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裏声発声で密着を助ける「ベルヌーイ現象」

皆さん、こんにちは!歌声クリエイターのゆーま(U-ma)です♪

今回の記事は発声における物理現象について1つ書いてみましょう!

発声学は、とても意味のあるもので声を作り出す構造や現象を学べます。ですが反対に、発声学だけに囚われてしまい身動きが取れなくなる(迷宮入りしてしまう)シンガーも、特に日本では多いのが現状です。

ですので、今回の記事は特に「へ〜、そうなんだ」程度にとどめておいてもらって全く大丈夫です。

では、今回もいってみましょう!

声帯を伸ばして声が出る?


今まで、声帯の動きとして閉鎖や伸張についてお伝えしてきました。
ですが、もしあなたが「声帯を伸ばして声って出るの?声帯を閉めないと(密着させないと)出ないんじゃないの?」と思ったことがあるなら、今回の記事は有益なものになります。

答えは、その通りなんです。1対の声帯の縁が密着しないと声は出ません。

「じゃあ、伸ばしても声出ないじゃん!」
と思いますよね。そういう疑問を持つことがボイストレーニングでは大事です!何も考えなければ声に関する本当の知恵は身につきません。

では、説明します。

ベルヌーイの定理


いきなりですが、あなたはホテルのユニットバスでシャワーを浴びていて、仕切りのカーテンが体に引っ付いてきて「冷たっ!!」となったことはありませんか?
経験があるのではないでしょうか?私は経験があります。

この時に起こっている物理現象が「ベルヌーイ現象(の定理)」と言います。

簡潔に言うと、二つの物体の間に狭い空間があり、その間隙を強い風圧が通過すると物体同士が引き寄せられるのです。
このカーテンの例もそうです。体とカーテンとの間の狭い空間にシャワーの風圧が通過することでカーテンが体に引き寄せられて引っ付いてしまうということですね。

「2つの物体の間に強い風圧」このワードで何か閃きませんか?

そうです、声帯です。声帯構造はまさにこの条件を見事に満たしています。

かなり簡潔に説明すると、裏声の伸張力が脆弱な間は、ピンと張れない1対の声帯縁の隙間(声帯間隙)が広く開いてしまうので空気漏れが多くなります。しかし伸張力を適正に鍛えていくことで声帯がピンと張りだし、声帯間隙が徐々に狭くなります。
すると声帯間隙が完全に密着しなくとも、声帯同士が近く接近することで「ベルヌーイ現象」により自然と密着してしまうということが起こるのです。

大半のシンガーが裏声強化に失敗する


以上のことを知っておくだけで、日々のトレーニングが前進します。(特に裏声が脆弱な方)

大半のシンガーは、裏声が脆弱な現状を今すぐに打破するべく地声を添加してしまいます。要は、純粋な裏声ではなく閉鎖力を強烈に用いた裏声発声です。
これを行ってしまうと負荷が分散し、筋強化の効率が悪くなります。(場合によっては全く無意味なトレーニングとなることもあります)
大半のシンガーが裏声強化に失敗する原因は「空気漏れの多い脆弱な裏声を、すぐさま強く発声しようと地声を添加してしまう」からです。

しかし、今回の記事でお伝えしたいことは、
「現在、裏声が脆弱であっても地声を添加しない純粋な裏声発声をし、適正に負荷をかけることで強化できる。そして伸張力が増してくるとベルヌーイ現象により声帯はさらに密着しようとする」ということです。

このように長々と記事にしていますが、あなたが「なるほど!」と思えば思うほど、歌は上達します。遠回りを回避できるからです。
ボイストレーニングは、ただでさえ長期戦です。ゆっくりでも、絶対に成長の右肩上がりを止めてはいけません。

まとめ


①声は1対の声帯の縁が密着しないと出ない

②声帯は伸張の際に「ベルヌーイ現象」で密着しようとする

③大半のシンガーは裏声強化に失敗してしまう(純粋な裏声声量に満足できず地声を添加してしまうことで負荷がかからないため)


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