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現役外科医が伝授!!点滴ルート確保の手技の失敗しない方法とは!

割引あり

「採血はできるけどルートをとるのが苦手・・・」
「若い女性の血管は見つかりにくくて難しい・・・」
「お年寄りの血管は脆くて、失敗すると内出血させて申し訳なくなる・・・」
「手際が悪いからいつも患者を待たせてしまっている・・・」
「何回も失敗すると患者に痛がられて、患者からの疑念の視線を感じる・・・」


このようなことを感じたことのある医師や研修医、看護師の方々は多いと思います。

そんな悩みを抱えている方々の助けになりたい!

今回は、どんな患者にも実践できる、「現役外科医が伝授!!点滴ルートの手技の失敗しない方法」を特別に伝授したいと思います。

普段は、手術や病棟管理をメインに仕事をしておりますが、看護師さんから「先生、ルートとってください。」とお願いされることがあります。もちろん百戦錬磨の看護師さんの方々からお願いされる場合は、大抵看護師さんが難渋した難しい血管をお持ちの患者です笑

研修医の頃は、失敗したらどうしようとか患者が痛がったらどうしようとか、いろんな心配や不安がよぎるため、看護師からお願いされないように祈っていました笑

しかし、今はどんなに難しい血管でも穿刺する自身があるぐらいには、手技を徹底的に考察し自分に落とし込むことができたと思っています!


今回はそのポイントを詰め込んで記事にしようと思い、まとめた次第です。


ひとつでも参考になるポイントきっとあるはずです!
皆様の明日以降の診療の一助になれば幸いです!



点滴ルート確保の手技を研究するまでの経緯

研修医の頃は点滴ルートを取るのが苦手で、毎回のように失敗し、患者の腕に痛みと内出血を与えてしまっていました。


これではいけない・・・と思い、当時の研修医の同期の腕をお借りして、がむしゃらに穿刺の練習を何回もさせてもらっていたのは懐かしい思い出です。


しかし今となっては、こういった練習も大事ですが、しっかり頭で考えて、


「なぜ今の穿刺で失敗したのか?」
「次はどのような改善ができるか?」


を考えながら経験を積み重ねることで上達していきます(何事にも通じることだとは思いますが)。


ただし、ただがむしゃらに練習し経験値を積むまで失敗するのは仕方ないという心構えではいけません。刺されている患者側からみれば、毎回が「本番」であり、医療現場で、練習というのは通用しない(少なくとも最善の準備をしなければ失礼に値します)ので、なんとか理論的な方法やコツを知っている方が良いと思います。


そこで、僕の記事を少しでも参考にしていただき、明日から自信を持って点滴ルート確保をしてもらいたいと考えております!


点滴ルート確保の手順

点滴ルート確保の手順は医療従事者、特に医師や看護師であれば基本的な手技の方法はご理解されている方がほとんどだと思いますので、手順自体は成書に譲るとして、ここでは各場面や状況におけるコツなどを中心に伝えていこうと思います。

1 患者をベッドの端に寄せる、寄ってもらう

血管内に留置針を穿刺するにあたり、血管をある程度血液で充満させて拡張させる必要があります。駆血帯である程度血流を遮断し、血液を滞留させることはできますが、意外となされていないコツについてお教えします。

それは患者をベッドの端に寄せることです。

端に寄せて穿刺する腕をベッドの外に投げ出してもらいます。すると腕がデッドの高さよりも下に垂れ下がるため、重力によって自然と血液が溜まりやすくなります。経験上、このような些細なことの積み重ねで成功率は確実に上昇していくと実感しています。

患者が自分でうまく動けない場合は、スタッフに手伝ってもらいなるべく腕が垂れ下がるような体勢を整えるよう試みます。

2 血管を見つけたら指で軽く叩く,こする

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