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「ヒカルの碁」ほったゆみ・小畑健

今日はほったゆみ・小畑健「ヒカルの碁」です。
このシリーズ、初のジャンプ漫画。

説明不要でしょう。囲碁をテーマにした異色の作品にも関わらず、当時の少年少女を夢中にした特異な存在。
ハッキリ言いましょう。僕も読むまで懐疑的だった。囲碁の漫画ですよ。面白いと思いすか?
いや、囲碁が面白くないとかじゃなくね、ものすごくマニアックで長い歴史を持つ競技をストレートに書いて面白くなりませんよね。書き手ががんじがらめになっちゃうから。
ラグビー漫画が軒並み不発で終わってるのは、みんなラグビーが持ってる何かを忠実に再現しようとするからです。

その点、ヒカルの碁はすごい。囲碁のルールや定石、棋譜などは一切登場しない。囲碁にまつわる事柄や人間関係を主題にして丁寧に描いています。
院生、コミ、棋院、天元、布石、本因坊など、囲碁では当たり前の知識を主人公「ヒカル」とともに読者も学んでいきます。
そして物語に厚みを与えるのは、ヒカルの師匠であり友人である平安時代の天才棋士「藤原佐為」。霊としてヒカルに憑き、囲碁の素晴らしさを伝えてくれます。

囲碁ならではの、心理戦の描写も秀逸。画力も抜群。大人気作品は「ヒカルの碁に憧れて」と言った多くの棋士を生みました。
だいたい30代前後の人は囲碁のルール知ってるんだよね。すげえよ。

ヒカルの碁 1

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