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間もなくに迫ったフランス大統領選挙。
フランス大統領はかつて任期7年でしたが、現在は任期5年。再選回数制限はありませんが、2008年に改正されて連続2期(10年)までとされています。

1回目投票で過半数を確保できなければ、上位2候補による決選投票が行われる2回投票制です。

フランスで2回投票制が確立された1981年以降、1回目投票で決着をしたことはなく現状の支持率からも決戦投票になることが濃厚です。

現職のエマニュエル・マクロン大統領は前回2017年の大統領選において「右派でも左派でもない」と中道を掲げて、1958年にシャルル・ド＝ゴール将軍が第四共和政を打倒して立ち上げた現在の第五共和政史上最年少の39歳で勝利。

マクロン大統領は就任以来5年、EUの中核国としてフランスを率いて、Brexitやドイツ・メルケル首相が引退した現在、ヨーロッパをまとめる数少ないリーダーの一人と言えます。

直近ではロシア・ウクライナ侵攻による欧州危機に際してのリーダーシップ、両国との仲介交渉に尽力していることから、たとえ現状に不満があったとしてもフランス国民が全く新しい政権の誕生を支持することは難しいのではないでしょうか。

とは言え、世の中に絶対はありません。

エマニュエル・マクロンという人物の半生と第1期政権の実績、そしてフランス国内で燻る反マクロン論はないのでしょうか？
今回はそんなところをいつものようにダラダラと探っていきます。

(・へ・)Don't Think,Feel

禁断の愛に生きるマクロンとその実績

マクロン大統領がフランス国民に支持されている大きな理由が三色旗トリコロールの国旗に表されている自由と平等と愛(母性)を何より愛するフランスの国民性にあると大真面目に論じられることがあります。

エマニュエル・マクロンは1977年にフランス北部のソンム県アミアンで神経学者の父と、医師の母の元に三人兄弟の長男として誕生(弟と妹)します。

非宗教的な家庭で育ったマクロン少年は12歳の時に自ら志望してローマ・カトリックの洗礼を受け、南フランス(スペイン国境付近)で暮らす中学校の校長まで務めた祖母から読書の楽しさと左派的政治傾向を学んだとされています。

地元のイエズス会系私立校リセ・ラ・プロヴィダンスに在学中の1994年、コンクール・ジェネラル*を受賞し、ピアノの学位を取得。
いわゆる神童と呼ばれる天才学生でした。

彼は妻帯者でマクロン氏が39歳で大統領に就任した時、妻ブリジットは64歳でした。

年の差カップルや夫婦など今時珍しくもないと思いますが、二人の馴れ初めはマクロン氏の高校時代に生徒と教師としてでした。

この時、15歳(10年生≒日本における高校1年生)と39歳…ブリジットには銀行員の夫と子どもがいて、彼女はマクロンの通っている学校のフランス文学教師(国語教師)でした。

( *´艸｀)ﾌﾗﾝｽﾌﾞﾝｶﾞｸｯﾃｴ□ｲﾋﾋﾞｷ　( ﾟДﾟ;)ｿﾚﾊﾌﾗﾝｽｼｮｲﾝﾀﾞ

15歳でマクロンは自身が主演を務める学校劇の脚本を書き直したいと同級生の女子ローランスの母で演劇部の顧問をしていたブリジットの元を訪ねるようになります。

ローランスはマクロンのことを「何でも知っているクレイジーな少年がいる」と母ブリジットに紹介したと言います。

毎週金曜日に脚本を書き直すためにブリジットの元を訪ねるマクロン青年。

ブリジットは後に当時のことを振り返り、「彼は10代の子どもらしい話し方や行動をせず、大人と対等に接していた」「私は少しずつ彼の知性に魅了されていった」「私は自分が落ちていくのを感じた。彼もそうだった」と語るように二人の逢瀬は続きます。

マクロンの両親は当初、息子の恋をしている相手は同級生の少女ローランスだと考えていましたが、それが母親の方でしかも教師と知ると「息子が18歳(成人)になるまでどうか近づかないで欲しい」とブリジットに求めました。

しかしマクロン青年の抑えきれない想い。彼は想いの丈をブリジットに伝えますが、彼女は夫と子どもがいる身。
そして何よりも「教師と生徒」の許されざる禁断の愛…当然ですが断られてしまいます。

そして優秀で未来ある青年の想いを冷ますため、1995年に日本で言えば高校三年次にパリの名門アンリ四世校*への編入を勧められます。

マクロン青年は両親とブリジットからの勧めに編入を決意。
別れる時に彼は彼女にこう告げたと言います。

それから歳月が流れ、大学を卒業後にロスチャイルド系投資銀行を経て、フランス財務省の高級官僚(キャリア組)となっていたマクロンは、ブリジットを迎えに行きます。

彼女には3人の成人した子どもたちがいましたが、ブリジットは夫との離婚を決意。

マクロンは両親の反対を押し切って29歳の時に結婚、ブリジット53歳でした。

(/ω＼)ｴﾏﾆｭｴﾙﾌｼﾞﾝ…　(・_・;)ｿﾉﾈﾀﾜｶﾙﾋﾄｱﾗﾌｫｰｲｼﾞｮｳﾀﾞﾛ　

フランス人は皆、お母さんが大好きです。
世界で一番、お母さんを尊敬しています。
マザコンはフランス人にとって最高の褒め言葉*です。(偏見)

史上二番目の若さの36歳で経済大臣に任命され、39歳で大統領選に出馬。

2016年にマクロンは中道政党En Marche!アン・マルシュ！(前進！略称EM)を結党。

この25歳年上の教師を射止めたマクロンが大統領候補として挙がると「彼は俺たちの英雄だ、俺たちの夢をかなえてくれた」と熱烈な支持者たちを集めます。

(;・∀・)ﾌﾗﾝｽﾊｷｮｸﾀﾝﾅﾍﾝﾀｲｼｶｲﾅｲﾉｶ…(・_・;)ﾔﾒﾛｺｸｻｲﾓﾝﾀﾞｲﾆﾅﾙｿﾞ

2017年の大統領選挙の決戦投票を争った右派*ルペン候補は、前年の2016年6月23日にイギリスでEU離脱を問う国民投票が51.9％という僅差で可決されたことを受けてEUからフランスも離脱するべきであるとマクロン候補に真っ向から対立。

現政史上の最年少の39歳*で大統領となると公約に従い、右派・中道・左派を問わずに超党派で、更には新人の閣僚も積極的に起用して内閣を発足。

また選挙戦勝利の翌日に政党名をLa République En Marche!レ・ピュブリック　アン・マルシュ!(共和国前進！略称LREMまたはREM、LRM)へ改称。

フランスは1970年代になるまで女性の権利の獲得に先進国の中でも最も出遅れた国*でしたが、新時代の到来を期待させた船出でした。

*過去note記事参照

第一期マクロン・プレジデンシー

しかし任期満了に伴ってこの5年を振り返ると第1期マクロン政権は４つの危機に晒されてきました。
1つ目は公約の柱であったEUの結束では様々な嫌がらせをして引き留めようとしましたが、①BREXITを避けられなかった上に、自由化の推進では今一つ。

公約であった失業率低下は思う様に実現せず、移民に労働を奪われたり、非正規雇用やギグワーカーの増加。
更には2018年末にフランスで起きた②「黄色いベスト運動」を受けて就任時支持率(2017年5月)は66.1％から2年で23％まで急落します。

平均寿命の延びや少子化の進展によって、基礎年金の支給開始年齢を62歳から満額受給の67歳へ繰下げる年金制度改革が行われた2019年末で30％台へ。

しかしその一方でマクロン大統領は黄色いベスト運動後にリーダーシップの発揮の仕方を変えます。

それまでは前政権までと同じように政府が決めたことをトップダウンで国民に押し付ける形でしたがマクロンは市庁舎や議会を開放して全国民的対話集会を各地で行い、気候変動対策会議などを国民と膝を突き合わせて市議会議員・市長などが何をどう取り組んでいくのか実現可能性を含めた議論と対話を重んじ、フランス国民の大部分はこれを歓迎しました。

その後③コロナ禍によるロックダウンなどで40％前後を維持していましたが、④ロシアによるウクライナ侵攻目前の2022年1月時点で37％、侵攻後は停戦交渉などでやや持ち直したものの30％台を推移。

公務員削減、解雇規制緩和を含む労働法改正を断行するなどして社会構造の変化に対する国民の痛みを伴うマクロン大統領改革プレジデンシーは支持されずに、大部分が棚上げされてしまいました。

そして喉元過ぎれば熱さを忘れるのは何処の国も似ているようで、その後支持率は40％前後を推移してきました。

結果だけを観ればこの5年間のマクロン政権はフランスの典型的な保守型リーダーであったと評価されています。

この点は右派でも左派でもないと掲げ、どちらに投票しようか迷っていた60%の無派閥を取り込んだマクロン再選にとっての大きな障害となる可能性が燻っています。

外交ではトランプ政権下(2017-2021)でNATO解体をちらつかせるアメリカに対して、アメリカへの安全保障依存に警鐘とEUでの結束を呼びかけました。

また結束が必要な時にEU離脱を表明した英国に対しては強硬姿勢、ロシアのクリミア併合に対してロシア制裁にはアメリカと足並みをそろえるなど独自色を出しつつも、協調するところは協調してきました。

アジア外交では中国経済の存在感の大きさに期待する一方で警戒も怠らず、アジアの中華思想である中国と、ヨーロッパの中華思想のフランスという適度な距離感を保ち、日本に対してはフランス海軍空母シャルル・ド＝ゴールと海上自衛隊の共同訓練を行うなど米トランプ政権に依存しない「自由で開かれたインド太平洋」実現のための防衛協力を加速。

中東においては親イスラエルを支持し、パレスチナの国家承認(トランプ政権)に否定的な立場を取りました。

ロシア・ウクライナ問題の仲介役になるなど活躍を見せますが、結果的にはロシアによるウクライナ再侵攻を阻止することが出来ず、大量の移民がEUへ避難をしてきたことで移民に雇用を奪われる国民からの不満が再燃。

また脱炭素を掲げているフランス2030構想に対しても原発依存や原発のためのウランをロシアの裏庭であるカザフスタン・ウズベキスタンから調達している以上はロシアとの関係悪化はこれ以上は避けたい中で、国民はどのような選択と評価をするのかに注目が集まっています。

挑戦は道半ば、教育革命は国家を変える

マクロン氏は大統領となる直前、2016年末に出馬を見込んでいたタイミングで著書『革命』*(翻訳版は2018年4月)を出版しています。

その中の冒頭、「思想」の中で彼はこう述べています。

(; ･`д･´)ｺｸﾐﾝﾆﾎｳｼｯﾃｻｲｷﾝﾄﾞｺｶﾃﾞｷｲﾀｷｶﾞ…

この国家観は同じく少子化で社会環境が今後ますます厳しいものになると考えられる日本においても通じる価値観のように私には思えます。

そしてアメリカで選挙で選ばれた史上最年少43歳で大統領を国民から託されたジョン・F・ケネディ大統領の有名な就任演説を想起させます。

1961年、ケネディが大統領に就任した時代のアメリカは危機的な状況にありました。

米ソ冷戦の緊張、ベトナム戦争の長期化、そしてスプートニクショック(1957)によって科学技術でアメリカが世界一であるという自負が覆され、いつ空からソ連のミサイルが飛んでくるか。

アメリカにはそれを迎撃するだけの技術力がないことが証明されてしまった時代でした。ロケットを打ち上げようと何度も挑戦しながらも、打ち上げることができずにいたのです。

ヴァンガード計画、空軍から独立させたNASAを新設して研究と技術を結集してソ連に追いついた有人宇宙飛行のマーキュリー計画、そして不可能と言われていた人類初の有人月面着陸アポロ計画を実現。

アメリカがソ連に後れを取っていた状況からケネディ大統領の『Moon Speach*』の宣言通りわずか10年以内にこれを挽回したのは国の仕組み、経済の仕組み、そして教育の在り方を根本から見直した結果でした。
(消費者教育、確定拠出年金制度の確立、公的年金の削減…)

* We choose to go to the moon. We choose to go to the moon in this decade and do the other things, not because they are easy, but because they are hard, because that goal will serve to organize and measure the best of our energies and skills, because that challenge is one that we are willing to accept, one we are unwilling to postpone, and one which we intend to win, and the others, too.

社会のリソースを見直し、画一的な教育から脱却し、子どもの異才を発見してそれを伸ばすギフテッド教育へ大きく舵を切ったアメリカはその後、軍事面だけでなく経済面で名実ともに世界の覇権国家として君臨してきました。

マクロン大統領の再選が実現すればこうした1期目では実現しきれなかった改革に着手するものと期待されています。

また連続2期10年までとは言え再選回数の上限はなしのフランスにおいてマクロン大統領はまだ44歳。

この後、5年を空けてまた再登場することも年齢的には全く否定できない、長くフランスを率いる国家元首になる可能性があります。

出馬表明、実績と反省『フランス国民への手紙』

ウクライナ危機に際して大統領選への出馬表明をギリギリまで引っ張ったマクロン大統領は締め切りの3月4日18時を目前に控えた3月4日の朝刊で「フランス国民への手紙」と題して立候補を表明。

任期中に取り組んだ実績を挙げつつも「我々はすべてを達成したわけではない」として自己反省も行い、「国の独立性は経済力なしにはあり得ない」とし技術革新に投資を続け、継続可能なエネルギー、原子力、バッテリー、農業、デジタル、宇宙などの分野において、フランスを優位に置き他国への依存をなくすことが重要と、棚上げされている未着手の公約に取り組む意欲を表明しました。

またこうした基盤を構築したうえで機会を平等に与えられる社会実現のため、学校と教員の尊厳を回復させ給与を上げることや、要介護高齢者施設での虐待などのスキャンダルを受け、高齢者ができるだけ自宅で過ごせるようにし、また老人ホームを「人間的」にするための投資にも言及。

障害者の生きやすい社会、病気予防、地方の医者不足などの問題なども解決してゆく、などと記し「共に、この危機の時を、フランスと欧州の新しい時代への出発点に」と結んでいます。

https://ovninavi.com/macron_lettreauxfrancais/

今回の対抗馬は混戦の右派

ロイターの調査によるとマクロン大統領と事実上の一騎打ちは前回同様に極右のルペン候補(国民連合)となりそうです。

調査会社エラブ社が3月30日に実施した世論調査では1回目投票先はマクロン氏28%、ルペン氏21%、ゼムール氏10.5%。

決選投票でマクロン氏に投票すると答えたのは52.5%、ルペン氏47.5%と僅差になることが予想されています。

またジャック・シラク元大統領の弟子である共和党バレリー・ペクレス候補は自らを「英国のマーガレット・サッチャー元首相とドイツのアンゲラ・メルケル前首相を組み合わせたような人物であり、政治合意手腕に長け、改革者の気概を兼ね備えている」と表現。

しかしルペン候補にしてもペクレス候補にしても思想は微妙に違えど大きくは右派同士。マクロン大統領も右派的な政策を1期目で行ってきたこともあり、十分に差別化ができているのかといえば現状では難しいと言えそうです。

ルペン候補・ペクレス候補に共通して言えるのはフランス初の女性大統領誕生ですが、お互いに出馬していることで票が分散してしまい、現時点ではマクロン大統領に追い付けそうにありません。

一方、急進左派のジャンリュック・メランション候補(親露派)が3位に来ています。週32時間労働、年金支給開始を60歳に戻すなど民衆に受けの良い政策を掲げていますが、フランスはNATOやIMF(国際通貨基金)から離脱するべきであるという氏の主張は非難されてきました。

ウクライナ危機に際して移民政策など世間の注目する論点が変わり、1回目投票を目前に控え急激に支持を集めているとされています。
(左派の人は本当に話し方が巧い…)

フランス大統領選挙2022と第二期マクロン政権はどうなる？

同志社大学で比較政治、ヨーロッパ政治を専門としている吉田徹教授が2022年3月28日、日本記者クラブで行った展望についての解説動画があります。

2017年の大統領選挙で現職だったオランド大統領(左派)があまりの不人気だったために出馬できなかったことを例に取り上げ、2022年の大統領選挙は右派が総崩れ(ルペン・ゼムール競合により自滅)をする可能性を指摘しています。

危機下では現職大統領が強いというのは定説ですが、米国トランプ大統領はコロナ禍で敗戦しました。

またフランスでは2010年以降に賃金が年1.5%以上伸びておらず、物価上昇に対して賃金が追い付かない状況に対して有権者の不満が高まっている点やウクライナ危機に対する明日は我が身という危機感がどう選挙で反映されるのかに注目するべき点があり、こうした情勢において右派が支持されやすい下地はありそうな話ではあります。

吉田教授の講演の質疑応答の中で取り上げられたのは、極左・極右が支持されるのは日本と大きく異なり、フランスの伝統的政治(左派vs右派)に対して失望の時代が長く続いてしまったために自滅的に総崩れとなり、極左(メランション)・極右(ルペン)が生き残り、その中で中道寄りのマクロンが相対的に多くの支持者を獲得する構造になっていると指摘しています。

またこの構造はナポレオンの登場以来、左派右派の対立が激しくなると政治は統治不全に陥り、そのどちらでもない急進ラディカル中道派が歴史の中に呼び起され支持されるというのがフランス政治の伝統であるとまとめており、2017年のマクロン政権誕生の背景がフランスの歴史的帰結であることが説かれています。

【妄想】EUを本当の意味でまとめるEU大統領誕生は…

EUは大統領制ではないのですが便宜上、欧州理事会議長のことをEU大統領と呼ぶことがあります。
(EU加盟国の住民が投票できるわけではなく、EU議会で選出されるのだが)

ドイツを16年に渡ってけん引してきたアンゲラ・メルケル元首相(67)は一休みした後で何処へ向かうのでしょうか。

ここからは私の個人的な妄想というか、想像を期待を込めて書きたいと思います。

メルケル元首相は年齢的にはこのまま完全引退でもおかしくはないのですが、現在のEU大統領は第3代目となるベルギー元首相(任期2014-2019)のシャルル・ミシェル(2019年12月～2022年6月)です。

EU大統領の任期は2年6か月で1度限り再任が可能で、2009年にこの仕組みが出来た当初から振り返ると…

初代ヘルマン・ファン・ロンパウ(2009年12月-2014年11月)在職時62-67歳

第2代ドナルド・フランチシェク・トゥスク(2014年12月-2019年11月)在職時57-62歳

これまで2期続けることが多かったので、3代目のミシェル大統領も2期はよほどの事情がない限り続けるのではないかと思います。

となると任期は2022年6月～2024年12月まで。

ここでメルケル元首相がEU大統領として再登場する…のではないかというのが私の期待(妄想)です。

(初代)ベルギー元首相、(二代目)ポーランド元首相、(三代目)ベルギー元首相…

その国をまとめてきた実績があり、その国の政治への関与を無くすために政界を引退してもおかしくない年代のお歴々がEU大統領には就任してきました。(ミシェルEU大統領はかなり若いですが)

スイスが永世中立国としてEUに加盟していない中で、EUの中核はブリュッセルを有するベルギーです。

個人的にEUの結束力ってイマイチだと思うんですよね。
経済連合だとしても今やEU域内の裁判を始め、アメリカの合衆国制に倣う動きがある中ではという意味ですが。

それが故にBREXITだって起きてしまった面があると思います。
現在のEUは中途半端なのです。

経済連合であるのに経済格差だけで考えても南北格差問題(PIGS)も含め別々な国だからというのも然ることながら、EUという枠組みそのものに求心力の弱さを感じるのは、EUの中核がフランス・ドイツであるのにこの二国からEU大統領が登場していないというのが大きなネックになっているのではないでしょうか。

ミシェル現EU大統領が2期目を終える時、メルケル元首相は70歳。
ご本人と周りが望めばという話ですがトランプ元大統領だって現在75歳、バイデン大統領は現職で79歳です。

EU大統領として初の女性大統領が誕生するとすれば今のところ、ドイツの肝っ玉母ちゃんからEUの肝っ玉母ちゃんメルケルしか想像ができないのです。

仮に2025年1月～2029年12月までメルケルEU大統領が誕生すると2期(75歳)。

(・∀・)ﾒﾙｹﾙｼｶｶﾀﾝ

ここにフランス大統領を2期目(2022年5月-2027年4月)を終えて一息ついた頃のマクロン大統領(2030年1月なら53歳)が登場すればEUは経済だけでなく、環境や教育など様々な面で本当の意味での共同体となれるように思えるのです。

もちろんこれは私の妄想です。

国も民族も宗教も違うってのはそんな簡単な話じゃないし、なんでも独仏が中心になってやろうってのは反発もあるのかもしれない。

けれどウクライナ危機を始めEUが国を超えて本当の意味でまとまらなければロシアや中国の驚異に対して、アメリカの言いなりのままというのもヨーロッパとしては避けたいのではないでしょうか。

もちろん、メルケル元首相が政治ではなく35歳でベルリンの壁崩壊を目の当たりにした時までのように物理学者としての研究を再開するのも一つの可能性です。
人生100年時代、67歳のメルケル元首相にとってはまだ30年近く研究をしようと思えばできる時間が残されているとも言えるのです。

けれど、EUを本当の意味でまとめるって独仏しか想像が出来ないんですよね。個人的にはロシアを含んだEUを見てみたい気もするんだけど…。

(｀・ω・´)ﾐﾝﾅﾅｶﾖｸｼﾖｳﾖ