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君のラスト見たい

「どうか自分のことを労わってね。」
そう言って彼はSABONのハンドクリームをくれた。
何でもない日のプレゼント。
店員さんにオススメを聞きながら一生懸命選んでくれた、その気持ちや時間が愛おしい。
きっと小さな頃は、お母さんのことを喜ばせようと頑張ってきた人なのだろう。
可愛らしい人。
私は貴方に出会えたことが一生で一番の幸せ。



東村アキコ先生の『かくかくしかじか』を読んだ。
東村先生が漫画家になるまでのお話。
その中で出てくる「先生」は、傍若無人で天上天下唯我独尊。しかし、誰よりも生徒思いで一生懸命、愛情溢れる人だ。
自分の事よりも相手の事を思える人って中々いない。
「先生」の真っ直ぐな生き様に感動した。
と同時に、日頃から大切な人に愛を伝えないといけないなって思った。
時は戻らない。悔やんでも、言葉にしなければ気持ちは伝わらない。「あぁ、遅かった。」なんて凄く凄く悲しいから。

私には持病がある。
今のところ予後は良好。でも次再発したら予後不良になるかもしれない。
貴方のラストを見るのは叶わないかもしれないけど、
最期まで一緒にいたい。
そして、離れて暮らす今だからこそ伝えたい。
「貴方に出会えて良かった。」「貴方は私の宝物。」「こんな私の傍にいてくれてありがとう。」「大好き。」
絶対と思っていたものが揺らぐ。その時に後悔が無いように。

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