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Inglenook(Rutherford AVA)

1879年、貨物船のキャプテンだったGustave Neibaumがナパにワイナリー用の土地を購入し、ZinfandelとBlack Malvoisieを植える。1881年、シャトーの建築が始まる。Cabernet SauvignonやMerlotの苗をフランスからナパに持ち込み、苗と苗の間を1メートルまでつめたヨーロッパ風の植樹方法を取り入れた。1887年、シャトーの建築が終わり、Inglenookはナパで最初のシャトーワイナリーとして発足した。

1919年、禁酒法が政令されたが、家庭向けワイン用やBeaulieu Vineyardの教会ワイン用にぶどうを作り経営を続ける。禁酒法が解かれた後は、Neibaumの甥の息子John Daniel Jr.をワインの商品管理やマーケティング、販売マネージャーとして迎入れる。John Danielが来てからは、品質のよいワイン作りに集中し数々の賞をもらう。

1964年頃から、金銭的困窮からワインの品質が落ち”Cheap jug wine” と酷評されるようになる。1975年、Francis CoppolaがInglenookを買い、”Niebaum- Coppola Estate Winery” が誕生する。ワイナリーの復活を目指し、再び良質ワイン作りを目指す。Coppolaは、BordeauxのChateau Margauxでエステイトディレクターとして働いていたPhilippe Bascaulesを、ワインメーキングディレクターとして雇い、ワイナリーの抜本的な改善を始動させる。

2011年、元のワイナリー名”Inglenook”とトレードマークを取得し現在に至る。


主なワイン


1. Rubicon
Cabernet Sauvignonメインのボルドースタイルのブレンド赤ワイン。 Inglenookを代表するワイン。”Rubicon”はことわざの”Crossing the Rubicon”(Rubicon川を渡ったらもう後戻りはできない)に由来している。

2. Cask Cabernet Sauvignon (現Cabernet Sauvignon)
John Danielが始めた”Cask Wine Program” (Estate-bottled wine) で100%Cabernet Sauvignonワイン。現在は、シンプルにCabernet Sauvignonとネーミングされており、他種ぶどうが少しブレンドされている。

2. Edizione Pennino Zinfandel
Francis Coppolaの祖父の名前に因んだメーミング。ZinfandelはInglenookで最初に植えられたぶどう品種。

3. RC Reserve Syrah
Francis Coppolaの息子Roman Coppolaが手がけた、このワイナリーで最初のSyrah。

4. Blancaneaux
Rhoneの白ぶどう種Viognier, Roussanne, Marsanne (全てEstate-grown)を使ったブレンド白ワイン。


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