きでいて」と言う。
そして彼女の影響で、もっとがんばれることがあると思い、色々新しいことにも挑戦して、やる気に満ち溢れるようになった。

そして私は自分の新しい試みや楽しくしている姿をSNSにあげた。
彼はこのSNSで私をみつけて、発熱した私を心配して会いに来てくれた人だった。私が更新する内容を彼はチェックしていたし、そのことを話題にしていたこともある。だからもしかしたら今も見ているかもと少し思った。

私はその時も今も、自分が楽しいことがあったり、おもしろい発見をしたら、彼に一番に言いたくなるし、生き生きしている自分をみてほしいと思っている。彼には自分の人生のすべてを報告したくなる。

だから彼に会えない間も彼に報告するような気持でSNSは前以上にこまめに発信していた。もはや日記といってもいい。

そしてこの頃の私は、自分が子どもの頃にやっていたこと、具体的にはクラスでみんなの前でお話を作って絵を描いて算数を教えていたことを思い出したりもしていた。原点回帰。今大学で学生たちに日本語を教えている私の原点はそこにある。さらに新しい出会いもあり、彼と連絡が取れない間も私は楽しい日々を過ごした。

そんなある日、体調不良の学生が続出で欠席者が多く私が仮病じゃないかと怒ったことがあった。でもそれは誤解で、休む理由について学生たちから連絡があったことで反省したという内容をSNSにあげた。

ちなみにこのSNSはこの国の言語で書いている。

「二年生も三年生も欠席が多いが、金曜だからさぼりじゃないの? 
でも確かに風邪は流行ってるね。疑ってごめんね。
私が一番大嫌いなのは“無視”です。
でも学生は連絡をくれたね。
私は信頼関係を重視する。だから学生を信じる」

こんな内容だ。

すると18日間連絡のなかった彼から朝急に連絡がきた。
相変わらずの長文だ。

三週連続週末になると腰が痛かったこと、日本でも長引いていたということ、風邪の症状は治ったが咳が続くということ、そして最後にコスタリカの面接の結果がどうなったかを心配していた。

まるで問診のような内容に思わず笑った。

私のSNSを見たのかどうかは知らないが、それに反応するかのようなタイミングできた。
仮病ではないことを説明するかのような体調についての詳細な報告、「無視をしているわけではない」というかのようにも感じた。

それに対して私も返事をしている。

「仮病とは思ってませんでしたが、もう連絡したくないのかなとは思っていました笑」

そしてその後に感謝を伝えている。

「あなたと会ってから自分の過去の考え方や価値観を見直すようになりました。コスタリカは結果はわからないですが、おかげで面接の準備はできたし、悔いはないです。自分の仕事のやり方を見直すきっかけにもなり、今も試行錯誤中ですが、やる気に満ち溢れています。あなたは私と違う視点から物事を見るし地に足ついているので目から鱗の発見が多いです」

そして魂の双子とも感じる韓国女子と仲良くなったことなどを書いた。

最後に「連絡もらえて本当にうれしかったです」と。

その夜返事がきた。

「面接がんばられていたので、良い結果を祈ってます」と。

そしてまた長々と体調報告。

最後に、「日本食が食べられるお店を知ってるので都合が合えば行きたいですね。その時に家庭教師の件もご相談させてもらえれば」と書いてある。

用件があるから会いましょうみたいな書き方が彼らしいと思う。

まあいずれにしても会えるぐらいには心身ともに回復したということだろう。

その日は土曜日。私は翌日の日曜日は暇だと返事をした。

3月17日
翌日の日曜日は待てど暮らせど返事がこない。
やっと返事がきたのは18時過ぎ。
その日は仕事だったらしい。
土日休みがない週は疲れると書いてある。
40歳を過ぎてから老いを実感していて疲れが蓄積していると。

そしてまた最後に「日本料理の店はおいしいですよ。来週行きたいですね」と書いてある。

そして私は来週ならどちらでもいいと返事をした。

しかし彼からは返事がない。

3月21日
木曜日になっても返事がない。
私はほかの学生たちに予定を聞かれていたこともあり、この日の夜に彼に連絡をしている。

「土日どんな感じですか? 週末の予定決めたいので返事ほしいです」

それに対して

「週末は出張に行くことになりました。明日の晩御飯は大丈夫そうですがいかがでしょうか?」

え????
なぜそれを早く言わない……。

さらには私が感想を聞きたいと言った私が書いた記事のリンクについても「そういえば見れません」と返事がきた。

え????
それも今言う……?

もう23時だ。
忙しかったにしても、これ、私が連絡しなかったら、この人はこのまま流すつもりだったのだろうか。

そう思うと腹が立ってきたのと、自分を尊重されていないという気持ちになった。

今冷静になってみれば、彼の仕事は本当に急にスケジュールが決まるし、彼がなかなか返事しなかったのもぎりぎりまで様子を見ていたとも考えられる。

土日の食事にしても、私が行きたくないなら自分は行かなくてもいいというスタンスだったのかもしれない。

ここは本当によくわからない。

腑に落ちなさいっぱいで私は短く返事した。

「明日授業17時50分までで、その後なら大丈夫です。おやすみなさい」

すぐに彼から返事がきて、店のリンクが送られてきた。
時間は18時半。「ご検討ください」とのこと。

検討も何も私は先々週から楽しみにしていたのだ。

今も本当に不思議なのだが、あれだけ周りに気を配れる人が、なぜか私にはそこまでの配慮がないし、向こうから誘ってきて、私から予定を伝えているにも関わらず、ぎりぎりまで返事がない上にこちらから再度確認するというのは、仕事上ならあり得ないことではないのか?

そんなこともわからない彼ではないはずなのに、なぜ?????

そして「すみません」とか「返事が遅くなりました」の言葉の一つもない。

本当にあれだけの気遣いができる人がなぜ??????

嫌々なら別に誘わなくてもいいのにとすら思った。

ただ、もしこれがツインレイ独特のことだというのなら、少し考えられることがある。

そもそもツインレイというのは魂の片割れで、もう一人の自分だ。
彼は自分のことは後回しで周りの人に対して気を配る人である。
もし、私が彼のツインレイだとして、無意識的に「自分」と思っているのなら、自分は後回しで疎かになるので、この言動や態度は当然なのだ。

ただ、この時の私は困惑していた。

約一か月半ぶりの再会に心躍るどころか、戸惑いでいっぱい。

なんだか私が無理やり約束をねじ込んだみたいな感じになってる気もしないでもないが、出張前に無理やり予定を詰め込んできたのは彼だ。

それもやっつけ仕事的なことだろうか?

しかし、これは彼の義務でもなければ、無理にすることでもない。

一度誘った手前、嫌々でも遂行せねばという生真面目さからだろうか。
でもその態度は、私にも失礼では?
こっちだって嫌々なら別に無理に会ってくれなくてもいい。
本心はものすごく会いたい気持ちでいっぱいだが、とにかく私は混乱していた。

会いたくもなさそうなのに会おうとするのはなぜ????

その夜はほとんど眠れなかったのだが、もう時間も遅いので朝になって返事をした。

「では18時半に現地集合でお願いします。変更がある場合は18時までにご連絡ください」

まあ、腑に落ちなさと少しの腹立たしさがあるので、短くそっけない返事。

「朝のお忙しい中、返信ありがとうございます。18時半で承知しました。よろしくお願いします」

彼の返事もバカ丁寧で、まさに仕事のようなやりとりだ。

もう、そこまでして、なぜ私たちは会うのだろう?

多分お互い腑に落ちなさもあるのでは?

会いたいから会うのだと単純にも言えない関係。
むしろ会うには理由のいる二人。
だけど、そこまでして会わなくてもいい二人。

ただ、私は彼が好きなので、どんな彼でも会いたいと思う。
理由などいらない。ただ会いたい。

ただ、この時私は怖かった。

最後に会った時、幸福を感じたあの時間は、もう失われたのだろうか。
それを確かめるのが怖かった。

私を見る優しい瞳が変わってしまっていないかと、私はとても怖かった。

ただそれでも、また会えるということを深い部分で喜んでいる。

会いたくて会えなくてあきらめて、連絡が途絶えて、しばらくして、
また会えるなんて夢みたいだ

夢みたいなのに、彼の腑に落ちない言動が、やはり私を不安にさせる。
私にはどうしても彼が何を考えているのかわからない。

ただ彼の中にも戸惑いと混乱があるのだと思う。

それでもなぜ私たちは二人で会うのだろう。

私は彼に恋しているし、二人で会いたいの当然だ。
でも何事にも慎重で警戒心の強い彼が二人で会う理由は何?

そして翌日再会し、私は彼の言動に、さらに混乱を深めることになる。













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