安くはない、うん安くはない・・・というか高い、高い！

モノの価値感や金銭感覚は人それぞれであるため、この価格でも安いと感じる人もいるにはいるだろう。

しかし、PSVR2はVR愛好家にだけではなく、一般に広く受け入れられる必要がある。PSVR2がゲーム機である以上、普及しないことには肝心のゲームが出てこないからだ。

まだまだ市場が小さいVRは、ゲームが潤沢に出ているという状況にはなっていない。特に採算が強く求められる大手ゲーム会社ほどVRゲーム市場を避ける傾向がある。

一人のVRファンとしては、PSVR2にはVR市場を盛り上げてもらいたい。ここでは、なかなか厳しいVR市場の現状を踏まえつつ、価格に負けないPSVR2の魅力を伝えたい。

VR機器は普及できる価格が望ましい

VRはまだまだ普及をさせて、市場を広げなければならない状況だ。広く普及させることを考えれば、74,980円はかなりの高額という印象だ。

円安のこのご時世、海外ではこのくらいの価格は普通なだろうか？と、海外のニュースを漁ってもみたが、やはり高いと書かれている。

国内でも海外でもPS5本体よりも高いのだ。普及を考えたとき、周辺機器としてはどうしたって高いと受け止めざるえない。

VR普及の鍵はPSVR2が握っている

価格が足を引っ張りそうであるものの、それでもVRのさらなる普及の鍵はPSVR2が握ってる。

VR機器としてPSVR2よりさらに高額なPCは、Steam調査結果のグラフを見ると、ここ数年VRユーザーの拡大は頭打ちになっている。この先、普及が大きく進むようなゲームの発売予定もない。

低価格と手軽さで1,700万台を売り上げたQuestシリーズも曲がり角を迎えている。2万円超の大幅値上げにより新規販売が大きく減少した。さらに、Meta社がVR関連事業の不振を追及され、CEOのザッカーバーグがごめんなさいする事態だ。

VRを取り巻く状況を踏まえれば、VRの輝かしい未来のためには、ここは何が何でもPSVR2に頑張ってもらいたい。

そこで、ここからは高い価格に負けないPSVR2の魅力をアピールしたい。

PSVR2の魅力「HDR有機EL」

現在のVRヘッドマウントディスプレイは液晶を採用したものが主流になっている。液晶は明るいところと暗いところの明暗の差であるコントラストが低い欠点がある。

VRではこの欠点が顕著に現れやすく、暗い場所なのに明るい、色が白けて薄いといった不満に繋がっている。

PSVR2は有機ELを採用しているためコントラストが極めて高い。VRにおいては暗い場所がちゃんと暗いだけでなく、立体感が強調されVRの世界の実在感を高めてくれる効果がある。

そのため、本当に目の前に人がいるように感じやすく、エッチなVRには有機ELということは、一部のユーザーのなかでは定説となっている。

さらに、PSVR2では高輝度レンジを扱うHDRを、VRでは初めてハードとソフトの両面から実装している。解像度のように数字には現れにくい性能ではあるが、PSVR2のHDR有機ELはVRにより深い没入感をもたらすのである。

PSVR2の魅力「大作ゲーム」

PSVR2では現在判明しているだけで、Horizon Call of the Mountain、バイオハザード ヴィレッジ、バイオハザード RE:4、Firewall Ultraなど大作というべきゲームの発売が複数予定されている。これは他のVRプラットフォームにはない特徴である。

これまでに大手ゲーム会社が発売したVRゲームはほぼすべて遊んできた。大手ゲーム会社が本気で制作するVRゲームは本当に素晴らしい体験をもたらしてくれる。

それは、VRの中で起こったことが本当の出来事だったかのように思える体験である。大手ゲーム会社の新作VRゲームを遊べることは、PSVR2の魅力として強く推したい。

それでも駄目なら値下げに期待だ

初代PSVRは53,978円で発売され、現在では27,478円まで値下げされている。同じようにPSVR2も時間とともに値下げされていくことが予想される。

VRに74,980円は出せないと思うなら、ゆっくり値下げを待つのも手である。

そして、数年先でもいいから思い出してほしい。PSVR2というきっと素晴らしい体験ができるVRゲーム機が発売されていることを。