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ミニサイトの成否を決める「テーマ設定」

「プログラミング知識とか皆無だから」
「文章下手くそだし」
「専門分野も特になく・・・」

ミニサイト作りに興味はあれど、着手に躊躇している人たちの声です。

これについては断言しましょう。上記3つはどれも、ミニサイト作りの必須要件ではありません(特にプログラミング知識)。
じゃあ何が必須要件なのか。ミニサイト作りにおいて重要なものは何なのか。私はこう考えます。

ミニサイトの成否の7割は「テーマ設定で決まる」

そんな話をすると今度は「自分はアイディアマンじゃないから・・・」とやはり暗い顔つきになる方もいますが、心配は不要です。決して先天的な才能を必要とするクリエイティブな作業と言うわけではないのですから。

「アイデアを生み出す」というより「転がっているネタを拾う」というほうが近いでしょう。
ゼロから創造するわけではないので、「気づくか気づかないか」「興味を持てるかどうか」「一歩踏み込んで考えられるかどうか」が大事です。これは“視点”あるいは“習慣”の問題です。才能と異なり、視点や習慣は割と簡単に身に付きますし、誰でも意識的に変えることができます。

ここで次の課題が浮上します。

ネタはどうやって拾ったらいいのか?
そもそもネタはどこに落ちているのか?

答えは簡単です。
至る所に、そして四六時中落ちているんです。

ひとつ事例をあげたいと思います。

私の70代の母は、腎臓病を患ってから骨粗しょう症が進み、脊椎の変形・圧迫骨折により歩行が困難になってきました。外出機会が減れば、身体だけでなく心の老化も進みます。背骨に負担をかけず自由に外出する方法として検討したのが「電動シニアカート」でした。

新車か中古車か?購入かレンタルか?
どのメーカーのものがいい?
導入を決めた後は「?」の連続です。

・周りに実際に使ったことある知人がいない
・実物もごくたまに見かける程度
・購入価格は30万円前後と結構する
・介護認定とれれば安くレンタルも可能
・ネット上で実際に体験した人の口コミ数が少ない

自分が利用するならともかく、高齢で身体も不自由な親が使うもの。事故防止のためにも慎重な判断が求められます。そして情報収集過程で気付きました。

「利用者視点での情報がネット上で不足している」

購入者(4~50代の子供)と実際の利用者(70代以降の高齢者)が異なるという事情もあるのでしょう。普段参考にしているAmazonのカスタマーレビューも「気にってもらえたようです」的な間接的感想が多くを占めていました。

中古販売や介護レンタルのお店などが上質な解説サイトを作っていて参考になりますが、個人的には「実際に利用する側の人が実体験をベースにした情報サイト」も欲しいわけです。

「せっかく色々調べたんだ、私が作ろう!」

そう思い、昨年末から電動シニアカートに関するサイトを作り始めています。自分自身そして親の体験を軸に、他の方の利用レポート記事なども紹介し、電動シニアカートを購入検討している人が、より多くの人の詳細な体験談に容易に短時間でアクセスできる場を提供できたらと考えています。

+ + +

何か購入が必要なもの、利用したいサービスがあってネットで情報収集すれど、なかなか「ここだけ見れば必要な情報は全部まとまっている」というサイトに出会えないことってあると思います。

海外の島にダイビングに行こうとしたら、日本人あまり出かけていないらしく、ガイドブックもない。インターネットで調べても日本語の情報が極端に不足していて、旅行計画たてるだけで一苦労したなんてこともあるでしょう。

人それぞれ、好きな食べ物があります。ベスト10くらいまであげてみてください。例えば自分、イカの塩辛が好きなんです。きっと他にも「塩辛だけあればご飯何杯でもいける」「塩辛は片っ端から食べ比べしてる」という人がいるはず。さあ、どうでしょう。「塩辛ファンのための専門情報サイト」があったら面白いと思いません?イカ以外にも全国各地に様々な塩辛がありますし、加える調味料も様々。自作だって楽しいものです。

先ほど「電動シニアカートの実体験がネット上に少ないのは購入者と利用者が同一ではないからかもしれない」と書きましたが、「知りたいニーズはそこそこあるのに情報やクチコミが少ない」分野は他にもたくさんあるはずです。たとえば「主な利用層が高齢者」「都市部より地方でニーズがある」「一度しか購入・利用機会がないものやサービス」など。

・面倒だったことは「ネタ」になる
・「誰かに教えたい!」と思ったことは「ネタ」になる
・何かに新たに挑戦することは「ネタ」になる
・比較検討したことは「ネタ」になる
・見慣れないものがたくさんある場所には「ネタ」がある

おそらく日常生活の中で誰もが、無数の美味しい「ネタ」とすれ違い、そして深堀したら光るダイヤの原石のような「ネタ」の上を踏み越えているんです。

「これテーマにミニサイトを作ったら面白いかも」

そんな視点を頭の片隅に軽く置いてみると、周囲のありふれた風景が、今までとは違う色彩を帯びて目に飛び込んでくるはずです。

「何かネタになるようなこと、先週なかったっけ?」

暇な時にちょっと考えてみてください。
そして次に何かひらめきがあったら、忘れずメモしておきましょう。

●ミニサイトをつくって儲ける法(日本実業出版社)





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