わだだわ

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ポッドキャスト番組「そんない雑貨店」特別版【キニナル観光No.7 真夏の江ノ島編】 audiobook.jpで好評販売中!レギュラー番組は毎週水曜日に配信中。

マガジン

  • Podcastの裏側

    ポッドキャスト番組「そんない雑貨店」制作の裏側を集めたマガジンです。 収録時のこぼれ話や番組内で話しきれなかったことなどを語っています。

  • 小説の本棚

    執筆した小説を並べています。

最近の記事

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ボーイソプラノ

1 十国峠から見た富士だけは 「じゃあ次、瀬下」  別に誰でもいいような調子で、国語の老教師が指名した。その証拠に、教師の目は生徒の方など見ていない。彼の目がなぞっているのは教卓の上に置かれた出席簿だけだ。  高校の教師を何十年も続けていればそうなるのかも知れない。よほど荒れた学校にでも赴任しない限り、教師の目から見れば近頃はどの生徒もおとなしく、厄介ごとを嫌い、みんな等しく同じに見える。だからよほど偏らない限り、どの生徒にあてようとたいした違いはないはずだった。 ——だ

    • Podcastの裏側〜収録機材編2〜

       以前、『収録機材編』を書いてから2年が過ぎまして、いろいろと更新したり変更したりしたものですから、今回はそのあたりをご紹介しようと思います。  まずいちばん大きな変更点は、オーディオインターフェースです。  これまではbehringerのU-PHORIA UM2を使っていましたが、これがZOOMのUAC-232に変わりました。  ZOOMというと通話アプリと混同されてしまうのですが、こちらは様々な音響機器——特にプロ用録音機材——を製造販売している日本のメーカーです。

      • あなたは生きて(音声版)

        購入後に全編(50:34)を視聴することができます。

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        • 『葬送のフリーレン』第25話 炎と光の演出解説

           後半?に入っても揺るぎなく面白い『葬送のフリーレン』  今回は第25話の演出解説をしてみたいと思います。  今回の演出、キーワードは「炎と光」です。  まずアバン後、複製体のいる部屋の前室でフリーレンたちが作戦会議をしています。そこへ現れる瀕死のドゥンストさん。「ゼンゼさんの複製体」からの攻撃を受けて大量出血しています。  彼がロウソクが灯されている場所(ニッチ)の近くに手をつくと、血のりがべったりと付きます。このときのロウソクをよく覚えておいてください。  ドゥンストさ

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        ボーイソプラノ

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        • Podcastの裏側
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        記事

          執筆のためのキーボードセッティング

           世の中、様々な仕事があって、その仕事に応じた様々な道具があります。  たとえば大工さんの墨壺。素人にはまったくなじみのない道具だけれど、プロにとっては必須のもの。そして必須であればあるほど、それを使う本人が自分用にチューニングを施していたりするものです。  僕がメインパーソナリティを務めるポッドキャスト番組『そんない雑貨店』でもおなじみ、陶芸家の酒井紫羊さんの工房を訪れたときにも、「1日何時間も握ってるから」と絵付け用の筆に練り消しを巻いて、ご自分の手にぴったりフィットする

          執筆のためのキーボードセッティング

          酒井さんに教わる(教わらない)陶芸体験

          購入後に全編(01:24:59)を視聴することができます。

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          酒井さんに教わる(教わらない)陶芸体験

          酒井さんに教わる(教わらない)陶芸体験

          酒井さんと行く(行かない)岐阜観光

          購入後に全編(01:17:48)を視聴することができます。

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          酒井さんと行く(行かない)岐阜観光

          酒井さんと行く(行かない)岐阜観光

          『葬送のフリーレン』演出解説〜音響面から〜

           毎週毎週、すばらしいクオリティでお送りくださるアニメ『葬送のフリーレン』、第10話も安定の高品質でした。  今回は本編の音響面の一部を解説してみたいと思います。筆者はポッドキャストの制作をしているとはいえ素人なので、不十分なところがありましたらご容赦ください。  さて、出来るだけ事前情報を入れずにアニメや映画を観るようにしている——だってT2冒頭のシーンなんて、事前情報なしの方がいいに決まってるじゃないですか——ため原作未読、スタッフも知らずに観始めたわけですが、やはりス

          『葬送のフリーレン』演出解説〜音響面から〜

          国立天文台・星と宇宙の日2023

          購入後に全編(01:46:50)を視聴することができます。

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          国立天文台・星と宇宙の日2023

          国立天文台・星と宇宙の日2023

          『葬送のフリーレン』放送開始

           原作未読、事前情報一切なしでお送りする、『葬送のフリーレン』初回解説。  第1話を観た限りでのネタバレあります。  2023年10月期のアニメが始まりました。今期も凄い数のアニメが放送されていますが、その中でもいち早く話題になっているのが、『葬送のフリーレン』です。  そもそも初回が2時間スペシャル、しかも金曜ロードショー枠で放送って、何ーポッターですか。  初回拡大放送が大々的に実施されるようになったのは、おそらく2011年初頭に放送された『魔法少女まどか☆マギカ』の

          『葬送のフリーレン』放送開始

          「無職転生II」のオープニング演出を考える

           だいぶお話も進んでまいりました『無職転生II』  本編のお話の方は相変わらず焼きもしきながらおもしろく続いています。今回は本編ではなく、オープニングの映像演出について解説してみたいと思います。  ただし、僕は原作もコミカライズもまったく読んでいませんので、ぜんぜん違うところがあったらあしからず。だってストーリー展開を純粋に楽しみたいじゃん。  さて、1期と違い固定OPがついた『無職転生II』ですが、第1話からではありません。固定OPがついたのは第5話からでした。これは物語

          「無職転生II」のオープニング演出を考える

          「天国大魔境」第6話演出解説

           今期も、本当に豊作ですなあ……。  どの作品が「覇権」だ「優勝」だと喧しいですが、どれもこれも素晴らしくて、もはや見る時間が足りないくらいですよ。  ええ、アニメの話です。  そんな中、今回どうしても触れておかなければならないのが『天国大魔境』の第6話。  第1話からむちゃくちゃなおもしろさでひきつけられたわけですが、第6話はまた一段とおもしろい。そんなわけで第6話の演出解説をしてみたいと思います。  ちなみに原作未読、この先の展開もまったくわかりません。  まだ観て

          「天国大魔境」第6話演出解説

          『お兄ちゃんはおしまい』

           また、やべぇアニメが始まってしまった。  2022年秋期は『ぼっち・ざ・ろっく』がその演技、作画、演出等で人気を博したが、2023年は新年早々とんでもないものが生まれてしまった。 『お兄ちゃんはおしまい』である。  もう、タイトルからしヤバそう。別の意味で。  いわゆる「大きなお友だち」向けのアニメにはそんなに興味がないので、「これはパスかなー」などと思っておったのですが、僕がパーソナリティを務めているポッドキャスト番組『そんない雑貨店』で今期おすすめアニメの話をしな

          『お兄ちゃんはおしまい』

          あなたは生きて

          一  いまからする話が、本当にあったことなのかどうか、僕には確信がない。  それどころか、僕が自分を僕と呼んでいいものかどうか、それすらわからない。なぜなら僕には乳房があり、男性器のあるべきところには女性器があり、月のものもちゃんとある。つまり、僕の身体は間違いなく女性のものだ。  性同一性障害だとみなすのは簡単だろうが、それでは僕の持っている記憶と辻褄が合わない。僕はこうなる前、つまり女性の身体になる前には間違いなく男だったし、男として生活していた。もっとも、その記憶の方

          あなたは生きて

          小説「ハンス 〜存在しなかったAIストーリー〜」あとがき

           人の手で、人に近く、それでも人とは違う知性を生み出したい。  それは古くからの人類の願望のようで、古代呪術の時代、泥や藁でできた人形に念を込めて動かそうとしたことに、その起源を求められるかも知れません。  それは神のまねごとをしようとした、というよりも、その願望が先にあってそれが神話に反映されたとみるべきでしょう。  フランケンシュタイン博士の健闘もむなしく、そしてもちろん古代の呪術師たちの奮闘もむなしく、どうやら生物学的手法でも祈祷的手法でも知性の創造はむずかしいと明ら

          小説「ハンス 〜存在しなかったAIストーリー〜」あとがき

          ハンス 〜存在しなかったAIストーリー〜

          一 人類の随伴者 「他にご用件はございませんか、奥さま」  ティーカップをベッドトレイに置いて、端整な顔立ちの青年はいった。年齢は二十代後半くらいだろうか。シミひとつ無い真っ白なスラックスにこれまた白いサマーセーターを着て、髪は清潔感あふれるクルーカットに刈り上げている。 「いいえ、けっこうよ。ありがとう」  介護用ベッドで上半身を起こしたまま、奥さまと呼ばれた女性は会釈してこたえた。 「ただ奥さまはやめてちょうだい。なんだか自分が年寄りになったような気がするわ」  女性

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          割引あり

          ハンス 〜存在しなかったAIストーリー〜