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デザイナー界隈の仕事のすすめ方やココロエ(その1)

ベテランデザイナーのはしあやです。

ブログ的なお話をちょいちょい書き溜めていたので、思い出したときに出していきます。

デザイン案件を進めていると、ある程度デザイナー側で判断し、無理そうだったり明らかに改善したほうがいいと思われるような事象に出くわします。

たとえば、「どう見てもおかしな色使い(クライアントさんの現場をみていない上司からの指示)」だったり、「明らかにコストがかかりすぎるのでこの部分を省いてこちらに変更した方が安くクオリティを下げなくてすむ」、逆に「あと少しここに費用をかければかけた費用以上のメリットが生まれるのに」など。

クライアント様は素人ということをお忘れなく

クライアントさんはプロではありませんし、制作現場の手間暇や裏側、さらに仕組みなどは一切わかりません。まれにデザインの経験者の方がクライアントになる場合もありますが、それは稀であって普通は素人の方と思って接することが重要になってきます。

新人の頃を思い出してください。
もしくは、学生時代に超絶苦手で赤点ばかり取っていた科目の勉強の時とか。

わからない、ということはつまり「リスクを想像することはできない」のであって、だからこそ「質問はこなくて当たり前」ということでもあるのです。

つまり、デザイナー側が内容の不具合や不効率、改善策に気づくはずの製作者側でそれを汲み取ってあげて、フォローしたりよりよいものにする必要がでてきます。これがディレクションというものの一要素です。

そしてプラスアルファのサービス、となり、顧客満足が生まれるのです。

ホウ・レン・ソウはデザイナーにも最重要事項

「考えている暇があったら手を動かせ」
とは、よく言われたものです。

確かに、新人時代はどうしても「考えている間は(傍目には)止まっているだけ」にしか見えませんし、そもそもなんでもいいから動けば何かしらの道が見えてくるものです。無駄と思えるものも、別の機会に発揮できる一つの要素ともなりえます。

しかし、それを「勝手に判断」して「善意でやった」。
「そのあとでクライアントに説明」
するデザイナー(やディレクター)を見かけることがそこそこあります。ベテランでもこういう人はいます。

もちろんこの場合、「報告」はしています。
「相談はしなかったけど、ちゃんとクライアントに後からでも報告しているからいいのでは?」という人もかつていました。もちろん、報告は3要素の中で一番大切だとよく言われますが・・・。
そういう人は「連絡」「相談」が抜けていることには気づいてません、そこが大問題。

「ホウ・レン・ソウなんて会社員のすること」と言っていた人もいました。

いえいえそうじゃない、フリーのデザイナーさんには会社員デザイナーよりもっともっと「ホウ・レン・ソウ」が重要になってきます。

「報告」というのは、経過などを含めて今の状態を説明することを指しています。つまり、そこの意思決定に関しての割合はデザイナー側からの意見が多大に載ってきます。

それに対して「連絡」は事実を伝えることです。「相談」は説明しなくてもわかると思います。

つまり、「報告」だけを後からしてしまった場合は、「デザイナーの意思だけを反映したものを作り出してしまっている」ということであり、そこには残念ながらクライアントの意思は入っていません。

クライアントの意思が入っていないデザイン制作物は、クライアントの要望と偶然にも合致していれば問題にはならないのですが、ほんの少しでも思っていたものと違う場合は、クライアントは「修正を注文つける」ことしかできなくなります。デザイナーも「配慮して作ったのにイチャモンをつけられた」と反感を少なからず持つようです。

しかもクライアントには「技術力やデザイン力が優れているデザイナー」と良い印象を与えるどころか、「勝手なことをする扱いづらいデザイナー」というマイナス印象を植え付けるだけで、プラスになることは全くありません。

デザイナーになりたい人は、コミュニケーションの大切さをもう一度考え直すことが必要かも知れませんね。


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