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自衛隊から大手外資系企業へのキャリアの作り方(no.30)

プロフィール
八木 俊行さん
現職:外資大手IT物流企業 マネージャー
自衛隊在職時最終役職:航空自衛隊3等空佐

経歴

ーー本日はお忙しい中、退職予定自衛官、元自衛官のキャリアを考えるインタビューにご対応いただきありがとうございます。まず、八木さんの経歴を教えていただけますか。

八木さん:2008年に防衛大学校を卒業し、航空自衛隊へ入隊。航空自衛隊では戦闘機に搭載されるミサイルやレーダーの整備・管理をする業務に携わっており、北海道、青森県、東京都、奈良県で勤務しました。

また、東京では政府高官秘書(副官)としても勤務し、自衛隊の職種の中でもなかなかできない貴重な経験ができました。

その後、奈良県で勤務していた際、自衛隊で培った経験をもとに、別分野でも自分の力を試したいと考え、転職することを決意しました。

ご縁があって、現在外資系IT物流企業へ転職し、現在はリスク管理部署のマネージャーをしています。

「家族を守りたい」という気持ちで目指した防衛外学校

ーー自衛隊に入隊された背景と在職時の職務内容を教えていただけますでしょうか。

八木さん:自衛隊に入隊したのは、もともと「家族を守りたい」という理由からです。近親のとある方の不幸をきっかけに、どのような状況でも自分が家族を守れるような仕事をしたいという考えに至りました。

そこから防衛大学校を目指し、私立大学も国公立大学も受験せず、防衛大学校一本で受験し、合格しました。

ーーかなりの覚悟で防衛大学校受験に臨まれたんですね。

八木さん:そうですね。昔から何か始めることに関して、軸を持つことを意識して、その軸をしっかり持つことによって強い動機付けを持って行動する性格でした。

そのため、防衛大学校受験も、受験を決めた際は高校2年の冬で、当時学年で中間くらいの学力レベルでしたが、受験までの半年間は短期集中で勉強しましたね。

朝4時30分に起きて、通学の自転車に乗りながら英単語を聞いて、学校についてからは、授業が始まるまではもちろん、学校から出て行くように言われるまで残って勉強していました。

ーーすごい集中力で、現役で防衛大学校へ合格されたわけですが、家族を守りたい動機で防衛大学校を目指されたのはなぜでしょうか。

八木さん:父も防衛大学校出身の幹部自衛官だったため、もともと自衛隊という職種を知っていました。

日本において、家族を取り巻く環境で何か起きた際に、自らが動いて家族や国民を守れる立場や仕事に魅力を感じていました。

自衛隊で意識したリーダーシップのスタイル

ーー素晴らしい考えと実現されたことに感服しています。自衛隊在職は、どのような仕事をしており、どういったことを意識されていたのでしょうか。

八木さん:職務は、戦闘機のミサイル管理や戦闘機の整備管理でした。仕事を通じて、多くの部下と接する機会に恵まれ、また数は多くないかもしれませんが、自衛隊で活躍できる能力を持った部下を育成できたのではと感じています。

もちろん僕がすべてを教えられることはありませんでしたが、職場の環境整備に気を使っていました。具体的には、みんなが全力を発揮できる職場であるように指示命令が明確であることを意識していました。

僕も経験することは何度もありましたが、指示があいまいだとか、方針があやふやだと全力で動くことが難しくなりますよね。そのため、上部組織からの命令は、部下へ指示する際、自分がしっかり咀嚼して、指示するように心がけていました。

細かいことは聞かずに「現場で何とかしろ」や「空気を読め」という指示へは、必ずどういう結果を求めているのかを確認していました。上司へははっきりとした回答を求めていたため、嫌がられていたかもしれません。

ただ、そうすることで、たとえ自分が嫌われてもしっかりと組織が動けることが重要だと思っていました。

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「不発弾処理」チームで学んだリーダーシップのとり方

ーー空気を読め文化は日本独特らしいですね。それをあいまいにすると組織は強くなりづらいと思います。また、自衛隊在職中の思い出・エピソードを教えていただけますか。

八木さん:僕が不発弾処理チームにいたときに関わったチームビルディングは思い出深いです。

不発弾処理チームは、非常に少人数ながら、皆が専門分野を持つ専門集団です。職務の特性上、チームとして一体になっていないと犠牲者が出る可能性があります。

そのため、チーム作りにおいては、指揮官が命令をして従わせるような完全独断ではなく、部下にも積極的に意見を聞いて、いついかなる時に任務が生じても合意できるようチーム作りをしていく必要がありました。

そのため、こんな話題を出すこともありました。

「誰が最初に行く?」

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