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涙が出てくる程のラーメン

余計な情報なのかもしれないが、私は絶賛就活中である。
就活なんて余裕だなんて思っていた。


何戦も受けて不戦勝。

『ああ、私は世の中に必要とされていないのだろう。』

『こんな人間、誰も雇ってくれないよなあ。』

『職がある人ってすごいな。私なんて何も出来ないや。』

こんな様にネガティブ思考でぺっちゃんこになる日ばかり。


誰にも見えないプレッシャーに潰さる一方、
ポジティブ思考に明け暮れるような日もある。

『どこか私のような人材を求めている人が必ずいる!』
『不採用にした企業は私に合っていなかっただけだ!』
『私が輝ける場所はある!』

なんてね。

でもネガティブ思考とポジティブ思考の比率は
8:2
あり、自分に対して、
陽と影の双方がもろ出るのが就活であると私は勝手に
思っています。

自分の色を出して、企業先に認められて採用して頂くことが
人々の理想図なのかもしれない。でも、自分色をスパイス
したところで、ライバルに捕食され
自分はまた一から出直さないといけなくなってしまうのではないか。

それが面倒で望んでいる進路とは異なるものを選ぶものは多いのは
ないのでしょか?

一からやり直すのって大変ですもの。

人格バグる。腐る。腐るなんて可愛いくらい落ちまくる。
もういっそ、この世からいなくなってしまいたいとまで
追い込まれる。

自分を殺すことで雇われればそれで良いのかな。
いや、そんなことしてたら、真の自分がいなくなってしまうな。

何回、自分の心と闘えばいいのかな。

怖いなあ世の中。



本日、第一希望であった企業から不採用のお知らせを受けた。
悲しくて仕方なかった。

2次面接で実際にお顔を拝見して企業側の方々の感じの良さを感じていただけに、
絶望状態でしかなかった。
何よりこの終わりも見えない就活を応援してくれていた母親に
この報告をするのが苦痛でしかなかった。

母には弱気な姿を見せたくなかったので、
報告する際は、傷なんて何一つしてない事を気づかれないよう
明るく伝えた。

母という存在は偉大なものであり、
自分はこの痛みを一切気付かれていないと平然と思っていても、
案外、瞬足に気づかれているものである。

母は偉大なり!
とはこの事である。

第一希望絶望である事を母上にお伝えした後、
二人で散歩をして自宅近くのラーメン屋へ行った。

私は二郎を。母はつけ麺を。

一口。二口。ずるずる。
濃い味が染みる。
うまい。
でも心には響かない。

心は空っぽ。

二郎くんはいつも私を満たしてくれるのに
今日は染み込んでこない。

三口目だったかな?

涙が止まらない。


心配性の母が、『どうしたの!大丈夫よ!良い所決まるから!』

希望の会社の不採用のことで泣いていると
悟ってくれた母。

そんな鋭い母に対して私は


『いや、ラーメンが美味しくて泣いてるだけだよ。』


こんなにわかりやすい嘘があるかよ。


明日からどう生きようかな。

母にはこのラーメンが美味しくて泣いているという大嘘が
伝わっていると信じて一生懸命ラーメンを啜って
間食をした。

こんなにお腹いっぱいにならなかった二郎は
初めてだ。

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