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BABYMETALからNemophila(band)に嵌ったわけ!

babymetalファンである(あった、であるかもしれない)。改装前のzepp fukuokaでのコンサート(2015年10月)のちょっと前からで、Sonisphereの動画を観たのがきっかけだったと思う。DVD(クルマの中で見ている)は全部持っている。コンサートには運よく当たった、というか電話が通じた上記zeppの他、抽選を潜り抜けた東京ドーム、大阪城ホール(2017年と2019年の2回)にパブリックビューイング2回と行けることができた。(抽選漏れもいくつかあった)とくに、大阪城の1回目はyui-metalの見納めで、ある意味運がよかったなあと。

恥ずかしながら、某大学で語学系の教授をさせてもらっているが、麻雀、競馬他のギャンブルが本業じゃないかと思われていて、大学教授は副業だろうと言われている。音楽も洋楽が好きで、60年~70年代のロック・ポップ以来いつも嵌るアーティストがいて、babymetalの前はかなり長くShakiraを追いかけていた。2003年にはマドリードでのコンサートにも行くという快挙も成し遂げている。

babymetalの素晴らしさは、人によっていろいろあるだろうが、僕にとってはこんなに上手くマーケティングの隙間を突いてくるのかという驚きとそれを昇華させるメンバーの努力で、娘(孫かな?)みたいな女の子たちが一生懸命にエピソードと称されたパーフォーマンスをこなしていくのは感動的であった。

しかしながら、そのエピソードの終わり方、すなわち2021年4月にフィナーレを迎えた「10 babymetal Budokan」とその後が良くなかった。コンサートにkoba-metalの煽りを含めマンガを入れることには初期はよかったが、個人的には否定的で、それでも素晴らしいパーフォーマンスを観るための必要悪だと思っていて、余り気にしていなかったが、最後のコンサートには本当に不必要だったし、本当にあの状況でよく努力して開催したなとは思うが、やはりコロナの制約のもとでのコンサートには無理があった。僕の中でのベストアルバムは幕張でのMetal Galaxyの一日目かな?あとはアルバムになっていないけど、wowowで放送された1回目の大阪城ホールでのやや苦しそうに演じるyui-metal最後のコンサート。

そして、コンサートと同時にThe Oneというメッセージを込めたと思われる動画を配信した後に、沈黙を保っている(た?)のは別に構わないが、その後の企画として、約半年経って出てきたThe Other Oneが分からないというか、面白くない。15000円払えば「今から何かやるので、それが見られるぞ」というやや押し付けがましい姿勢と同時にThe Oneという会員サイトは維持していくという見え透いたやり方には、正直がっかりしてしまった。解散するぞという脅しみたいな終わり方の次は何かやるので参加料払えという再開の仕方には、もちろんAmuseという企業にとってお金儲けは必須だけど、ちょっと違うんじゃないのという思いしか残らない。その意味で本当のファンじゃないと言われればそれまでだけどね。

もちろん、これはあくまで個人の感想であって、人によっては面白いとされる方も多いかもしれない。なので、ここまでは単なる愚痴として読んで下さればと思う。

さて、Shakiraの追っかけのときも、他にはLa Oreja de Van Goghとか、Estopa他のアーティストを受け入れていたように、babymetalと並行して、いくつかのJapanese Metal Band、とくのFemale Bandも追いかけていたが、これはというbandには出会えなかった。また、何人かのソロ・プレイヤー、例えば千里さんとか、Li-Sa-Xなんかも守備範囲に加えていたが、もちろん聴いていて楽しいけど、CDやDVD(音楽配信など)を全部購入してみようという気にならなかった。Lovebites、Band Maid、Aldiousといった代表的なbandも聴くには聴くが、心奪われるものはなかった。そんな中、Nemophilaである。どうして嵌って、CD(DVD付きのも含め)を購入して、この6月3日には新しくなったzepp fukuokaでのコンサートにも行くことになったのか自分でも分からないけど、まあ、少し整理して考えを述べてみようかと思う。もちろん個人の感想なので、それはご理解下さい。

先ず、ビジュアルに訴えないという点。Band Maid他のbandには衣装を含めビジュアルに無理を感じ始めている。これは決して容姿で差別するというルッキズムではなく、そろそろ年齢相応のスタイルに移行してもいいのではと、かなり多くのbandに感じるものである。その点、Nemophilaはこのままいつまで一緒に続けるのかは分からないが、今の彼女たちの年齢相応の見せ方を考えれば、あと10年は自分たちのスタイルを違和感なく保てるのではないかと思う。その意味でmoa-metalは上手く、知らない間に大人になっていったなあと思う。

演奏レベルは高いが、最高水準ではない。でも、ある程度高いレベルでまとまっている。恐らく、個々のプレイヤーについては、彼女たちよりも技巧や表現力が上だという方を相当数挙げることができると思う。(ボーカルのMayuは相当高いが)その意味でband全体が技巧を争うのではなく、アンサンブルというか、全体でどうやって曲作りをしていくかという点でのテクニックは持っていて、もちろん作詞・作曲・編曲者、プロデューサーなどのセンスも必要だが、やはり表現する各アーティストの技量にかかっているわけで、その意味で段々上手くまとまってきている。とくにMurataTamuのドラムの音のセッティングと、Hazukiのギターの音色がよく作られている。あと、ボーカルMayuの英語は、youtubeのコメントにもあったが、分かるようで分からないが、でも何かわかるという英語で、僕の友人のアメリカ人も英語はかなりめちゃくちゃだが、何故か分かるという不思議なもので、このままでよいかもしれない。あと少しだけ付け加えると、ギターソロ(間奏)のフレーズにもう少し工夫が欲しいかなという感じ。

★ツインリードなので、交代で演奏して、あとは一緒にという以外の何かそれを超えたやり方、聴かせ方があると思う。

動画(youtube他)の活用に成功していると思う。恐らくMetal Bandの日本での需要には限界があるはずで、その意味でbabymetalがかなりの比率で海外を向いていたように、成功している日本のbandは先ず動画の再生数を海外で増やしていくことが必須になっている。その意味でNemophilaが、日本のBandも含め、多くのBandのCoverを配信していることには大きな意味があり、もちろん他のBandも同じように動画配信をやっているが、一つのマーケティングにおける見本になる方向性を見出して欲しい。なので、この秋Aftershockに出演するポスターで、Nemophilaの序列は一番下であるけど(Band Maidに負けている)、babymetalが最初そうであったように、そこから出発して上に這い上がれる可能性をしっかりと追及して欲しいし、その可能性があると思う。

スタイルがbabymetalと真逆である。これは、本当に個人的な意見であるが、今までbabymetalの統制のとれた表現を見ていて(たまにmoaが煽る程度)、Nemophilaの表現には、曲として聴こえるものには統制があるけど、表現のスタイルにはとって付けたような演出程度(動き)しかなく、実はこれが、ある意味大人になったbabymetalに欠けている部分かなと感じていた。なので、全体に対する演出的な部分は最小限にして、その場で出てくる感情やイメージを上手く表出できるように、この部分の表現力を高めていけばよい。

まだまだ書き足りないかもしれないが、最後に注文を述べると、個々の音作りにおいて、目指すものを曲げないようにということである。音楽の世界にはマエストロと言われる方がいて、恐らく或る程度技量を習得した方は、そんな方の一人の表現力に共感して、他の方からよりも多くを吸収していくことになると思う。そんな中で、例えば、ギターだったら、有名どころではSteve-VaiとかSatrianiとかAngelo Batioとか、目標となる人はいるはずで、そのスタイルを目標にして、自分のスタイルを獲得していけばよいと思う。あれもこれもではなく、例えばSakiはあの速弾きのピッキングスタイルのお手本としてAngelo Batioのようにできれば、今まで以上に多くの人を魅了できるものになるはずである。

babymetalが美しい面前の純全帯么九三色同順の辺七筒待ちで自摸ならば、Nemophilaは片方でしか和れないドラの白の後付けを泥臭く先行リーチ者から打ち取る感じかなあと、思っていたりする。




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