業務改善の基礎事例(笑)

どうもお久しぶりです。かわっちです。
転職してからRPAとはチョット遠ざかっていますが、改善ということでイロイロやっています。改善の手段としてRPAやITツールを使うのは非常に良いことですが、その前に業務を見直し、最適な手法を取るということが重要と思っています。
ということで皆さんお待ちかね(?)の業務フローを活用しながら業務改善(笑)の事例を書きます。
ちなみに20時間かかる業務を0時間にした事例です。

まずは業務改善のフレームワーク

業務改善を行う際にはECRSのフレームワークを活用します。
ECRSとは
Eliminate(排除)
Combine(結合と分離)
Rearrange(入替えと代替)
Simplify(簡素化)

の英語の頭文字を選択したものです。
詳しくはこちらをご覧ください

とは言っても完全に覚える必要はありません。私も偉そうに人に説明するときに4つの方法がある、えっと。。(Google先生で検索)..…
てなぐあいに名前すら覚えていません。
重要なのはしっかりとこちらの内容を自分の考えに組み入れるということと他の人に理解を求めるときにこの考えで説明できるかです。

登場人物と改善対象業務

前置きが長くなりましたがここからが事例の説明です。
弊社は顧客の事務作業をアウトソースしてもらうBPO企業です。

■登場人物

【弊社】
私:業務改善担当
Aさん:現場担当
【顧客】
Bさん:業務担当
Cさん:Bさんの上司。業務責任者

■改善対象業務

BさんからAさんに社宅に入居している人の同居人の情報が必要になった。
理由は社宅で防災訓練を行うために入居しているリストを作成したいということ。最新のデータが必要なので入居者 200世帯の同居者をヒアリングしろとのこと。

ここからが改善までの流れ

ここからは会話形式で説明します

Aさん:200世帯全員にヒアリングしろということですが、1件づつ電話するのは大変なので同居人を記載するアンケートをExcelで作成してメールで送ろうと思うのですが、これってRPAで簡単に出来ないですかね?
私:面白いからチョット業務フローを作成してみよう。
手作業でやった場合の工数も考えると1件あたり5分、200世帯で約20時間か

業務フロー(全て手作業)

Aさん:一番無駄な箇所はこの居住者からのメールを確認し管理表に転機する集計部分ですね。ここの作業を人からRPAに入れ替え(Rearrange)で自動化すればもっと減りそうですね。

業務フロー(集計作業をRPAで実施)

私:その視点は正しい。ここがボトルネックだよね。
けど、これで1件あたりの工数は減るけどRPAの作成するのに工数もかかるんだよ。で、実際に動かすと本当に動くかどうかの運用も気になるのであまり手作業と変わりなくなるよ。
Bさん:それじゃ手作業でやったほうがいいんですかね?
私:いや、最初からExcel申請書を使ってやるというところから考え直そう。
Excelに書いてもらうから、集計作業が出てくるんだよ。
Microsoft365を導入しているんだからForms使えば、申請と集計が統合(Combine)されるよ。これなら人の作業の手間が1工程だけになりシンプル(Simplify)になり効率的にできるよ

業務フロー(Formsで集計)

Bさん:Forms知りませんでした・・・世の中にはいろいろ便利な機能があるんですね。
では、早速Formsの作成に。。。
私:チョット待って!
そもそもこの作業って本当に必要なの?世帯主の情報はあるので、同居人の情報って本当に必要か疑問に思う。この作業いらないか(排除(Eliminate)できるか)直接業務責任者のCさんに聞いてみよう。

Cさん: 同居人までの情報はいらないよ。世帯主の情報だけで十分
私、Bさん: ・・・・・・
  終
制作・著作
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最後に

このECRSは改善の考えに非常に使えます。
ただ、この考えを軸にというか、目的を定めて効果的に業務を行うというのが最も重要かと思います。
私は改善をするときにはECRSをどこに組み入れるかというよりも後付で、まずは考えて改善のストーリーを作成する。そのストーリーを読み返したときにECRSがどこに当てはまるか、他にECRSが組み込めるかを考えるようにしてみてはいかがでしょうか。