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八百屋の店先で少年野球を思い出す

次男が少年野球をやっていた時の話。
練習はいつも週末。土曜日と日曜日の朝8時から終わりは日没近くまで、長時間だ。

練習場所は、小学校のグラウンドや河川敷のグランド、畑のとなりにある広い空き地を整備したところなど、さまざまだった。

練習で使うボールやベースなどの道具は、当番制で持ち帰るのがきまりだった。

子どもが低学年の頃は、それらの道具の片づけは重さや大きさも大人の助けが必要なこともあり、監督、コーチ陣に加え、子どもを迎えに来た父母も率先して手伝っていた。

おかげで、私は日よけに使うタープテントの設置や収納は随分と手早くできるようになった。そのタープテントは10キロ以上あるのだが、一人で持ち、車のトランクに積み込む。

ベースも一枚一枚がとても重い。道具の中でも一番重かったのは、ボールだと記憶している。

専用の収納バッグに100球ぐらい入れて持ち運ぶ。重さは確か30キロ。
上げ下げするたびに声がでる。

ボールは毎回数えて収納する。1球でも足りないと全員で見つかるまで探す。

家に帰れば汚れた練習着やお弁当箱に水筒の洗い物、夕飯の準備が待っている。どの家の父母も早く帰りたい一心でボールを探す。

厄介なのは、となりが畑のグラウンドの日だ。バッターが遠くへ飛ばしたボールはたいてい畑の中で行方不明になっている。

そして、その畑の中に私たちがボールと見間違うあるものがよく植わっていた。

白くて大きなカブ。土でところどころ黒くなったカブ。丸い形は、畑の中でボールに見える。

何度、ぬか喜びしたかわからない。

「あったー!・・・と、おもったら、カブだった↴」

八百屋やスーパーで大きなカブを見ると、夕暮れせまるグランドでボールを必死になって探したあの時間を思い出す。


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