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ほぼ素人がゆるく手がける完璧を目指さないguitar DIY 19 変身!お待たせしましたPU交換 フロント編

ども VNDです
さぁ後編です

前回はLPタイプのリアをダンカンのJBに換装して
今回はフロントを変えていこうと思います
元のPUはやはりヘッポコなので
フロントを使った時にそれなりの音はするけど
どうも輪郭がぼやけてるような感じでした

元のPU 白文字は自分で
わかりやすくする為にフロント リアのメモをしてます

交換用ピックアップの候補は2点ありました

リアと同じダンカンの物で JBとセットでつけるのが
おすすめとされている SH-2n 通称JAZZ
こちらは比較的パワーもありJBとマッチしそうな印象

もう一つは KENT Armstrong社のWPU900C
こちらは見た目はハムバッカーサイズで
中身はp-90タイプのシングルコイルPUという物

自分が考えていた フロントPUの方向性として 
①パワーはあってもなくてもいい
②フロントは甘くかつ抜け感が欲しい
③可能であればシングルっぽいラフな音が欲しい

という事で今回はKENT社のWPU900Cをチョイス

WPU900C
中身はPU エスカッション
PUを固定する為のバネ ネジ付属
ただし四隅の木ネジはありません
2芯+1のタイプ
説明書によると銀の線と赤はコールド
白がホット

ワクワクしながら開封すると思いの外 ズッシリめ
カバードタイプのPUゆえに ノイズ対策用の
Waxがガッチリついてました
メイドインKORIA そう韓国製です
サウンドハウスのレビュー自体はそこそこ良い
ハマる人はハマる という印象

手持ちのエピフォン シェラトンも実は
2000年代初期の 韓国の工場 
いわゆるサミック社製でして

エピフォン シェラトン
以前メンテナンスついでにシェラトンのPUを調べてみた
アルニコ2 エナメルワイヤー
数値は約8.5Ωと ハムにしては大人しめ
57chという ギブソンの57classicに寄せたPU
肝心の音は 正直言ってそれなりです
クリーンは甘くていいが 歪みはドンシャリ気味

この57chがなかなか評判が良くなく
WAXががっちりつきすぎなのと
コモる 抜けない パワーがない の辛口評価

ギブソンのPUではなく エピフォン純正品だし
この価格帯にしては 頑張ってるかな〜と
このギター自体もロケンローより 
JAZZの方が似合うでしょう

とか言いながら 当時清春さん率いるSADSで
ギターを弾いていた 坂下たけともさんに憧れて
メタクソ歪ませて弾いてましたけどw
たけともさんなら ES-335だろ?
当時でもギブソンのセミアコ系は高すぎて
手が出せませんでした ゆえのエピフォンです…

脱線してしまいましたが メイドインKORIAのPUは
コスパには優れている が 音質もそれなり
という印象があったわけです


フロントにKENTを仕込んでいくぅ
リアのJBをいったん外し
フロントの配線を
コントロール部の配線の通り穴に合流させる

黒の配線はJB グレーがKENT 
リアのエスカッションを一旦外さないと
コントロール部まで配線が通りません

PU交換はフロントからやる方が絶対に楽ですね…
そのあとフロントボリュームポットにKENTを繋ぎます
白がHOT 赤と銀はコールドなので
JBと同じように配線します

換装後
フロントはシングルコイル リアはハム
見た目も珍しい感じの謎ギター感www
フロントのKENTの存在感が強い.…

弦を戻し チューニングして ピックアップの高さをエスカッションとツライチにして試奏してみます

ツライチにした理由は 
KENTのようなシングルコイルでも
案外パワーが強いらしく
スペック的にそこまで高い数値じゃないし
PUの高さは…なんて言ってると
音出した時に 音量デカすぎてビビりますw

KENTのスペック 直流抵抗値が 8.5kOhm
シングルとしてはやや高めな数値
fenderとかヴィンテージ系だと6.5k〜とか
JBは16.4k KENTの約2倍の数値ですが....?

実際音出しすると コレが中々パワフルで
思ってるよりも 音量はデカいです
リアよりも高さは抑え目にして
エスカッションのツラから かなり下げたところで 
ようやくシングルらしい音が出始めたのですが
下げすぎて 美味しい芯のところでは無くなってしまう
んー これはどうしたものか…と悩んでいた所

「PUの高さ調節も大事だが vol.を絞った方が
 狙った音は出しやすいのでは?」
と思い
 試したところコレが ヒントになります

ボリュームを絞ると ブーミーさはやや抑えられるが
どうしてもリアとの音量差や アタック感が不足しがち
ならば ポールピースの調節で変えることは
可能なんじゃないか? と思うわけです

赤丸の中のやつがポールピース
マイナスドライバーで
傷つけないように回します
右に回すと高さが下がり
左に回すと上がります

自分がやった方法は

①PU全体はエスカッションツライチの高さに合わせる

②1.2.4弦のポールピースをしっかり上げて 
 3.5.6弦は買った時の状態と同じかそれより低めに
 全部上げると音がボヤけるので メリハリをつける

③リアと切り替えた時の音量差を鳴らしながら比べ
 PUの高さ ポールピースの微調整 クリーン
 クランチ ディストーションなども試しながら
 自分が良いと思うところまで詰める

時間も手間もかかりますが PUが持っている個性は
こうした微調整をしておく事でより引き出しやすくなるかと

 「P-90タイプのKENTは実際良いの?」

「手軽に換えられる価格帯としてコスパ◉
 ハムとシングルの中間のサウンドであり
 荒さと太さと暖かさのあるピックアップ」

「音の印象は 基本ローミッド寄り マウントするのが
 リアかフロントかでも変わるが シングルコイルの
 ジャキッと感 鈴鳴り感はそこまでない」

 
「超偏見になるけど フロントよりも
 リアにマウントするほうが脳汁出ますw
 クリーン クランチ 歪みの量で弾きたいフレーズが
 ガラッと変わる面白いピックアップ」

クリーン・クランチ・オーバードライヴあたりは
 ローミッドに力があり シングルのラフさもあるが
 そのまま使うと ブーミーに感じるほど
 フロントに乗せた時の 個人的なオススメとしては
 ピックアップのvol.ノブを フルテンよりも
 ちょっとだけ抑えるとめちゃ美味しい音がでる
 
フロントでの音のまとまりはハムの方がキレイ
 シングルコイルなのでやはりノイズは多少ある
 フロントに使ってもピッキングニュアンスは出るが
 ノイズを抑えたいとか 全体のバランス重視なら
 SH-2nの方が良さそう

③磁石がアルニコ5に変わった事による音の変化
 コレはメーカーやモデルによっても差がでますが
 他の種類からの載せ替えだと
 アルニコ5のPUは元気でコシのある音になるのかな
 エピフォンの57chがアルニコ2でパワーも同じくらい
 でもKENTの方が 太く甘く元気な印象です
 
 
ちなみにこのピックアップを乗せているギター本体は 
ボディ・ネックともにマホガニー
指板はローズウッドの個体です
LPというよりちょっと厚みあるSGの方に近いかも

歪ませてギャリギャリ鳴らすならリアに
クリーンで太く甘い音を求めるならフロントに
ポン付けしても そのまま使えるJBと違い
つけた後の微調整が必要ですが 上手く決まると
とても面白いPUになります

前編にも書きましたが どういう使い方をしたいか
自分としては リアは歪ませてガンガン弾く
フロントはクリーンからクランチメイン
歪ませてもリアに負けない音がでてれば良し
という方向性でしたので 満足のいく形にはなりました

リアがハムPU フロントがシングルによる事で
思わぬ副産物が生まれます

実は使い所がなさそうなMIXの音が思ったより良く
歪ませた時は半ワウをかましているかの様な
独特の音になり 想像よりも面白い仕上がりになった

PU交換は沼りやすい とは言いますが
そのギターで何をメインに弾くか で考える事が
かなり重要な気がします
ロックなのか ポップスなのか ジャズなのか
メタルなのか インストなのか
なんでもできる1本っていうのも中にはあります
それが自分にとって合っていれば最高の1本でしょう

個人的に なんでもできる1本は 器用貧乏になりやすく
強烈な個性 使い方が明確な1本 とかの方が
実は使いやすい と思ってます
だからギタリストは新しい音を常に求めて
気づかぬ間に 手持ちのギターが増えているのかも.…

生涯コレ1本だけで良い そんなギターに出会える人は
本当に幸せですし 自分も出会ってみたいです
新しいギターをポンと買えるほど財力はないので
生涯の愛機になるように 手持ちのギターを変えていく
そういう楽しみがあるからこそ
ギター改造は奥深く 長く楽しめると思います

次はストラトタイプをイジりたいのですが
ちょっと先になりそうですw
前後編に渡り 見てくださった皆様
本当にありがとうございます
また不定期で更新していきます

それでは 再見!!

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