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できる営業は声の調子(トナリティー)の使い分けが上手い

声に関する用語としてトナリティー (Tonality)はご存知でしょうか。
トナリティーは声の性質の1つと言えます。簡単にいうと「声色・声の調子」です。

トナリティー はコミュニケーションにおいて重要な要素です。
特に営業において重視される顧客とのコミュニケーションにおいては、最初契約が取れなくても、回数を重ねて次の発注に生きてくると言えます。それを可能にするのはあなたの声であり、意識的に使い分けるトナリティー なのです。

他者はあなたへの判断材料の一つとして「声」を理解し、その解釈は聞いた声の「感じ」に委ねられます。つまり、それがトナリティーなのです。

1.コミュニケーションとしての声  

①トナリティーとは

トナリティー(tonality)とは、一般的に声色・声の調子と言い換えることができます。それは日頃私たちが無意識に使い分けているものです。

例えば、美術館などのシーンでは、小さい声で低く、友達同士の間では大きく高い声で笑ったりと、自然と使い分けているのがトナリティーで言えます。  

 トナリティーはいくつかの要素からなっています。全て挙げると、

  • 音の高低

  • 喋る速さ

  • 音量

  • 音の高低の変化

  • リズミカルな発話

  • 全体的なテンポ

  • 声色自体の変化

をあげることができます。

そして、日本語特有のものとして、「拍」という(音楽の一拍、二拍とかの拍です)何も言わない要素があります。日本人は拍の長さは等しいものとして喋ります。

例えば、「さよなら」は「さ・よ・な・ら」と言いますが、さーよなーら(さ・・よ・な・・ら)とは言わないですよね。この拍も声と声の間隙にある音無き声といえ、トナリティーの1つと言って良いでしょう。

②トナリティーはなぜ重要なのか

というのも、対人コミュニケーションにおける印象形成において服装や姿勢などと同じように声が印象形成に大きな影響を与えることが言われているのです。

具体的には、悪い印象を与える行動は幸せそうな声で話されると印象が良くなり、良い印象を与える行動は悲しい声で語られると悪い印象になることがわかっています。

また様々なビジネス本は多く振る舞いに焦点を当てているものが多く、声については論じられているものが少ないです。なので我々はどのように振るまうかと言うことばかりに焦点が行きがちですが、声については意識していない場合が多いです。ましてや、意識しないとなかんずく身につくものではないのです。

しかしながら、実際振る舞いとそれに伴う声の印象が一致しないとそれは、全体として自分が望んだ印象ではなく、不自然な印象を与えることになってしまいます。

2.営業のパフォーマンスと声との関係

①営業と声の関係

営業力は様々な経営者に定義づけされていますがいくつかに縮約できます。

  1. 人間力 

  2. スキル 

  3. 知識 

  4. マネジメント力 

などで構成されている言えます。共通するのは、全て対人に関わるもので、コミュニケーションを媒介して行われると捉えることができます。

結局、コミュニケーションのツールとして声を捉えると、コミュニケーションの内容と同じくらい、発話の声にも注意を払うべきであることが理解されます。具体的に、どのようなトナリティーとどういった印象が結びついているのでしょうか。大きく次の通りと言えます。

トナリティーを意識して印象形成を戦略的に行うことは営業において武器になります。

上記から言えることとして、我々は他者の声(トナリティー)を感情的に理解するということです。他方で話す内容については論理的に理解します。全体的な印象形成においてどちらの要素が優越するのかは様々な議論がありますが、少なくとも、話す内容と声の印象が一致していれば声(トナリティー)が話す内容を下支えすることは言えます。

②営業における実践

映画「ウルフ・オブ・ストリート」の題材になった、実在の証券営業マンのジョーダン・ベルフォートは著書の中で「ストレートライン・システム」と言う営業手法を紹介しています。それは、トナリティーとボディーランゲージを駆使し、相手に信用をしてもらい、営業を成功させる手法です。

彼は著書の中で、声色としてのトナリティーについて29種類ほど識別できると書いています。実際はおそらく、グラデーションのようなイメージで声色に幅があったのではと推測します。

つまり、これまで繰り返してきたように、振る舞いと声(トナリティー)を組み合わせ、よりパフォーマティブに自分を演出するというのが「ストレートライン・システム」です。

トナリティーがなおさら重要なのは、ボディーランゲージと違い常に意識していないと、目に見えないため、すぐ元に戻ってしまうためです。

また、日本語においてはトナリティーに前述したように「拍」の要素があります。基本的に日本語では1つ1つの「拍」の長さは一緒なので、これが長くなると「拍」から「沈黙」に変わり、コミュニケーションに一種の緊張が生まれます。そして、その後に発話される言葉に重みが生まれます。また、逆に相手がその沈黙を埋めようと多く喋るかもしれません。

さいごに

 営業におけるトナリティーは非常に重要な要素と言えます。結局は、どれだけ商品知識や調整能力またマネジメント能力等あっても全てはコミュニケーションを媒介します。その上で、より自分のパフォーマンスを上げるためにはトナリティーに注意を払う必要があります。

 例えば、信用して欲しい時は低い声で、雑談の時は張りのある少し高い声でと、メリハリをつけて話すと低い声がより信用を高める作用を有し、意識的に営業先の相手の信用を勝ち取ることができます。これにはまさに声に出して練習するのが一番の近道です。

 しかし、声に出して練習するのが良いと言われても、具体的にどんな方法で声を出していいかいまいちわかりませんよね。間違った方法で練習してものどを痛める可能性があり悪影響ですので気をつけましょう。

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