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手元にあると何でも食べちゃう私を許して

そば

日本そばをそのままで楽しめない。そんな幼稚な舌で生きたきた。


せっかく長野に住んでいるのだから、あなた、うまいそばくらい食べなさいよ、と言われるところだけど、どうしてもうどんを注文してしまう。


知り合いから手打ちそばをもらった。こういうのはざる、といいたいところだが、あまりうまく調理する自信がない。


ならば豪快にかき揚げでものせて、思いっきり胃もたれしようぜ!と開き直ると、だいたい賛成を得られる家族と住んでいる。彼らの舌もまた、実はあまり信用できない。


かき揚げ


玉ねぎを入れるのがとても好きだ。
玉ねぎが入っていればあとは何でもいい、というくらい好きだ。
玉ねぎと最も合うのは桜エビだと思う。それからセロリの葉。


黄色、赤、緑がそろい、目にもうれしい。舌にもうれしい。
そんなかき揚げがどかーん、とのったかけそばを食べた。


さすがに今はもう、暑い。



牛しぐれ

朝から、牛のしぐれ煮をつくっている。


しぐれ煮というのは「時雨煮」と書く。


私はそれを知ったとき、なんてかっこいい名前なんだろうと思った。
もし、私が子供を産むことがあったなら、自分の子に「時雨」と名前をつけたいくらいだ。しぐれくん、しぐれちゃん。学校では「しーちゃん」なんて呼ばれたりするのかな。


生姜を加えて佃煮にするものを、総称してそう呼ぶけれど、中身はぶっちゃけなんでもいい。あさりや牛肉がよく使われるけれど、昆布や人参でもいいし、生姜だけでも実は旨い。

生姜のしぐれ煮なんて、塩おにぎり、みたいな感じでかなりクラッシックに攻めてきている感じがある。食べたい。


今日、なぜ牛のしぐれ煮なのかといえば、近所のスーパーでなぜか和牛の薄切りが半額セールをしていたからだ。


おそらく元値がとんでもないので半額にしてもそこそこなのだが、半額の恩恵を受けたいがために買った。
半額だからといって買い込むのは好きじゃない。きっとみんなも、チラシを見てきたことだろう。


値段のこともあるし、2パックのみとした。だから、味を濃いめにして楽しもう、としぐれ煮にしたというわけだ。
牛しぐれは寿司にするとうまいから、酢飯と巻く。


海なし県


長野県は海なしだから、めでたい時は魚を食べたがる。
でも私の育った街は、近くに海があって魚が捕れる場所だった。年末年始はすきやきとかしゃぶしゃぶを好んで食べていて、誰もブリの照り焼きとかマグロの寿司なんて食べていなかった。どの地域も「とれないもの」が贅沢なのだ。


大晦日や正月なんてのは、ここではみんなが寿司や刺身を漁るように買うので、それに参戦するのが結構めんどくさい。



実は去年までは張り切ってやっていた。大晦日。
スーパーの開店と同時に駆け込めるように並んだり、人をかき分けて魚屋に「それ2本ちょうだい!」なんて言ったり(ちゃんとした魚屋は切り売りではないので店の人に直接何がどれだけ欲しいか言わなければならない。周りがうるさいので大声で言わなければいけないし、他の人と声がかぶると気まずいのでタイミングを見はからうことを考えると結構いやだ)、レジのため長蛇の列に並んだり。


今年、またそれをやるか、という話になって「けっこうふつうに、ばかばかしい」っていう話になった。今年はすき焼きでもしようか。真冬のBBQもよさそう。



はまぐり

たまたまはまぐりがあるので、それで茶碗蒸しを作る。はまぐりの入った茶碗蒸しは初めて食べる。茶碗蒸しと言えば海老、と思っていた。おいしいものなのだろうか。



ヤンニョムチキン


ヤンニョムチキンを作ろうと思う。キムチを漬けたら、タレが余ったのだ。


タレは結構作るのがめんどくさい。
りんごとか、あみの塩辛とか、砂糖とケチャップ、コチュジャン、キムチ用の唐辛子とかナンプラーをがーーーっとプロセッサーにかけるだけ。なんだけれども、それをそろえて軽量するのなかなか手間だ。


足りないと漬からないのでいつもちょっと多めに作る。それが余るとヤンニョムチキンだ。砂糖とケチャップを追加して、甘辛くする。


ざっくり揚げたから揚げを、ヤンニョムがぐつぐついうフライパンの中に投げ入れる。表面に白ごまをかけるかどうかは自由。


バターステーキ


弟がバターステーキが食べたいというので、ステーキ皿を出す。春にはステーキが食べたくなるものだ。


名古屋からきた家族が食べるものといえば、えびふりゃーだ。名古屋人は(みんなの家に聞いて回ったわけではないけれど)めでたい時はおおぶりの海老を買ってきてフライにする。春はめでたい。


でも、なぜか最近えぴふりゃーを食べないな。なぜかわからないけどまた作ってもいいと思う。ステーキの焼きかたにはコツがいくつかあって、弟はレアが好きなので気を付けながら焼く。最後、バターの角切りをポンとのせて、少し蓋をし、出した。



しぐれ君


そういえば、しぐれ煮の話に戻るけど。
店に行くと「志ぐれ」と書かれているところがある。

子供がいたら「志ぐれくん」というのはどうだろう。
なんか大げさだな。
やっぱり「時雨くん」のほうがいい。子供はいないので、命名できない。なにかストーリーを作ることがあれば登場させてみたいと思う。「時雨くん」。どうだろうか。


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