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ヴィガノ大司教、聖伝の女子修道院を擁護する(2021年10月1日)

【編集者注】真のカトリックのミサの最終的な消滅を宣言したフランシスコの自発教令「トラディティオーニス・クストーデス」(Traditionis Custodes)を受けて聖伝への攻撃が加速する中、カルロ・マリア・ヴィガノ大司教は聖伝の女子修道院や男子修道院を支持する力強い声明を発表しました。今週の「News Roundup」でお伝えしたように、ペンシルバニア州フェアフィールドにある聖伝のカルメル会女子修道院は、すでに彼らに迫害をもたらたす一つの動きである「訪問」を受けています。この訪問は、無原罪の聖母のフランシスコ会(Franciscan Friars of the Immaculate)に対する最初の動きを彷彿とさせます。

暴君的なバチカンのなすがままである聖伝の小さき者たちに対する大司教の司牧的配慮とお気遣いに感謝申し上げます。―編集長ブライアン・M・マッコール

観想生活の修道女の修道院を擁護する声明

私は、深い悲しみと強い憤りをもって、バチカンの奉献・使徒的生活会省が、米国のさまざまな観想的な女性修道者の修道院で行っている使徒的訪問に関連する出来事に注目しています。

これらの使徒的訪問は、教会法上の規範と法の最も基本的な原則に違反して行われており、修道女たちが受けている尋問を特徴づける威嚇と脅迫、そしてこれらの女子修道院のメンバーに対して行使されている心理的な暴力は、教皇庁の省の役人たちの行動をなさしめるべき愛徳と正義の原則に反しています。これらすべてが、その不安を与える証拠のすべてにおいて明らかにしているのは、ベルゴリオ【教皇フランシスコ】の正確な指示に従って、同省長官のジョアン・ブラス・ジ・アビス枢機卿と次官のホセ・ロドリゲス・カルバーヨ大司教によってすでに与えられている命令の皮肉な実行者である訪問者たちが、迫害の意図という偏見を持っていることです。どの共同体が標的になっても、修道女たちを分裂させる目的で行われる訪問者たちによる騒ぎ立てや集団いじめはいつも同じで、修道女の個人的な良心に反するという段階に至るまで強い心理的圧力をかけて、沈黙、祈りによる黙想、償いの生活に慣れている人々にとって深刻な妨害をつくり出そうとしているのです。

この粛清作戦の背後には、ベルゴリオの教会の活動を特徴づけるすべてのものと同様に、観想生活の共同体に対する、特に聖伝と古代の典礼に結びついた人々に対する憎悪と聖像破壊的な怒りがあります。このような憎悪は、悪名高い指示書「コル・オランス」(Cor Orans)【女性の観想生活に関する使徒的憲章「Vultum Dei Quaerere」の補足指示書。2018年】とその残酷で無慈悲な適用によって一般的になりました。また、目立つことは、これらの共同体が受け取る資金や寄付金に異常なほどの強い関心を持ち、バチカンがそれらの金銭を可能なあらゆる口実を使って自分のものにしようとしていることです。

このような憎悪は法的にも規律的にも正当化されません。なぜなら、バチカンに標的にされるこれらの修道院は、その修道会のカリスマ【天主からの賜物である特別な力】にしたがって、聖なる創立者たちに忠実に、また教会との真摯な交わりの精神で生活することに自らを限定しているからです。創立者たちの規則を実践し、トリエント典礼を行っているすべての団体で起きているように、彼らの召命の数は増加しているところです。これらの修道女たちの「過ち」は、教会の不変の教導権とその二千年の聖伝、そしてその由緒ある典礼に忠実であり続けたいと思っていることです。結局、ベルゴリオの冷酷な破壊行為に直面して、男女を問わず、世俗的・宗教的共同体のすべての「過ち」はただこれだけなのです。

奉献・使徒的生活会省によって行われている組織的な解体作業を、はっきりとした言葉で糾弾することが、まさに牧者としての私の義務であると考えています。同省は、あらゆる形態の奉献生活への嫌悪感を秘密に持っている指導者たちを擁し、彼らに命令を与えた者【ベルゴリオ】と完全に調和しており、さらには神秘体の最も貴重で最も弱い部分を今も将来も守ることができない教区長たちは、最も不愉快で無関心な沈黙を保っているのです。

バチカンの無慈悲な迫害がすでに他の栄えていた女性修道者たちの共同体を襲い、今では完全に破壊されていることを、私たちは忘れてはなりません。私が思い浮かべているのは、少し例を挙げれば、無原罪の聖母のフランシスコ会(イタリア)、サン・テニャン・シュル・ロエのマリアの小さき修道女会(フランス)、アウエルバッハの修道女会(ドイツ)、聖霊のドミニコ修道女会(フランス)などです。

私は、今回の行動の責任者たちこそが、最初に懲戒処分を受けるべき者たちであるとも言及します。カルバーヨが小さき兄弟会(フランシスコ会)の総長として関与した、非常に深刻な財務スキャンダルにかかわっているためです。カルバーヨの地位は非常に評判を落としたため、省の次官は通常レオニーナの壁【バチカンの壁】の外に住んでいるにもかかわらず、奉献・使徒的生活会省の次官はバチカン内に住まなければなりませんでした。

解放神学の悪名高い信奉者であるブラス・ジ・アビス枢機卿は、ベルゴリオのディープ・チャーチの統治を特徴づけるスターリン主義的な方法に従って、奉献生活の団体のメンバーをまさに「再教育」するために、ベルゴリオによって奉献・使徒的生活会省のトップに任命されました。これは、2013年以降、バチカンを支配している恐怖政治という環境に沿った、最悪の独裁体制にふさわしい粛清です。

私は、兄弟である司教、司祭、そして何よりも忠実な信者の皆さんに、観想生活の女子修道院や聖伝の修道共同体の破壊に反対する声を上げてくださるように要請します。迫害されている修道女たちを守り、天主と教会共同体全体の目に憎むべきこの迫害に責任ある者たちを暴露するために、自発教令「トラディティオーニス・クストーデス」が公布された後、ここ数週間で悪化してきている攻撃の犠牲者に、霊的・道徳的な支援だけでなく、物質的・メディア的な支援をすることが必要です。

教会の権威の変質に直面して、長上たちへの荘厳な従順の誓いと、長上たちが追求する邪悪な目的の証拠とを両立させることがいかに難しいか、また私たちの主の御名によって権威を行使すべき人々に抵抗しなければならないことがいかに苦痛であるか、私はよく理解しています。それにもかかわらず、長上たちに協力することは、一種の共謀や罪深い黙認に問われることになるでしょう。天主への従順と教会への忠実は、両者の敵であることを自ら示している人々への盲目的な追従につながることはあってはなりません。つまり、聖ペトロの言葉によれば、「私たちは人間よりも天主に従わねばなりません」(使徒行録5章29節)。このことは、修道者だけでなく、世俗の聖職者にも当てはまります。教会の体の解体に直面しているとき、彼らの沈黙がこれ以上続くことはあってはならないのです。

修道女を悩ませているこの重大な良心のジレンマを考慮して、私は信心深い信者および女子修道院の後援者の皆さんに、修道院とその財産の独立性を保証し保護するために、適切な法的手段によっても積極的に働くよう、特に訴えかけます。

私は、迫害されている修道女たちに、私の絶え間ない祈りを保証し、彼女らが断固として抵抗し、迫害者の回心のために自分たちの苦しみを捧げるように招きます。この沈黙しているキリストの花嫁たちが、【フランス革命の】恐怖政治のときにカルメルの誓願すなわち修道誓願を捨てなかったためギロチンにかけられた16人の修道女 --- コンピエーニュのカルメル会殉教者たち --- の痛みに満ちたカルワリオに霊的に一致しますように。血に飢えた革命家たちにより、「信仰への憎悪によって」(in odium fidei)迫害されたこれらの奉献された女性たちの英雄的な抵抗が、この背教の時代において彼女らのお手本となりますように。

カルメル修道女の殉教 1794年


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