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【一曲入魂】 #4. Purple Rain - Prince

Michael Jackson をまず中心にしてポップ・ミュージックを聴き始めた私にとって、Prince の印象は常に、MJ と並ぶ「80年代のトップ2」でした。

初めて1984年の大傑作アルバム『Purple Rain』を聴いたときの光景は、今でも覚えています。それだけ当時の私には衝撃的でした。おそらく中学2年生か3年生のある日の昼下がり、部屋の床に寝っ転がって音楽を聴いていた時でした。


シングル「Purple Rain」は、同タイトルのアルバムのクロージング曲としての魅力も半端ないのでアルバムのコンセプトを無視して曲単体で話すのは難しいのですが、そういうテーマの記事なので一旦がんばります。

この曲の最初の印象は、「Bruno Mars がライブでやるギターのリフはここからの引用だったんだ」でした。どれくらい知られているのかわからないですが、Bruno Mars はステージで「Marry You」を披露する際、ブリッジの部分で「Purple Rain」後半部の壮大なあのギターリフをそのままコピーしていました。ここ数年でこのアレンジはやめてしまったのですが。


Bruno Mars は Prince からの影響も大きいことは知っていましたし、好きなアーティストによる直接的な引用があったので、聴き込むハードルは低かったです。しかし聴けば聴くほど、「Purple Rain」単体での破壊力にゾッコンしていきました。

ロックを全く聴かず、ファンクやソウルのギターの良し悪ししかわからない身なので、Prince のギターについては正直わかりません。でも彼の鳴らす音は大好きですし、直感的ながらもパワフルで、野蛮で、セクシーだと思います。

80年代はどのジャンルを聴いてもスネアの音が特徴的ですが、今の視点から聴くとやっぱり安っぽく聴こえてしまう当時の音楽はたくさんありますよね。でも「Purple Rain」のスネアは2, 4拍でゆったりと鳴り、当時らしい強いリバーブがかかっていることによって、広い雨空を表現できている気がします。悔しくて涙を流しながら思いっきり水溜りを踏みつけるときのSEと言っても過言ではないでしょう。

あとは何と言っても、後半部の Prince の鳴き声のような、うめき声のようなシャウトでしょう。泣き叫んでいるような、快感に叫んでいるような、いろんな感情が混ざったようなメロディラインと美しすぎる裏声。みんなで一緒に歌ってみたいですね。

「紫色の空」を、もはや Prince の専売特許にしてしまったのはポップカルチャー的になかなか面白いと思います。「purple rain」というフレーズや、たとえば映画でただの紫色の空が映ったら、それはもう Prince との関連性と疑わざると得ないわけで、彼のその色覚センスと思い切りの良さには驚嘆ですね。


アコギはありますけど、エレキは触ったこともろくにありません。いつかちゃんとエレキを学びたいって思うことがあったら、メンターは絶対に Prince です。さらに余談で、自分の結婚披露宴があったら、自分の登場は Prince の格好をして「Let's Go Crazy」を披露しながら登場にしたいと思っています。

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