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「週刊SPA!」さんに取材いただきました。

 6/6発売の「週刊SPA!」(扶桑社)6/13日号の特集、「進化する令和の『緊縛アート』」で取材を受け、記事にしていただきました。
 編集者の中野E児様も、自ら緊縛やSMを嗜まれるとのことで、終始和やかな雰囲気で取材が進みました。
 ここでは文字数の関係で雑誌には載らなかった、取材内容を補足します。

縛りは何の「手段」?

 「私が縛りを始めた理由」の記事でも触れましたが、私はSMがしたくて縛りをやっている訳ではありません。
 それよりも、縛られた人の身体の美しさ、その造形性に惹かれて縛りの活動を行っています。
 通常のSMであれば、縛りは責める為の手段。
 それに対して、私の縛りは制作の為の手段であり、それ自体が目的でもあります。

縛りプロセスの魅力

 縛り自体が目的とすれば、そのプロセスにはどんな魅力があるのでしょうか?
私は縄の「緊張と弛緩」にあると考えています。
 縄をギューっと締め上げて身体に緊張を与え、縄を解いて弛緩する。そのプロセスを繰り返している間に、眠りに落ちてしまうモデルさんも多いです。
 その縄を介した2人の間のコミュニケーションが、縛りのプロセスの魅力だと思っています。


AIで生成した縛り画像の例

AIとリアルの違い

 私の制作では最近、画像生成AIも活用しています。
 使い方としては、AIに縛りのプロンプトを入れて画像を生成し、その画像を元にして絵を描き起こします。
 それが出来るなら、もはやリアルなモデルを縛る必要はないのでは?と聞かれましたが、AIとリアルではそれぞれの魅力が異なります。

 AIの魅力は「予期せぬ物」を吐き出してくる面白さです。
 なかなか思い通りの画像を生成出来るプロンプトを探すのは難しいですし、現実ではあり得ない形の、不自然な縛りもAIは生成してきます。
 しかしそれを逆手に取って、リアルの縛りに応用できる新しいヒントをAIから得ることもあり、それがAIを使った制作の魅力です。

 リアルの縛りの魅力は、縛りのプロセスの間にある、コミュニケーションです。
 私は特定のパートナーさんを縛っている訳ではありませんので、ほとんどの受け手さんは初対面ですので、お互いに緊張した状態で縛りがスタートして、段々打ち解けて行き、お互いに馴染んだ頃にセッションが終わる。
 そんな行きずりの時間を2人で過ごした空気感。それを再現出来るような作品制作を、リアルの縛りでは目指しています。


リアルの縛りの楽しみは、受け手とのコミュニケーション

「縛り」というより「結い」

 こうしたことを取材でお話しして行く中で、編集者の中野さんからは「若宮さんの活動は『縛り』というより『結い』なんですね。」と言葉をいただき、確かにそれは腑に落ちるフレーズだなと思いました。
 「現代責め絵師」を自称していますが、「結いの絵師」に変えた方が良いかもしれませんね。

メディアのプロの仕事に感嘆

 紙媒体のメディアから取材を受けるのは初めてでしたが、企画から1ヶ月程で取材、編集、発売へと持って行く週刊誌の編集者の手腕は、素直に凄いなと思いました。
 きっと、いつでも記事に出来るネタを、アンテナを張って探し続けているのでしょうね。
 最後に、記事で取り上げていただいた週刊SPA!編集部の皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。

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