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「ルポ 死亡退院 〜精神医療・闇の実態〜」に寄せて

 Eテレの特集を見た。

 あの病院の存在は棄民政策などという作為的なものではなく部分最適的な政策の結果としての合成の誤謬だとか、あれを以て精神科医療を一般化しないでほしいとか、言いたいことは色々あるけれど、それは頭が(心が、ではなく)冷えてから論じた方がいいのだと思う(ただ一点、忘れてしまう前に言うとすれば、社会福祉学の岡部卓教授が医療と行政に全てを帰責して棄民政策だと指摘した直後のナレーションで、そこにあえて家族を付け足したのは、意図的であれば大変にバランスの取れた、わかっている構成だったと思う)。

 全体に本当によく取材されていて頭が下がる思いで、それと同時に、ただただひたすら患者さんに、当事者の方々に対して申し訳ない気持ちだ。
 私の経験と立場に照らしてあの病院が生き永らえていた理由はわかる。わかるというか論理のレイヤーでは説明できる、くらいのものだ。ただ、あの番組を見る限り、あの病院の存在を許してはいけなかったのだと思う。経過が異なれば支援者として縁があったかも知れない人間として、そのことをとても申し訳なく思う。

 本当はこういうタイミングでこういう内容を投稿するのはよくないかとも思うのだけれど、すましてお行儀よくしているのにも耐えられなくて筆をとっている。私は高みの見物を決め込んでいい立場の人間ではないと思うから…

おわり


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