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一般職、総合職の区分は時代遅れだけど、単純な統合はとても危険

一般職、総合職の職制や、職種転換については、まさにその時代にキャリアを模索していた自分にとっては、とてもとても大きなテーマです。

ただ、最近職制自体がない会社も多かったり、職制があったとしても採用時点で総合職での男女比率は一定程度意識する会社が増えてきているのではないでしょうか。(さすがに、一般職男性比率を高めようという流れはないでしょうが。)

こういった流れの中、職制について語ること自体がもうすでに時代遅れなのかもしれないと思う一方で、職制の統合方法については目が離せません。それは十分に吟味したものでなければ、統合前の職種による待遇差を未来永劫引き継ぐことになりかねないからです。

具体的には、総合職のテーブルの下位に一般職のテーブルを単純にくっつけるような方法では、過去一般職として入社してしまったがために、この先何年勤続して昇級を重ねても、新卒3年目の総合職のテーブルにたどり着けない!なんてことになるのです。

職制がある場合、職種転換という特別なタイミングで、大義名分を持って飛び級的な昇格を行うことで、たまたま一般職で入社したという過去にとらわれずに短期間で適正なポジションへキャッチアップできる道が残されていたのですが、職制がなくなるとこういった飛び級が非常にハードルの高いものになってしまうこと想定されます。結果として、統合が不平等の固定化につながってしまうのです。

世の中のプレッシャーから職制を廃止することはなんら問題はないのですが、見せかけだけ取り繕って上辺だけ整えるような対応で済ませてしまうと、実質的な女性活用から遠のいてしまいます。
各ジョブグレードの昇級カーブをきちんと考慮して、このようなことがないような運営をしていかなければ、女性活用の道は開かれないのです。
さて、おじさんたちにそれができるでしょうか。

ここで声を上げるのが、長い間職制の壁に悩まされ、職種転換も経験した自分たち世代なのかなと思っています。
もしかしたら、これが私たち世代に残された最後のお役目なのかもしれません。

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