月刊Synthwave生活 2023年9月号

このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth、Chillsynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。
noteに書いた記事の数が、今見たら172個も書いていました。さすがにもうあんまり書くネタがなくなってます。YouTubeの謎ミームの記事についても、だいぶ更新が滞っていて、今んとこ1個だけネタがありますが書く時間があんまりないのでずっと先送りにしてます。だれも待ってないと思いますが、期待しないで待っていてください。
というわけで、今月もレビューの方に行きましょう。

DEADLIFE - Mortal Sojourn

Darksynth。EBM的などっしりとしたビートとベースで戦車のように前進する感覚がある。これより過激なDarksynthは沢山あると思うが、ダークさにおいては随一のものがある。

TWRP - Friends of the Blues

4曲入りのEP。いかにもTWRPらしい内容だが、ちょっとクセのあるレトロ感というか、熱血教師が汗をかきながら走っているような映像が思い浮かぶ感じであったり、あとはどことなく昭和の歌謡曲を感じさせる雰囲気だったりがある。

The Kyoto Connection - A Journey Of A Thousand Miles

この名前とジャケットから分るように京都がコンセプトのようで、いきなり京都っぽいサンプリングから始まる。非常に80年代的なデジタルシンセが響き渡るニューエイジ調アンビエントだが、フィールドレコーディングなどの音も相まって昭和の終わりから平成の始めといった頃合いの日本の雰囲気がきちんと感じられる。これを作ったのがアルゼンチンの人たちだというのが驚き。逆に日本人が80年代のアルゼンチンの雰囲気を音楽で表現しろと言われても難しいだろう。

Shadows and Mirrors, Starfounder - The World Is Yours

テクノが台頭する直前の電子音楽の質感とか、あるいはあんまり暗くないタイプのEBMっぽさもある。なんかそういう微妙なラインを攻めつついろんなバリエーションを試している感がある作品。

Megahit - Megacorp

巨大企業をテーマにしたサイバーパンク系Darksynth。サイバーパンクの要素の一つに、未来社会において世界を実質的に支配しているのが政府でも軍部でもなく巨大な営利企業になっている状況というのがある。そういう世界をテーマにしたコンセプトアルバム。Darksynthの前身はほぼEBMと言って間違いないと思うが、EBMも昔からサイバーパンク的なテーマはそれなりに多かったようだ。