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ヤルかヤラナイかの人生を選ぶ話

映画は人並みに見るのですが、影響を受けたといえる作品は少ないんですね。ただこの映画は、価値観というか人生観というか、見てから何か変わった気がしたんですよ。衝撃が強かったというか。

そもそも #夏に見たい映画 って聞いて真っ先に浮かんだ映画がこれだったので。

なので書きます。ディレクターのカナイです。

『劇場版テレクラキャノンボール2013』               日中は決められた移動区間をオートバイや自動車などで移動し、到着順でポイントを与える。さらに夜はナンパ、テレクラ、出会い系サイトなどを用いて、各都市で素人女性を制限時間内に撮影。その行為内容などによってポイントを加算し、その合計点で競い合うロードムービー。


当時口コミでロングヒットとなり、めちゃイケや「水ダウ」の藤井健太郎氏がオマージュ企画を作るなど、その界隈ではかなり話題になった作品です。

ただのいやらしい男女たちの、いやらしい話かと思いきや、少しでもポイントを稼ごうと姑息になる男と、そんな事情も知らず、それをかわしたり飲み込んだりする女とのギリギリの駆け引き。1対1、裸イッチョで撮られた映像から漂う可笑しさや情けなさ。当時劇場で見ましたが、多くのそういった場面で観客から笑いが起きていました。

やってること自体はくだらないんだけど、出てきた相手のインパクトも凄くて、これは絶対に脚本にできない。仕込めない。それぐらい奇跡が起きている。いや百戦錬磨の監督たちだからこそ起こせた奇跡かもしれない。いかに口だけで女の服を脱がせるか、それは男なら誰もが抱く憧れかもしれないが、じゃあ誰でもいいのか…。

とにかく、その人間の描き方が素晴らしい作品なのです。誰も悪者になってないし、不幸にもさせてない。そんなくだらないレースに挑んだ男たちの夏の記録です。

「ヤルかヤラナイかの人生なら、俺はヤル人生を選ぶ」

というフレーズが出てくるのですが、自分もヤル人生を選ぶでしょう。それで何か変わらなくても、人生に厚みが出るのは間違いないと思いますから。

元気が無いとき、何か悶々としているときに観ていただければ楽しめると思います。

ではまた。カナイでした。

#夏に見たい映画 #動画 #映像 #キャノンボール


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