おはようございます。3月に入り暖かくなってきました。
昨晩、弊社の若手・ホッケー梶間くんと話していたら
「そろそろ野球の季節ですね」
としみじみと。
野球のオフって12月〜1月だけじゃないかよ
と思わんでもないですが、私も阪神ファンの端くれ。デイリースポーツの虎LINEアカウントをフォローしたり、CSのキャンプ中継をチラ見したり。テンションが上がるのもわからんでもありません。

ホッケー梶間(山口県出身)くんはジャイアンツファンなので、シーズン中はよく事務所で阪神巨人戦が行われているのですが、たびたびジェネレーションギャップを感じます。26歳と48歳なわけですから当たり前ですが。

僕は1970年代後半からタイガースを見るようになり、中学校1年でタイガースが日本一。その後暗黒時代に入って、大学1年生(一浪)のときに亀山新庄ブームで2位。2003年に星野監督で優勝したときはもう独立して仕事していました。
僕らくらいの年のタイガースファンはみんな言うと思いますが、多感な時期に暗黒時代を経験したので今のタイガースには全く不満はありません。優勝争いってすごいじゃん。

20代の、しかもジャイアンツ大好き(本当に大好き)なホッケー梶間くんはもちろん僕が子どもの頃のスーパースターなんて知りません。
一番好きな選手は阿部慎之助だっていうから
「阿部のお父さんと掛布は習志野高校でクリーンアップ組んでたんだぜ」
と言っても
「カケフさんって・・・？」
とピンとこない様子。
僕たちが夢中になった、掛布と江川の真っ向勝負のことももちろん知りません。8連続三振とか、3打席連続ホームランとかもちろん知りません。
江川卓のことも「解説の人」という感覚なのですから。

そんな江川と掛布が先日、Youtubeで対談しています。

タイトルに「神回」と付けるセンスはこの際おいといて、確かに僕が知る限り初めて当事者が語った空白の1日(厳密にはその少し前)までの半生記。自身のことをあまり話さなかったイメージのある江川が、少しの自慢話と恥じらいを込めて当時を振り返ります。

これも有名な話ですが、同い年である江川と掛布は現役時代から個人的に仲がよく、この動画シリーズでもそれが出ています。
誰にも忖度しなくていい、個人が発信するメディアの登場が彼らをうきうきさせるとしたらYoutubeの登場は何より僕たちオールド野球ファンを幸せにしてくれると確信します。

少し前、3年くらい前までは野球のYouTuberといえば見る側ではなくする側目線のものが主流でした。もっとも有名なのはトクサンTVでしょうか。

今やすっかり「独立リーグチームの運営をするYoutuber」として有名になってしまいましたが、野球Youtubeチャンネルの草分けとしてTVメディアが決して取り上げないネタで人気を得たチャンネル。
たまに有名プロ野球選手が登場するものの、基本は用具紹介や技術解説たまに取材。地に足がついた動画づくりが印象的です。

Youtubeらしい動画で指示を集めてきたトクサンTVに対し、昨今のプロ野球OBが解説するチャンネルは
・TV番組の制作会社がつくっている
・プレーよりも昔話
・取材なし
という特徴があります。どちらかというと制作会社が主導で企画し、低コスト(有名人がひとりで語ることが前提)でどこまで稼げるかを目指しているよう。低予算であればあるほど暴露系に寄っているイメージで、もちろん話の裏とりなどはしていないでしょう。余裕のある精神状態で見ることができれば、現状を楽しむことができるのではないでしょうか。

今後、OBが配信するYoutubeではおそらく暴露されたOBが反論する動画を上げたり、グループがなんとなくできてコラボし合ったりという、バラエティ系でも見られるプロレス的構図が展開されると僕は見ています。
こんな↓感じのね。

もちろん先述した江川卓氏のチャンネルなどは、日本プロ野球史上トップクラスのネームバリューからコラボも充実。いきなり松坂大輔と「大谷ってどうよ」って話をするのですから、往年の野球少年たちにとっては感動もんです。

Youtbe全体でもチャンネルが飽和し「バズれば勝ち」といった単純な話ではない、投資とのバランスが重要なステージに突入しつつあります。
TVのプロ野球解説者が繰り広げる席取りゲームとは違った、野球をより楽しむことができる新しいコンテンツを作ることができるのか。
競技人口が激減する野球界において、知恵と工夫で新しい時代を切り開くことができるのか。とても楽しみにしています。