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【仕事とお金】お芝居をやりたかったけど、お金がなくてできなかった

お芝居はしたかったんです。でも、お金がないからできなかった。なんでお金がないとお芝居ができないのか?

舞台って稽古があるじゃないですか。稽古に関わるお金(交通費、お昼代諸々)はもちろん自腹。お客さんが呼べないぼくは、諸々考えると“気持ちだけ”ではどうにもできなかったんです。

お客さんが呼べないってことは、収入にならないってこと。遅かれ早かれお金がなくなる未来がわかっていたので、辞めるのは時間の問題になってしまうなと。

“お芝居を続けるためには、どうしたらいいのか”

これを常に考え続ける必要があった。

・前回「コンプレックスを武器に」

【働く事とお金】

「ならアルバイトすればいいじゃん!みんなそうしてんだし」

言ってることはわかる。稽古以外の時間はアルバイトで生計を立てつつお芝居をする人はいっぱいいるから。でも、それじゃダメだった。ぼくは多分、人よりもストレスを回復する時間が欲しいタイプ。

時給1000円のコンビニバイトをしたとして、10,000円稼ぐのに10時間。バイトはやりたくてやることじゃない。だからストレスのかかり具合が凄まじいんです。その(10時間分の)ストレスを回復するのに3000円くらい使ってしまう。すると実質時給はいくらになるか?(めんどくさいので計算はしない)

ぼくは、時給で働けば働くほど損をしてしまうタイプ。なので、時給じゃない働き方をするしかなかった。“能力を提示して”働く、表現のお仕事。

『でもお芝居、ナレーション、MC、何のお仕事もなかった。頭ではわかっているけどお仕事がない。』

しんどかった。バカみたいですが「働かないでお金をもらうにはどうしたら良いか?」を本気で考えて、宝くじ、競馬のやり方、現金つかみ取りをやっている場所はないか?などを調べまくりました。

小1時間ほど調べたところで「はぁ、何やってんだよ。こうしてる時間、コンビニで働いてた方が1000円で貰えてたじゃん」と謎の喪失感に。

「ストレスを回復する必要がないお仕事をしたい。そうすれば、回復するためのコスト(お金や時間)を払わずに済む」

表現のお仕事だ。やっぱりここに戻る。宝くじだの競馬だの言ってないで、少しでも“表現のお仕事に繋がるようなこと”をしなければいけない。結果、遠回りになってしまいましたけど、地道な営業が1番お仕事に繋がりました。つべこべ言わず、早く営業活動をしていれば‥。


【営業と同時にやっていた事】

一般公募のオーディションに応募すること。結果から言うと、ほとんどダメでした。いや。ほとんどというよりも、一個も決まらなかったんじゃないかな?負け惜しみみたいになってしまいますけど、今となっては決まらなくてよかったと思っています。なんでか?

「そのほとんどが、詐欺っぽかったから」

ナレーターオーディションを受けに行ったときは「告知の映像を20万くらいで買うでしょ。それに自分で声を当てる。そしたらナレーターになれますから」と言われたり、ドラマCDのオーディションを受けに行ったときには「出演作を買ってくださいね。最低1人○枚。○枚売れば元取れますから」と言われる始末。

女性の演者さんにも「何枚売れば利益になりますよ!よくないですか?」大真面目に言われた。演者に請求するのがおかしいとは思わないのか?と怒りを感じたと同時に「あぁ、自分はこんなことで悩まなくちゃいけないんだ。こんなことに悩むために頑張ってきたんじゃないのに」と情けなくなりました。

「プロからこんな悩みを聞いたことがない。こんなことをしてて、ぼくはプロになれるのか?」

変えなくちゃ、変えなくちゃ、変わらなくちゃ‥。

「でも、今すぐにお仕事が決まるわけじゃない。何をしたらいんだろう。‥そうだっ!プロの人たちはみんな、何かしら自分のコンテンツがある。自分のコンテンツを作ろう!」

noteとYouTube、それと配信アプリ。営業と同時に始めたもうひとつ(みっつ?)のこと。noteには声のお仕事について。YouTubeには今の実力を公開。配信アプリではフリートークを。文章と音声とみっつのコンテンツを作り始めました。

直接稼働をしなくても、何か収入に繋げることがしたかった。お芝居を続けたかったから。最初に収益になったのはnoteでした。配信アプリも収益になりましたが、あんまり面白くなかったのでやめちゃいましたね。

でも、noteはすごく楽しかった。最初は誰にも見られなくてしんどかったんですが、だんだん読んでいただけるようになって、独断でつけた値段(有料記事)が売れるようになってすごく新鮮で。

過程は次回詳しく書きますが、表現で最初に評価してもらえたのは、ナレーションでした。声優関係のオーディションは商業作品のため、繋がりがないと知られる機会がないんですが、ナレーションならフリーランスの自分でも、知られる機会はたくさんあった。

ツテで紹介して頂いたり、SNSで募集されている案件に応募したり、営業先から候補だしのご連絡を頂いたり。ナレーションで収入を獲得しつつ、それをスタミナにお芝居へ力を入れていこうと考えたんです。ナレーションは、確実にお仕事を取りに行けるようにする。

表現のお仕事をするのであれば、遅かれ早かれお金の問題にはぶつかります。最初のうちに解決するか、頼れるツテを作っておいた方が“絶対”に良いです。

「お金じゃない!芸をしっかり磨いていればいつか」

浪漫や意気込みも大事ですが、それだけでは食べていけません。ある程度は現実的に考えないと。現実があるから、浪漫を抱ける。

誰かのせいにしたり、誰かに幸せにしてもらおうと思ったりしないで、お仕事も幸せも自分で生み出せるようにしないといけない。じゃないと、いつまでたっても人のせいにしてしまうから。

もっと早く気づきたかったです。




ナレーター
ありのひろき

noteを通して書籍出版を夢に!(シリーズ記事)

少し変わったボイスサンプルを作ってみました!

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