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行け行けJRA!日本の、いや世界中のギャンブルを裏で牛耳る存在になれ!

日本経済新聞に、JRA(日本中央競馬会)のシステムがすごいって記事が載っていた。

ちょこっとサイト作成をかじっている程度の編集長前田には、理解できないことも多い。そもそもWordPressをいじっている程度では、基幹システムとかもう無理。ITって怖い。

衝撃は、その規模。

2022年時点のネット投票会員数は約600万人に上る。22年の売得金約3兆2000億円のうち85%、約2兆8000億円を電話・インターネット経由の販売が占めるまでになった。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC167FC0W4A110C2000000/

1年間で2兆8000億円をさばき、実に総売上の85%。怖い怖い怖い。

かく言う前田も、相当初期からネット投票のお世話になっている。下の表は、日経の記事に記載されている略年表。ファミコンを使った電話投票があるってのは知っていたけど、実際に導入したのはPCのモデムからPAT方式で購入ができるようになったとき。専用の銀行口座を開設したり審査があったりと、開始までに手続きがめっちゃかかった思い出がある。だいたい1996年頃だろうか。

引用元:日経クロステック

ネット投票の広まりは
「じわじわ」
という表現が正しいだろうか。
2000年頃は、友人が前田の自宅に集まってグリーンチャンネル(中央競馬のレースが全部流れる有料チャンネル)を視聴し、PATで馬券を購入する
家WINS
みたいなイベントをやったりして、過渡期特有の楽しさがあったと思う。

PAT導入前、1990年代の前田の競馬スタイルは

1.金曜日(大きなレースは木曜日) 夕方に、夕刊紙で出馬表を入手。
2.土曜日 WINS難波に行って、条件戦と日曜日の重賞を購入。2,3レース観戦して帰宅。
3.日曜日 グリーンチャンネルか地上波で観戦。
4.月曜日 仕事・学校帰りに週刊競馬ブックを購入して復習と予習。
5.火曜日 仕事帰りにWINSに寄って当たり馬券の払い戻し。
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のルーティン。完全に競馬を中心にした生活。仕事も馬券を買うためにがんばってたよね。

こんなにリソースかけてたら、もちろん離れるときはガッツリ離れる。週刊ひがしおおさかを開始して、土日をラグビーに注ぐようになると徐々に疎遠に。2012年頃からはダービーと有馬記念くらいしか買ってないし、記憶もあやふや。
名前は覚えていても、レースを見たこと無かったりして、まあそれじゃ面白くもないし勝てないし、より買わなくなる。

そんな僕を、競馬に引き戻してくれたのは奇しくも新型コロナ禍だ。
ラグビーも仕事もないけど、競馬だけはやっている。無観客だろうが、レースはグリーンチャンネルで見られるし、馬券も当たり前のようにネットで買える。実際、他のエンターテインメントが続々と売上を落とすなか、リアルが必要なかった競馬などの公営ギャンブルとゲームだけが事業的には絶好調だった。らしい。

経済産業省より引用

何この一人勝ちグラフ(笑)
勝者にはやっかみがつきものだ。口の悪い人は「焼け太り」なんて表現もする。実際、特殊環境下で成長した産業は、その後にゆり戻しがくる。ゲームや動画配信サービスは早くも事業規模見直しのフェーズに入っているものも多い。

が、地方競馬では2023年も過去最高を更新した。

驚くべきは、行動制限緩和の影響を受けて2022年に売り上げを落としていた高知競馬も2年ぶりに最高額を更新したことだ。

売り上げ976億円。廃場寸前まで行った2008年は38億8100万円というから、25倍(笑)
ハルウララとか、懐かしいよなあ。

コロナ禍で、競馬ファンの購入スタイルは大きく変わった。競馬を楽しむためのリソースが極限までスリムになっているので、離脱も最小限。
オグリキャップの登場で売り上げは増えたが、構造は1950年代のままだった1990年だとは全く違う。
ブームが去って転がり落ちるように売り上げを落としていったあの頃とは、頑健さが違う印象だ。

2000年代前半、全国の公営ギャンブルは次々に潰れていった。バブルの頃までの放漫経営のツケと言えばそうなんだけど、世界的なIT投資の時期とバブル崩壊による資金不足が重なった姿は、日本社会の縮図でもあった。
日本社会のピークを経験したバブル世代と違い、僕たちロスジェネ世代にとって、社会とはゆっくりと衰退するもの。
そんなマインドで育った僕らには、まさか公営ギャンブルがまた盛り上がる日が来るなんて、夢のような日々でもある。

そして今、スポーツベッティングの波がそこまで来ている。JRAが持つ信頼性の高い統一システムを公営ギャンブルだけでなく、あらゆるベッティングに提供していけば、1つのアカウントでさまざまな賭けに参加できる未来が来るかもしれない。
朝倉未来の次のパンチは右?左?
なんてベッティングも成立する、高速で堅牢なシステムも可能なのかもしれない。

世界最大の胴元である日本中央競馬会さんには、どんどん設備投資してもらって全ギャンブルの基幹システムを安く主催者に提供し、果ては海外展開で世界の公営ギャンブルを裏で操ってほしいな!

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