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ほぼ素人がゆるく手がける完璧を目指さないguitar DIY⑨完成!?闘いはまだ終わらない!!

ども、VNDです


前回で組み込みがひと段落 今回は最終調整です

最終調整ってなにするの?

はい、組み込んだだけではまだ完成じゃなく
これからする調整が1番の組み込み編のキモです

①弦高調整 オクターブチューニング
②電装系チェックとPU高さ調整
③ストラップピンなど各種最終取り付け


これらをやってひとまず完成になります


必要工具はこちら

・6角レンチセット
めちゃくちゃ細いやつからあると捗ります
・15センチスケール
・60センチスケール
・弦高スケール(自分はダダリオ製)
なくても良いですけどあるとすげぇ楽です
本気で微調整したい人は持ってたい一品
・精密ドライバーセットの+
そんな高いのじゃなくていいです
・普通のサイズの+ドライバー
・チューナー
クリップタイプよりもしっかり見やすい
スタンダードなケーブルで繋ぐタイプがオススメ
その方が調整が楽です


それでは①から
弦高調整とはギターに弦が張った状態で
弦から特定のフレットまで
どれくらい隙間が空いているか
また どれくらい空けるかを行う調整になります


弾きやすさや弦を抑えた時のビビり音などと
関わりがあるので
買ってそのままだなーという方は試しに一度
チェックしてみてください
自分のギターの状態がわかりますし
改善すると抜群に弾きやすくなったりすることも!

まずギターのチューニングをします

ネックのフラット確認をする
ネックがフラットに近づいていればOK
ほんのり気持ち順反りはOK

かなり順反りの場合は一度弦を緩めて
60センチスケールでフラット確認
必要があればトラスロッドをまわしてネック調整

※弦の張力があり 完全なフラットにはならないこともままあるので
張る前はやや気持ち逆反り〜フラットの状態
張った後はフラット〜ほんのり気持ち順反り
あたりが目安かと

弦の太さが太くなればなるほど張力が強くなり
ギターで約40kg ペースで約60kgの張力かかってるらしいです....そりゃ反りますよね〜
相当負荷がかかってますねネックって

お手持ちのギターも半年〜1年以上とか長期間引かない場合は緩めておきましょ


12フレット上に15センチスケールか弦高スケールをおき
フレットから弦まで何ミリあるか6弦〜1弦までメモる

画像6

↑※画像転用 ギターの花道様 すごい参考にさせていただきました

画像6

写真の青い印の小さい6角のイモネジの高さを調整して
基準と言われる数値に合わせる

画像2



....これはストラトタイプかレスポールタイプかでも
微妙に変わります
基準数値はありますが これが絶対ではなく
あくまで基準値にします
そこから微調整をかける上でのボーダーラインです

弦高を変えるためのイモネジを6角で上下させます
基本2本のイモネジは
「2本とも均等な高さ」で調整をします

各弦全て基準値になった時点で再チューニング
コード弾きでローフレットからハイフレット
単音弾きで同じように1フレットから最終フレットまで
ビビり音が出てないかどうかをチェックします

「何か音がビビってるフレットあるんよね〜」

それメモしておいてください!かなり細かくメモしておくとあとが楽です
この話は後ほど....

ひとまず無事にビビり音が出なかったら の話をします
ここで「今の基準の弦高」が弾きやすいか
感覚でかまいませんので覚えておきます

あなたのプレイスタイルによって
低めか高めかを変えてみましょう


例えば パワーコード系多用だったり
テクニカルなソロ弾きが好きな方は比較的弦高低めにした方が弾きやすい方も多いかと

カッティングや指弾きが多いスタイルなら多少高めの方が音の輪郭がハッキリしたりミュートしやすい
といったメリットもある反面

低いとミュートをしっかりしないと
歯切れが悪い感じになる
音がビビりやすく 輪郭がぼやけやすい

高いと弦をしっかり押さえる為 握力が必要で
テクニカルなプレイにはやや慣れが必要
などのデメリットもあります
絶対に出来ないわけではないので
慣れも必要ですが 自分が弾きやすい
と感じるセッティングをして そこからまた変えても
いいと思います

さて 先に進みますね
基準値が弾きにくく弦高を下げる場合
ビビり音がでない程度に
弦高低めの基準値に近づけます

イモネジを回す量もおそらくここから
45度 90度 180度 といったザックリ回転から
時計の針でいう2時から3時くらいの回し分
といった細かい感じになります
低めに設定すればするほど 全てがちょうど良く揃う
ということが難しくなりますが
アンプを通して音を出した時にビビり音が出ない程度までなら許容範囲
生音で気持ちビビり音が出るかな〜くらいはOK
あとは本人の感覚でいいと思います

ここまで下げたいのにビビり音がでて無理!
そういう場合は、
ネック調整
フレットすり合わせ
弦の太さ変える
ナット調整
サドルのコマ調整

このあたりが必要になります
ただし どれか一つで改善する時もあれば
全てをやらないと直らないケースもあります

ネックの反りがどこまで来てるか で
できるメニューも変わりますし
全てやっても改善しない場合もあります
信頼できるリペアマンに一度相談してもいいと思います


主観ですが よほどネック状態が悪くない限りは
フレットすり合わせ+ナットの底辺部研磨 で
割とイケるはずです
「ナット溝掘った方がええんちゃうの?」

画像4


コレ自分もそう思いましたが ナット溝がある程度良い状態から
さらに各弦をバランスよく均一に掘るっていうのが
かなり難しいんです
失敗したらナット交換ですし...

ナット溝加工済みの物なら底辺研磨をオススメします
自分はやらかしてナット交換何回もしてますし笑

まずどれくらい高さを低くしたいか を
きっちり測ってナットの底辺部に「けがき」ます
けがき とは当たりのことです
6弦から1弦まで均等に何ミリ削る を明確に

ナット底辺部をフラットをきっちり保ち
側面部と底辺の直角を崩さないように
スコヤをうまく使って研磨します

ゆっくり研磨する方が失敗は少ないと思います
スコヤで何度もしつこく確認しましょう
フリーハンドでやりすぎるとガッタガタになります

へ?スコヤって何? 

はい スコヤ という直角を測る道具があります
割と使える道具なので持っておいても損はないです
写真の赤丸くらいコンパクトなものでOKです

画像3

さらに特定のフレットでビビり音が出た場合
そこをスポット的にすり合わせした後再度チューニング
他フレットにビビり音が出た場合そこも直しつつ
全体のすり合わせもします
この時フレットの仕上げは納得のいく状態になってから
で構いません

注意点はフレットを削りすぎない事
あまりやり過ぎると音の輪郭がぼやけるので
最悪打ち直し になります
フレット編で余裕残ししたのは この為です

そしてこの調整は妥協点は低めに と言っておきます
完璧にしようとすればするほどプロの経験と知識が
必要になります
ストイックになりすぎてもメンタルにきます笑

さて次は高くする場合です

アコギメインで弾いてる方やカッティングメインの方
標準値で音の歯切れが悪い と感じる方向けです

この場合はシンプルに各弦の弦高を少しずつ高めの値に持っていくだけなので簡単ですが
サドルのコマ以上の高さにはできませんし
めちゃくちゃ高くしたい場合はナットを作り直す事も必要になります

意図的に順反りを強くしても高くできますが
その場合ハイフレットでのビビりが出やすくなるので
強くオススメはしません

高くしすぎると弦のテンションも強くなるので
ほどほどに これも好みのところで良し 
としてください

弦高だけでかなり長くなりましたが
次はオクターブチューニングです

この調整は弦を張り替えた時に毎回するくらい
結構大事な調整です

やらないとチューニングあわせたのに
コード鳴らしたりすると音が狂ってるように聴こえる
という現象があります
初心者の頃はだいたいこの調整をしてなかったりしますので必ずやっておきましょう
バンドで合わせる時なんかは特に
ズレて聞こえてしまうので....


まずチューニングがあった状態で12フレットを押さえ
実音とハーモニクス音を比べます

ハーモニクス音が基準としてあっていたら実音が低いか高いかを鳴らして確認します
低い場合はサドルのコマをネック側へ動かします
高い場合はブリッジ側へ動かします

うまく調整できていると写真の緑の形のような並びになる事が多いです
そして
実音とハーモニクス音が揃っている状態がベストです
弦張りたての時はしばらく弾いて馴染ませてからの方が
チューニングのブレが少ないので
弦交換後 すぐオクターブチューニングより
30分くらい弾いてチューニングし直してからやってみてください

やっと半分きました笑

次は電装系チェックです
音がちゃんと出るか 配線に問題はないかのチェック

せっかく導電塗料やらでノイズ対策したのに
配線が失敗してたら意味がありません...
可能な限り新しいケーブルを使って
アンプで鳴らしてみましょう

①どのポジションのPUも音がでているか
②ボリューム トーンは効いているか
③各部を回したり切り替えた時にガリ(ノイズ)がでるか
④ジャック周りの緩みがないかどうか
⑤アンプのvol.をあげてノイズがどれだけでるか


このあたりでしょうか
音がでない問題がある場合
①と②は配線ミス PUの断線 配線ショートしている
箇所が疑われます
どこがどうでないかメモってから配線やり直しです

③はパーツ再利用するとありがちですが
不具合のあるところに接点復活剤を使用したり
動かしてしばらくすると落ち着くことがあります


④は単純に絞め忘れ とかもあります
やたらガリガリいうなーって時はココが怪しい事も多いです
あと古いケーブルとかですね 
断線する手前の状態に気付かず 
ケーブルが原因でノイズが出たりします

⑤は音量MAXにしないでください
近所迷惑です笑

昼間にそこそこの音量まで大きくして
弦を触っている時と
離した場合を比較します

なるべく周りにスマホとかPCなどの電化製品を
ギターのピックアップ付近に置かない事も大事です
近くにあるとめっちゃノイズ出ます

ある程度 で構いませんので導電塗料塗る前と比較してどうなったか だけメモしておきましょう
グリーントーンはOK
ディストーションの歪みが強いとダメ とかでいいです
あまりにひどい場合はちゃんとノイズ対策が
出来てない可能性もあります

あまりに音量が小さい とか
トーンの効きが変 とか
そういう場合は配線以外だと 
ポットの寿命も考えられます
10年以上触ってないパーツを再利用した場合は
ボリューム トーンポット交換も視野に入れましょう
ついでにコンデンサ変えても良いですね♪

大事なのは音がきちんと出る という状態かどうか

ノイズに関しては次のnoteで話します

音出しに問題がなければPUの高さ設定をします
ここも弦高と同じく標準値にしておきます

画像5

上の数値は限界値の目安としてください
ギリギリまで攻める調整だと音圧や音の太さは
出しやすくなりますが サスティーンが弱くなり
ノイズが増える事もあります

シングルでもハムでもフロントとリアは
最終Fを抑えて約5ミリくらいの高さにして
出音を聴きながら徐々に調整するようにしました

シングルコイルPUで各ポールピースの高さがバラバラになっているタイプだとさらに調整を加えます
1番高いポールピースを基準にPUの高さを変えます

最終フレットを指で押さえた状態で
15センチスケールなどをつかって
フロントからリアのPUの高さをメモ

精密ドライバーで各PUの高さを基準値までセッティングしてアンプで鳴らします

その音の感じが好みかどうかで変えても構いません
弦に近づけるほどアタック感が強く
離すとウォームな優しい音になります

プレイスタイルによってここも基準値から変えて
変化を楽しんでもいいと思います
特にシングルコイルPUはピッキングニュアンスを
ハムPUより表現しやすい特徴もあります

ポイントはよく使うポジションのPUから
セッティングしてどのPUもなるべく
音量差が出ないように


トーンの変化はあれど 極端なボリュームの差がない
というのがベースになりますが
あえてそういうセッティングにする事もアリです

使うエフェクターやアンプによっても
正解が変わりますので
最終は自分好みで仕上げましょう笑

ここまで順調にきたらあとはストラップピンなどを取り付けてボディや指板をしっかりきれいにして完成です!


要点まとめ
◎チューニングして弦高変えてからオクターブ調整
◎不具合はその箇所以外も全て見直す
◎配線のミスは全ての箇所を疑い1つずつ調べる
◎仕上げは程よく 自分好みで
◎妥協点は低く ただし手抜きはしない


長く険しい道のりでした笑
完成はしましたが、これで終わり ではありません
ここからがスタートです

次回、鳴らせ!蘇った俺のストラトもどき!! の巻

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