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私の美容警察 鏡さん



鏡よ鏡、鏡さん。


今朝は、私の顔に異変はありませんか?


洗面所の鏡に映る自分の顔を
見ると、昨日の行動が浮かんで来ます。


ヒェ〜。
昨夜は食べすぎたから浮腫んでる、とか。


昨夜はリファでリンパを流したからから、スッキリだわ。
とか。

昨日の私の行動を、私よりもよく知っている鏡警察。

今朝は検問されなかったから、気持良くスタート出来るなあ。
メイクも乗るだろし。



こんな日常が戻ってきてから、一年が過ぎました。

コロナ禍に入る前は、人前に出る事が多かったのでメイクは必須。
リフトマッサージもし、自己流のお手入れもしていたから、常に鏡を見て、自然に自分の顔をチェック出来ていたのですが。


コロナが流行り始めたのと同時期に体調を崩し、長らく不調が続きました。

身体の不調は、綺麗でいたいエネルギーを奪います。



コロナで人に会えない事が好都合に働き、マスクが私の隠れ蓑になりました。


養生と言えば養生の、けじめの無い暮らし。


メイクどころか洗顔時でさえ、自分の顔を見る事を避けていたのです。

不摂生を重ね、酷い有り様になっている自分の顔を見たくなかったからです。


でも、何事にも必ず転機がやって来るもの。
悪い事で始まるのが難点ですが。


狂ってしまった身体のサイクルが、徐々に回復し始めた頃
でした。

マイナンバーカードを作る為に撮った写真。
そこには、見た事の無い私が
映っていたのです。

目が小さくなり、一番顕著なのは顔全体が弛んでる事でした。

マスク生活が続くと弛むとは聞いていましたが、
「あーあ。やってしまった」

急いでエステに駆け込み、
「この2年。碌に鏡を見なかったのよ」
と、私。

「まあ、そうなんですか。
鏡を見てないと、駄目ですよねー」
と、驚く若いエステシャン。


若い女の子には、鏡を見ない日々があるなど想像も出来ないでしょう。



鏡はありのままの自分を写す
分身。
私は、自分を愛せなくなっていたのだと思います。



あれから早一年。



毎朝、毎晩、
鏡に映る私にご挨拶。 


只今、お顔のリハビリ中。
YouTubeの顔ヨガにトライしたり、リンパを流したり。


鏡を見ない日々に懲りた私は、随分と顔のお手入れするようになりました。


悪い事から始まった私の美容の悩み。

先日、美容皮膚科に行ってモロモロの悩みを打ち明けたところ、

40歳位の気さくな男性の医師が、この言葉を繰り返したのです。


「年の割には、年の割には」
と。

62歳の私。
「これはもしや、褒められてるの?」
と疑心暗鬼になりつつも、嬉しいやら可笑しいやら。

悪い事が転じて少し好転。

「鏡よ鏡よ、鏡さん」

高い美容液よりも、これが一番の美容法かもしれないと
思うこの頃です。





















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