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ファリャ:≪はかない人生≫より スペイン舞曲 第1番

≪はかない人生≫より スペイン舞曲 第1番 のみの曲目解説です。

M.d.ファリャ 
(1876-1946) スペイン
1905年、ファリャは歌劇≪はかない人生≫を作曲コンクールに応募し、見事に栄冠を獲得している。この出来事は後の彼の作曲家としての方向性を決定づけるものになった。舞台は1900年頃のスペイン南部の都市グラナダ。物語の中心人物はジプシーの娘サルーと、グラナダの青年パコ。恋人同士の二人であるが、サルーはパコがなかなか姿を見せないことを悲しんでいる。恨み言を言うサルー、対して言い訳をするパコ。それでも二人は愛を確かめ合っていたのだが…。パコが別の女性と結婚することが判明する。そして婚礼の日、裏切りを知ったサルーが祝宴に乗り込み、パコを罵り嘆き、息絶えるという悲劇である。スペイン舞曲第1番は、第2幕のパコとその結婚相手との婚礼の祝宴の場面で流れる。情熱とその後を予感させる宿命感を併せ持つ旋律は、リズムと共にスペインの民族的特色を存分に表している。


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