2019/6月に聴いたもの

このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。

もう6月も終わりですか。なんか日本の将来の不安を浮き彫りにさせるニュースが多かったような気がしますが、心配しなくても日本は既に世界に先駆けてディストピアでサイバーパンクな時代に突入しているんじゃないかと思います。ただ、ブレードランナーやAKIRAで見た光景と違って、見た目が地味で圧倒的にしょぼいだけなのです。と言うわけで現実の日本を映画に寄せていくようにすればいいんじゃないでしょうか。

FM ATTACK - NEW WORLD

Synthwave界では古株、というかまだSynthwaveという言葉が無かった頃からやってるんじゃなかろうかとも思われるFM ATTACKの最新作。
この人はニューウェーブっぽさとジョルジオ・モロダーっぽさが特徴で、今作もその路線。ボーカルも何ともニューウェーブ感にあふれている。
ジャケットの帯の部分を見てください。変な縦書きにツッコミを入れるのは置いといて、一番下を見てみると「周波数変調攻撃」だそうです。


Waveshaper - ARTIFACT

正統派のSynthwaveというか、ボーカル無しのインスト主体で、ポップ過ぎずダーク過ぎずなサウンドのWaveshaperのアルバム。
どことなく映画サントラ風味で、そのためか何となく物語性を感じさせるものがある。


System96 - PASSAGE

前にも紹介したけども、またEPを出したSystem96。レトロなアナログの音で、一曲目の出だしのシンセパッドでやられてしまう。あんまり硬い音はなく、浸透するようなサウンドが主体。


Moondragon - OCEANA

この手の特殊な音楽の世界には、たまに変なカルマを背負った方がいらっしゃるのですが、このMoondragonというアーティストも多分そうなんじゃなかろうか。Bandcampの説明によると「すごいマシンとそれに携わる人たち」にフォーカスした作品を作っているとのことだが、確かにジャケットを見てもそれは一目瞭然。これの前作は「F1」がテーマで、その前は「戦闘機」。そして今作は、「冷戦期の特殊部隊」だそうです。最初の頃は戦闘機の作品ばっかりだったので戦闘機専門かと思っていたんですが、そうでもなかったようです。
サウンド的には、そのコンセプトに裏打ちされたシリアスな雰囲気を持つ、割とオールドスクールなOutrun/Synthwaveです。