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ナイル川の上流は、青かった


なんだかんだで1週間程いたカイロを後にし列車で一気にアスワンまで行く事に。

意外と立派な駅。

エジプト国鉄、理由はよく分からないし本当かどうかも分からないがネットによるとどうも外国人にはチケットを売ってくれない、らしい。なぜ?

その理由とオンラインでも買えないのもあってスタッフにチップを渡して代わりに買って来てもらった。
(貧乏バックパッカーなのに良くないぞ!)

人。
人が多い。


チケットに書いてあるプラットホームの番号がアラビア数字+駅構内に英語の案内が全くない事もありチケットはあるがどこに自分の乗る列車が来るかもわからない。

その辺にいる人に声を掛けるがもちろん英語は通じない。しかしここでエジプトの良いところ?なのか?

外国人が現地の人とこうやって話してると珍しがってまた人が来る、そしてそれを見にまた人が来る。
人だかりが出来るのに時間は掛からない。

そして状況を理解した人がデカい声で叫び出す。「おい!誰か英語話せるやついるか!」と。
そうするとどこからともなくやってくる。

このシステムwwにエジプト滞在中に何度もお世話になっている。

そして英語が話せる人がやって来て私が乗る列車の車両まで連れて行ってくれた。
彼はアスワンの銀行員でカイロに出張に来てたらしい。

エジプトは個人的に貧富の格差が激しいと感じる瞬間が多かった、この出来事もそう。
一般的に位の高い仕事をしてる人や比較的良い身なりをしてる人は英語が話せる。それ以外は皆無。本当に簡単なことも通じない。

だから何か困った事があったらスーツを着てる人(あまりいないが)に声を掛ける、そうすると人柄もまともだし英語が通じる。

エジプトのマスカット?は美味しい。

無事に列車に乗り込み駅までの道のりで見つけたマスカット。まさかこれを最後に次の日の夕方まで何も食にありつけないとは知る由もなかった。。

定刻から遅れて(もうなんとも思わない)出発。

朝日で目が覚めた。


この時点でまだ朝の5時。出発から既に8時間。
地図を見る限りまだ半分にすら到達してない。

決して快適とは言えない列車内。
長距離移動には慣れているし体力にも自信がある方だがこのカイロ→アスワン間の移動は今までの経験の中でもきつい移動の一つになった。

アスワン、着。


結局17時間掛かった。人生最長記録。
(これを超える20時間の移動をトルコでするのはまだこれからの話)

エジプトの南部に位置しているアスワン。エジプト国内の中でもさらに暑い地域。しかも今は一年でも1番暑い時期。40度を超えるのは当たり前。
しかもこの時、ちょうど熱波がアスワンに直撃していた。そのせいもあってなんと46度。意味わからない。

46°Cの世界。

駅から外に出た瞬間思わず「は?え?暑すぎ?!」と声が出た。普通に生きていてこの気温を感じることはなかなかないだろう。

暑いと言うか、全身にドライヤーを当てられている感覚に近い。深呼吸でもしたら肺がおかしくなりそう。

犬も暑いよね。


美しい


同じナイル川でもカイロから見るのとアスワンから見るのとでまた全く違く見える。

ナイル川の上流に位置している為水も透き通って青い。

アスワンでの宿。

これをドミトリーと言うのかはわからない。
アスワンで最安値、私はどんな所でもなれるので基本的にその地域最安値のホステルに泊まる。

意外と居心地良く、何よりもオーナーがすごく面倒見の良い人だったのでアスワン滞在中は色々とお世話になった。

日中出歩こうとでもすると現地の人にお前は馬鹿か?こんな暑い時間帯に外に出るやつなんかいないぞ!と言われる。ごもっとも。

夕方になってから(それでもまだ40°C近くある)外に出る事に。

アスワンに来た理由は2つある。そのうちの一つ目がこれ、''ナイルメーター''


ナイル川は毎年一度氾濫を起こす。当時の人はこれを使ってナイル川の水位を計測して氾濫が起こる時期を正確に予測していた。本当に古代エジプト人の発想には毎回驚く。

ナイルメーター

エジプト国内にいくつかあるナイルメーターの中でも有名なのがここアスワンのエレファンティネ島にあるもの。
これを見る為にアスワンに来た私もなかなか狂っている気がする。。

エレファンティネ島から見た市内の景色


ナイル川の中洲に位置する形にあるエレファンティネ島。ここも時間がゆっくりと流れている気がする。

ナイル川に沈んでいく夕日


明日は早朝に出発してアスワンに来たもう一つの理由、アブ・シンベルへ行きます。

続く

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