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何かを見つけたい季節。

私にとって“趣味”は空っぽになる時間。

私の趣味は完全にインドア派で没頭型のちまちました連続的な作業を積み重ねていくような手作業。

同じことを繰り返す作業は何も考えることなく
頭の中に無造作に点滅する単語が、汁物の上に散らした青のりの如く不規則に浮かびゆらめくだけの、ただそこに在るだけの存在にさせてくれる。

そこに有りはするけれど“無”の状態にさせてくれる。

なので日常生活において“趣味の時間”=“心の休息”

そんな私ですが
最近は秋が近づいてきているせいか趣味もほどほどに手につかず
絶賛「読書の秋」だ。

文章の海に溺れながら、文字の迷路に迷いながら、
私は必死に何かを探している。

現状で悩んでいる物事を解決してくれそおな言葉。
不安を取り除いてくれるような言葉。
未来を生きやすくしてくれそおな言葉。
自分の思想を裏付けてくれるような言葉。
固定概念をぶっ壊してくれそおな言葉。

顔も知らない会ったこともない人(作家さん)が作り上げた文の世界の中で
今私は必死にそんなようなものを探している。

心の中でモヤモヤしている言葉にならない何かを言い表し形にできそうな表現がないものかと、
自分が知りうる語彙を捻り出し“趣味”の時とは正反対の頭の使い方をして
一日をやり過ごしている。


一昨年は“厄年”というやつで
本当に実在した“厄”というやつに心も体も参ってしまって、
そこから引きずってきた残影に時々肩をたたかれる。

ネガティブ思考を追い出すために膨大な文章を無理やり網膜に写して
現実とはまったく違う世界に脳内を連れ去ってやる。

自己誘拐。



そんな秋の曲がり角。

曲がった先では食パンくわえた文字とぶつかって
ときめくものがきっとあるに違いない。



…お粗末様。


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