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#3 ステレオバー・微調整

だいぶ期間が空いてしまいましたが
久しぶりの記事はステレオバーの事について少し。

はい、ステレオバーって何やねん?
って思ったそこの貴方!!

たしかに、なんかの棒か?ってのはわかると思いますが、何かは使う人でないとなかなか知りませんよね。 このステレオバーは音楽ホールなどの収録には結構欠かせないものでして、特に3点吊りなど
マイクを吊る装置がホールには常設されている事が多いのですが、その装置に取り付けるのがステレオバーです。

👆この横の棒
近くでみるとこんな感じ長さは様々

はい、こんな感じの棒です。
コンサートホールだとほぼ確実に吊ってあるので
今度気にしてみてくださいね?

これにマイクを固定して吊り上げるという訳です。
大体、ステレオ(2本や4本)のマイクをつけるので
「ステレオバー」という具合です、多分。

角度と傾き

ホール常設のものを使う場合もありますが
私はステレオバーを持ち込みます、自作したいのですが、今よく使用しているのは確かどっかで買ったやつだと思います。
1mほどの長さでその中で自由に調整ができてマイク4本も問題なく吊ることができるものです。

さて問題は最近のホール収録で使用した時の事です。
いつも通り丁寧に一本ずつマイクを取り付けます
左右の幅と舞台への角度を気にして慎重に取り付けます、この作業はかなり精密に行います。
一度吊ってから音を聴いてリハーサル途中に角度やマイク間の幅を変えることはあるのですが時間制限のあるホール収録の中で何回も調整できるものではありません。出来れば一発で決めたいものです。

左右の幅。
吊り上げた時の理想の位置をイメージしたマイクの角度。  完璧です。
さぁ、いざ吊り上げるべし。
という事で装置を操作する機械の電源をいれて
↑のボタンをグッと!
ヴィーン、という音とともに装置全体があがります。
とりあえず、おおよそこの辺という位置まで上げて終えた時の事でした。

ん?

曲がっている…
あろう事か下手側が少し下がっていて
なおかつ前後の角度まで1度2度、いや3度は傾いています。真下からみると時計回りに…進んでいるということでして、いや上げるまでは真横から見ても問題なかったのに…と思いながら、もう一度降ろします。

もう一度直してから、こんどは40センチ程度だけ上げてみます、すると少し傾き始めていましたので、
あぁこれは…と大体察しがつきます。

どうにもよく調べてみるもステレオバーの左右のバランスが悪いようでした、装置のケーブルが緩んでいる時は気づきませんでしたが、張った状態にすると下手側が少し下がり、少し奥に回転してしまいます。
すぐに解決しなさそうなのでこの場は
まずステレオバーの上がっている方に変換ネジを重り代わりに貼り付けることに…8/3→4/1がちょうど良い感じでしたのでそいつをビニールテープでぐるぐる…

重り変わりの変換ネジが埋まっている…


見た目ちょっと悪いですが致し方なし…
そして前後の回転については、あらかじめ3度ほど逆方向に回しておく事に、なんとめんどくさい!

どうにかうまくいってくれと定位置まで
吊り上げます…

完璧でした。さすが自分

ほっと一息。

現場に出ると本当に色々な事が起きます。
小さいトラブルなんて毎回の事のように発生して
全てが思い通りにいく事などほぼありません。
それでも、最終的にその場でベストな状態、
限りなく最高のパフォーマンスを得られるようにするのが腕の見せ所であります。

そのためにも事前の準備はかかせません、収録で役に立つ、持っておくとよいアイテムなんかもそのうち記事にしようかと思います、では今回はこの辺りで!

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