VRS(ワクチン接種記録システム)への効率的な登録方法案(前編)

こんな記事がありました

ワクチンが供給されないのがVRS(ワクチン接種記録システム)の登録が追いついてないため、国に摂取状況を伝えることが出来ずに市長が怒っているということです。決められたルールに従ってなくて怒るというのはどうかと思いますが、VRSへの登録が効率的に出来てないという側面もありますのでどうすれば効率的に出来るのかをちょっと検討してみました。

そもそもの背景

2020年年末まで

ワクチンの摂取方法については昨年から検討されており、2020/10/23に初めて厚生労働省から連絡が出ています。

ワクチン(予防接種)は予防接種法により自治体が主体になり接種を行いその管理についても自治体にて行っています。管理については予防接種台帳に記載し、誰がいつどのワクチンを打ったか記録されています
※ちなみにこの予防接種台帳もマイナンバーで管理されており、マイナンバーカードが有れば接種記録を見れるようです。

当初は新型コロナワクチンの接種も自治体主体で行い、接種記録も自治体で持っている予防接種台帳に自治体が記録するだけでいいという運用を想定されていたようです。
そのため、個人を特定するユニークコード(接種券番号)は自治体単位で作成し、接種券に記載されている記録支援用のバーコードも自治体が使いやすいように作ってねと通達を出しています。
また、今回の接種に係る費用については国で負担しますが接種を行ったかのエビデンスとして予診票に接種券のシールを貼って提出してください、という運用にされています。その際に請求データ作成支援用に接種券にOCRラインを記載してくださいという通達を出しています。

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当初はワクチンに対しての期待もそれほどなかったので、それほど急いで行う必要はないと判断されていたようです。

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河野太郎行政改革担当大臣が新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣に任命!!

2021/1/18に河野太郎氏が新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣に任命されました。河野太郎氏は各自治体で管理されている接種状況を国全体で一元管理し、ワクチン接種をスムーズに行うためにVRSを構築されました。
これによりワクチン接種状況をリアルタイムで確認することが出来、また引っ越しなどで他の自治体に移動しても情報連携がスムーズに出来るようになっています。
当時はまだワクチンに対してそれほど期待感がなかったのに、いずれは必要になるということで早々に動かれたのは先見の明があったかと思います。

VRSへの登録方法

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ここからが現在問題となっているところです。ワクチンの接種記録をVRSに登録するには市町村コードや接種券番号、ワクチンのロット番号等が必要になります。詳しくはこちらの情報が必要になります。

VRSへの登録は以下2つを想定されています。
・自治体が管理しているワクチン接種システムから接種状況をCSVで出力しVRSへ登録
・VRS登録用のタブレットを利用し、OCRラインを読み取りVRSに登録

このタブレットを利用してOCRラインを読み取るのが現在不評で今回のニュースのもとになったものになります。
なぜOCRラインをタブレットで読み取るようになったかを考えると、すでに接種券のフォーマットが自治体向けに連絡され、新たにVRS用のQRコードなどが追加出来なかったために、各自治体共通のOCRラインで読み取ることになったと推測されます。

後付のシステムでこちらは仕方がないかと思いますが、次の記事でどうやったら効率的に登録出来るかを検討したいと思います。