アイデアは最後にやってくる
「それぞれのブリコラージュ」シリーズ。手放し難いものを持ち寄って、わいわい話しながらつくりかえて感じたことをご紹介します。
古い日傘を、どうしよう
ありふれた物を、ぱぱぱっと、気が利いた何かに作りかえられたらなあ。「そういうことができる人」に、憧れているんです。だから、手元にある古い傘を「傘ではない何か」に作りかえたかったんです。
でもアイデアは浮かびません。傘はどこまでいっても傘なのでしょうか。傘を傘にするなんて、我ながら平凡でつまらないなあと思いつつも、古い日傘を自分で張り替えることにしました。
もうすっかり汚れているし、デザインも趣味にあわなくなってしまったけれど、捨てるのが面倒でほったらかしていた日傘。この日傘は使いたくないけれど、今の私に似合う日傘は欲しいと思っていたので、すてきな傘に生まれ変わって使えるようになるのなら、それはそれで良し!としましょう。
粛々と傘を張り替える
一度分解して型紙をとって……、
布の部分を張り替えました。布は以前住んでいた家でカーテンとして使っていたテキスタイルで、これはこれでお気に入りです。
できました。が、しかし。
できあがったのは「すてきなかさ未満」
目の前にあるのは「すてきなカサ未満」の何か。不満な気持ちがわいてきてはじめて、自分の中に理想の傘イメージがあったことに気がつきました。傘のフォルムが、なんだかイメージとちがう!傘のフォルムは骨で決まるのではなくて、貼ってある布で決まるようです。美しい傘をつくるって、難しいんだなあ。
傘ではない何かのアイデアがやってきた
自分でつくった「すてきなカサ未満」をながめていたら、カサをカサにしたい!と思う気持ちがゆるゆるほどけていって、傘ではない何かに作り変えるアイデアが浮かんできました。
ものづくり系のワークショップだと、一番最初に「アイデアをスケッチをしてみよう」などとやりがちだけど、とりあえず手を動かして、一番最後にやったほうが愉快なアイデアが浮かぶのではないかしら。
さてさて、アイデアが浮かんだところでそれを形にしてみたのか?と言われれば、まだです。だって形にしてみたら、アイデアがイカしてないことが発覚してしまうかもしれない!まずはアイデアが浮かんだ自分を楽しみつつ、一緒にブリコラージュする仲間が来てくれるのをお待ちしています。
(佐藤桃子)
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