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結局☆ボールペン

日常がデジタルに侵食されると、アナログに安らぎを求めてしまう。

どうせ毎日使うならと、書いてて気持ちが良いと噂される万年筆に手を出してみた。

万年筆のインクフローに魅せられて、1年くらい公私で使っていた。

書く気持ちよさに目覚めると、関心が書く方から書かれる方に向かっていった。
ダイソーの100均手帳からツバメ、モレスキン、ミドリのMDノートとはしごし、最終的には紙にも装丁にもこだわりはじめ、オーダーメイドに手を出す始末。

ところが、仕事ではボールペンしか使えない状況があまりにも多いことに気づき始め、私生活に至っては、オーダーメイドで作ってもらった手帳があまりに高級過ぎて何も書けない状態に陥り、万年筆は胸ポケットのブローチになっていた。

やむなく万年筆でしか味わえない書き心地に限りなく近いボールペンを探すことにした。

そうやってたどり着いたのが、ペリカンのK605とロメオのリフィル0.7mm。

ボールペンを使い始めると、お洒落で勿体無くて何も書けなかった山羊革カバーにトモエリバーをはさんだdesign.yの高級オーダーメイド手帳が、普通のメモ帳になっていた。

そしてそのボールペンは、利便性と癒しを与えるだけでなく、紙沼という牢獄からも私を解放してくれた。

晴れて自由の身となった私は、牢獄で身に付けた知識を武器に文房具店に再就職することとなった。

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