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今年初めてのボイトレ

2022年、最初のボイトレを受けに行った。
今年も星野源さんの不思議からスタート
レッスン日には、出かける前に、必ず2時間ほど発声練習、歌を歌って、喉の調子を整えるようにしている。
毎日発声練習してきた割には、高音が出にくい、擦れる。

イマイチの感じが抜けないまま、ボイトレスタジオへ。
いつものように発声練習から。
やはり高音が掠れた。
トレーナーさんが、いつもなら声帯になんらかのトラブル?と言うのだが、今回は舌が気になったらしく、舌を大きく膨らませたり、舌を使いながら声を出す必要があると話してくれた。

具体的な使い方をしてみると、自分でしている練習よりキツい。
繰り返ししていたら、声が出るようになってきた。
習ったとおりにしていたつもりだったけど、やり方が甘かったみたい。

不思議をひと通り歌ってみた。
どうも声に力がない、裏声パートになってる箇所が多いと指摘された。やっぱり…裏声になりやすくなってる。

朝、声を出しながら、あまり好きじゃない歌い方をするミュージシャンと、自分の歌い方というか、声が似てることに気がついた。
具体的に言うと、泣きが入ったような歌い方。
そんな歌い方を、自分がしてたんだと思ったら、好きではないと言っていたことが恥ずかしくなった。
真っ直ぐに通る声、歌い方ができるようになりたい。

トレーナーさんが、私の歌う声を分析して話してくれた。
地声は強い、強すぎるくらい出る。
コントロールして弱目の地声にして歌うといいと言ってくれたので、やって見たけれど、どういうわけかできない。
じゃあ、エーの発声で歌ってみてと言われやってみたら、「それ、その声」と言われた。

これは、地声で話してる時の感覚だと気づく。
まだ地声でしっかり話していないんだと気がついた。
ひとりでいたら、誰とも話すことなどない、それがいかに歌うことにマイナスかを思い知らされた。
逆に言えば、毎日地声で話していたら、こんなに苦労しないで歌えるんだろうなぁとも。
コロナ禍がこんなところにまで影響するとは・・・

「エー」で一曲歌ったあと、元々の歌詞で歌ってみたら、なんと、ほぼ地声で歌えるようになっていた。
無理なく、地声で話すときと同じ強さで。
この力加減で歌うと、とても楽なことに気がついた。
地声で歌うことを意識して声を出すと、いつも決まって力んだ強すぎる地声になるか、そうでなければ息漏れして裏声で歌ってしまっていた。

この感覚を忘れたくない、と強く思う。
どんな風に歌えばいいか、どこがおかしいかなどの指摘を録音していて、次回のレッスンまで、それを聞き直しながら練習しているのだが、体感までは残せない。
喉のどのあたりをどうするか、声の出す力加減、舌の使い方などを身体で記憶できたらどんなにいいだろう。
練習しないと忘れるし、練習してもレッスンの時に「そう、そこ」「そう、その感じ」と言ってもらったときの体感、感覚をそっくり記憶することはできない。
トレーナーさんには、「何度も繰り返し練習して、身体に覚えさせるしかないですね」と言われた。

トレーナーさんがいともたやすく見せてくれる、舌の動き、声の出し方、横隔膜を膨らませたり狭めたりする動作は、繰り返し繰り返し練習して身につけたものなのだ。それをできるようになりたければ、練習するしかない。
今まで、ついつい言ってしまっていた、難しいという言葉を、これからはできるだけ言うのをやめることにした。
難しいのは確かだけれど、これを言うのは逃げでしかないこと、それを聞くトレーナーさんも嫌だろうなと気付いたからだった。
もし、私が逆の立場だったら、本当にやる気があるんだろうか、ちょっと嫌な気分になるだろう。
どうせやるなら前向きにいきたい。

気がついたら、もう終わりの時間になっていた。
こんなに集中したのは、初めてだったかも。

一つ課題をクリアすると、次はこれと、一曲に結構な時間をかけてきた。
一瞬、もうこの曲無理かも、クリアを諦めて、新しい曲に取り組んだ方がいいかも、と思った時期もあった。
でも、今は、そうして一つ一つを丁寧に取り組んいることが楽しくて仕方がない。

レッスンが終わり、帰り支度をしていたとき、トレーなーさんが、私のことをディープと称した。
みんながみんな、細かなところにまで拘ってレッスンを受けているわけではない。それなりに歌えればいい、一通り歌ったら次にいくという方は結構いるので、生徒さんに合わせたレッスンをしている。
蘭さんみたいな人は、実はそんなにいない。
職人気質なんですねと言われた。
職人と言われて、「ああ、なるほど、そうかもしれない」と思った。
こちらに来る20年前まで、30年以上書道に取り組んできた。ゴールのない世界。これでいいということがない世界だ。
苦しいけど楽しいのが、楽じゃないのは当たり前の世界に、長年、身を置いていれば、そういう感覚は自然に身に付く。
何かに取り組むということは、そういうことだ。

一昨年、昨年と、家族のことや、自分の体調、声の調子など色々あって、何度も中断せざるを得な買ったけれど、今年、2022年はコンスタントにボイトレを続けられたらと思う。
身体は、心が充実、満足してこそ、元気で健康でいられる。

さぁ、今日も発声練習から始めよう。

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