ぼくの取り扱い説明書
目を瞑って頭に銃口を突きつける。と言っても、勿論本物じゃない。親指を立て、人差し指と中指を伸ばした文字通り手製の銃。
「パァン」
効果音は口。ひそひそ声のトーンでしずかに、ゆっくり鳴らす。なんでそんなことをするのか?
「これまでの自分を○す為」
ネガティブな意味ではない。むしろ前向き。
4年前、とにかく自分のことを変えたくて仕方がなかった。このままじゃ仕事がない生活のまま変わらないと思ってたから。
・朝起きたらすぐ腕立て20回(夕方涼しくなってきたらジョギング)
・1日摂取カロリー1500キロまで
・読まないジャンルの本を数日かけてもいいから読む
運動、食生活、勉強。変わるかどうかわからないけど、とりあえずこの3つを生活に取り入れた。何もしないよりかはましだと思ったから。とにかく変わりたかった。おかげで当時と比べて20キロ近く痩せ、風邪をひきにくくなり、読書習慣が身についた。
動きにくかったから動くのが嫌だったし、理解できるものが少なかったから読書をしてなかった。やらなかったからできなかっただけ。やればできることばかり。何も総理大臣になれとか言ってないんだから。
どれも自分のせいだった。でも心のどこかで“何かのせい”にしたかったんだと思う。じゃないと、今できないことを認めることになるから。目を背けてた。
この頃、初めて「パァン」した。
特別なエピソードなんていらない。好きなものにとことんくらいついて、気持ちを大切にして、余計なことは言わずに言いたいことは伝える。売れたくて売れたくてたまらない単なる若者の独り言。
「自信がない?」
パァン
「やれるかどうかわからない?」
パァン
「本当はしたいけど、周りに何かry」
パァン
自信なんてなくて当たり前。今までに経験したことがないんだから。したいならしてみよう?周りに何を言われるかわからない?大丈夫。失敗しても成功しても責任なんてとってくれないから。
(あくまで例えだけど)寝ぐせのままでも、ボタンを掛け違えてても、ダサくても、見てほしい(聞いてほしい)人の前ではそのままでいたい。
だって、それが“ぼく”だから。
だらしないままでいるのとは訳が違う。つくってない自分でいると言う意味。変に真面目で、ウソはついてないけど長々喋っちゃって、1人で反省会をして。でもそれがぼく。だから相手にもできる範囲でいいからそのままでいてほしい。
普段、お母さんって言ってるならお母さんって言ってほしいし、手間がかかるなんて言わずにめんどくさーでいいし、布団でぬくぬくしてたら遅れちゃったーでいい。ぜんっぜん怒らないしむしろ嬉しい。
1日1個。
ぼくもそうしていくから1日1個、なにか赤裸々になろう。否定をしたり馬鹿にしたりなんかしない。いろんなことが受け止められるようにぼくも成長していく。
赤裸々な関係は、大人になればなるほど難しくなる。昔からの仲の人たちだけ、知ってくれてる人たちだけになってしまうと、新しく出会った仲良くなりたい人と仲良くなれなくなってしまう。それが大人だっていうなら、ぼくは子供のままでいい。大人の関係は大人のふりを続けられるほど簡単じゃないから。
漫画が大好き。
「きまぐれオレンジ⭐︎ロード」でヒロインにキュンキュンしたし、「ホーリーランド」を読んでストリートファイトをやってみようか?なんて喧嘩もロクにしたことないのに影響受けちゃったり、「線は、僕を描く」で水墨画に興味を持った。
ドラえもんとしんちゃんも大好き。
映画は全部見たし、毎年新作は映画館に見に行く。親子連れが多い中、1人で感動してグズグズ泣くし、言えるうちに大事な人に言葉を伝えようとなんの脈略もなく連絡しちゃうくらい心が動く。
歌謡曲もたくさん聞くし、写真集を買うくらい廃墟が好きだし、何もない日は喫茶店を梯子しながら読書をするし、大事な日の前には明日着る服を着る順番で用意しておくしなんなら香水買っちゃったし、歌ってる姿を録画しながら1人カラオケに行ったりする。
泣き虫で、声をかけたいけど断られたら悲しいなと思ってなかなか声をかけられないし、ほんとはもっとこうしたいと思っても抑えちゃうし、居たいけど相手の時間をとったら申し訳ないとか思うし、それで落ち込んだりもする。そんな自分でもいい。
「相手にも自分にもウソをつかない」
そのまま伝える。飾らない、カッコつけない、見栄を張らない。それでダサいと思われたらもうそれまで。そんな評価、事実を受け止める。飾ろうとしたら、カッコつけようとしたら、見栄を張ろうとしたら“パァン”。
好みや考え。この記事でぼくのことをちょっとだけでも知ってもらえたら嬉しいな。
最初にハマった歌手はORANGE RANGE
有野優樹(ありのひろき)
今日の執筆のお供は中華スープ
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