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まあるくいこうよ

今年、何してたんだろう?
消し残されたカレンダーの日付を見ながら考える。

風の時代には新しい波に乗ってコミュニケーションを大切に云々……という声を聞き、これはエライこっちゃと自分の見直し作業をした2021年。

けれど、結局、何が変わったのかというと、私はやっぱり私のままで、体重とシワとシミが増えたくらい。けれど、自分も含めて家族も周りの人たちも、そのまんまでいることの大切さを改めて知った一年となった。


そのまんまでいるというのは、変化しないということではない。川の水が一カ所に止まらず、常に流れていくからこそ透明で清らかであるように、変化しながらも、流れの中で余計なものに染まらず、本来そうあるべき状態でいること。

そのための簡単な方法が、自分が本当に心地良い状態でいることに対して、自分自身に許可を出してあげるということだった。

「~やらねば」「~すべき」というブロック塀のような枠を崩し、さらに「だって~だから」とかいう自分を説き伏せるための呪文を唱えない。

そのまんまの自分の声をきく。


🎄🎄🎄

そうだ。アレを作ろうよ、アレを!

オシリに火が着くと止まらない性格なのは知っていたけれど、箍が外れるというのか、度が過ぎるというのか、やってしまわないと気が済まない。

「お母さん、暇なん?」

と言われようが、

「作ってどうするのん?」

と言われようが無視。
作りたいから作る。

ベースの部分にはセイボリーを巻き付け、小分けにしたラベンダーの枝を順に結んでいく。パラパラと落ちるセイボリーの葉とラベンダーの花が愛しくて、一つ一つ拾い上げる。

ラベンダーをぐるりと一周させたのだけど、何か足りない。クリスマスなんだし、ほら、もうちょっとクリスマスっぽくしたいじゃない?。

そう思って調べてみる。

クリスマスリースには意味があり、「魔除け」「豊作祈願」「幸福祈願」という三つの大きな意味に加えて、ヒイラギや松ぼっくり、ベルや月桂樹といった飾りもまた、それぞれ意味を持つ。

そんなの、聞いてない。

いや、調べるのが普通は先だろう。

しかし、やってしまったものは仕方ない。次回、頑張るとして、今回はコレでいこうと開き直る。


気を取り直して飾りを考え、ドライオレンジにライム、シナモン、スターアニスを用意していると、何だかワクワクする。

夫が、「手伝ってもいい?」というので、ドライオレンジをボンドで貼らせてあげたけど、向きが気に入らないのでライムは自分で貼った。

記念すべき初ハーブリース。キッチンの生ハムの横で乾燥させたばかりのセージも飾ってみた。

「可愛い~!!」

誰も言ってくれないので、家族の分も自分で言う。

「初めてにしては上出来‼」
「色がいいよ」
「オリジナルだね~」

…寂しくなってきたからやめた。

クリスマスリースとは少し違うけれど、これが今年の我が家のクリスマスリース。

大量に落ちたセイボリーとラベンダーも、別のガラス瓶に丁寧に拾い上げてポプリにしよう。

クリスマス直前に風邪を引いてしまい、ほとんど何も用意できていないまま迎えるクリスマスイブ。

リースのように順に一つ一つ結わえた小さな束が、ぐるりと一周して、最初の束と最後の束が繋がる。

永遠の愛を唱える我が家だけの小さな輪を飾る。

「ホットワイン、できたよ」
「リースの残りか?」

いちいちウルサイ家族と、またもう一年過ごせることを心から幸せに思う。


メリークリスマス

皆様、素敵なクリスマスをお過ごしください。


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