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屋号を決める

Vol.002
今回の話は、のっけから、酒販免許申請書の用語があります。読みにくいかもしれませんが、少しだけお付き合い願います。

何枚もある書類で、最初に記入したのは「酒類販売業免許申請書」です。実際は、どの書類から書いてもいいのでしょうが、国税庁のホームページには、この書類がトップに位置しています。

書類の項目は順番に、申請者の住所・氏名、販売場の所在地及び名称と続きます。名称とは、販売店の屋号のこと。これはまいった‥‥。申請時に、はやくも屋号も必要だとは、思ってもいませんでした。

屋号といえば、その店のコンセプトや哲学を盛り込んだり、あるいは、音感からあらわれる店のキャラクターづけです。難しく考えれば、屋号を決めるには、結構キリがなく悩みます。ガチガチの哲学が詰まった硬いイメージで名づけるのもいいし、リズム感を重視して、おおらかな店名にするのもいい。どちらの攻め方も、またほかにもあるため、書類を書きながら迷いました。しかし、なぜか、直感的に屋号が浮かびました。

“ヴィーノサローネ”、これです。

単純でわかりやすく、親しみやすい。リズム感もそんなに悪くない。これから販売するイタリアワインに特化した雰囲気も伝わりそう。イタリア語のヴィーノは「ワイン」を、サローネは「サロン、大広間」を意味します。
将来的には、ワインを片手に、多くの人がサロンに集い楽しく話したり、お気に入りの服装を披露したり、音楽を聴いたり、その場を共有できれば最高だと思っています。

ファッションエディターの仕事になぞると、屋号を決めることは、雑誌の特集を飾るタイトルをつける感覚と似ています。何時間も何日も考えても、納得できるタイトルが浮かばないこともあれば、パッと思いつくこともあります。
おおむねうまくいくのは、実は、直感的に飛び出てきたタイトルです。その手ごたえを大事にして、書類に“ヴィーノサローネ”と記入しました。

次回の“ディアリオ ヴィーノサローネ”に続きます。

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