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ボロディン:弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調より 第3楽章 夜想曲

A.P.ボロディン (1833-1887) ロシア
♪弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調より 第3楽章 夜想曲
ボロディンは化学と音楽、そして医師として人のために生涯を捧げた人物である。彼は常に多忙で、自身を「日曜の作曲家」あるいは「夏休みの作曲家」と名乗っていた。彼の創作活動は、仕事や家庭の時間を縫ったわずかな時間で進められていたが、この弦楽四重奏曲は1881年夏のわずか数週間で完成させた。彼が愛妻エカテリーナと出会ったころの幸せな思い出を回想して作曲したと言われている。夜想曲は、シンコペーションに導かれ抒情的な旋律が奏される。この旋律は豊かな和声の変化と相まってとても美しく、さらに伴奏型を変化させながら何度も繰り返される。中間部は対照的に激しい音階とトリルがカノンのように掛け合っている。

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