スタートアップって何だ? 起業の4つの形

こんにちは、いつもTwitter見てくれている人はありがとうございます。

国内のベンチャーキャピタルでインターンとして働いています上出といいます。

今回は「起業」という言葉の持つ揺らぎに関して、少し自分の中で整理してみました。そんなに長い内容ではないですが、読んでみて欲しいです。

1.初めに
「何でそもそも起業という言葉を分ける必要があるの?」そういう疑問もあるかと思います。その理由としては私個人として、起業の形によって適切な資金調達の方法が変わると思っているからです。
「とりあえずベンチャーキャピタル」とか「信用のない学生なので、カードローンで資金繰りをする」とか、そういう視野狭窄に陥らずに、自分のビジネスモデルを理解した上で、適切な資金調達手法を選んで欲しいと思います。

2.起業の4つの形
私見ですが、世界のビジネスモデルの大半は以下の4つに分類されると思います。


a.スタートアップ
b.積み上げビジネス(スモールビジネス)
c.クライアントビジネス
d.NPO型

a.スタートアップ(画像左参照)
スタートアップモデルの事業は、多くの場合は「Jカーブ事業」と同一視されます。プロダクト開発やマーケティングに費用がかかり、黒字化までのタイムスパンが長いことが特徴です。
メディアやSNS、クラウドサービスのようなものがこのカテゴリに分類されます。特徴としては、WEB上で作動するサービス、プロダクトが多く、固定費の増加がユーザー数の増加よりも極端に緩やかであることがあげられます。
エンジェル投資家と呼ばれる方々や、ベンチャーキャピタルが出資をするジャンルであり、また政策金融公庫などからの創業融資も十分に期待できます。反面、一般的な銀行からの借り入れは事業規模次第では若干難しい傾向にあります。

b.積み上げビジネス(画像中央参照)
積み上げビジネスは、一般的に店舗を持つ事業が多いです。例えば飲食チェーンや学習塾などがこのカテゴリに属します。
大きな特徴としては、ユーザー数の増加と固定費の増加が近しい角度を取り、スタートアップビジネスよりもスケールメリットが得られにくいことが特徴です。
公庫などからの創業融資や、自己資本でのスタートが向いています。反面、ベンチャーキャピタルがこのジャンルの企業に投資をすることはあまり多くないと言えるでしょう。エンジェル投資家さんはその方の特性によります。

c.クライアントビジネス(画像左参照)
クライアントビジネスは、一般的にtoBの受託企業を指します。コンサルティングファームや、SEO業者、さらにはフリーランスのエンジニアなどもこのカテゴリに入ると言っても良いでしょう。
多くの場合クライアントビジネスはスケールさせるメリットが薄く、また収益化も早いため、外部からの大型資金調達をすることは極めて稀です。

d.NPO型
NPO型のビジネス(ビジネスと呼ぶことに抵抗のある方も一定数おられますが、ここでは便宜上ビジネスと呼称します)は一般的にお金を支払う人とサービスの受益者が異なります。NPOの資金源に関しては、売り上げ、寄付、借り入れ、補助金などがあります。
NPOで起業を検討されている方は、日本ファンドレイジング協会の講習がおススメです。(筆者も受講しました)

3.おわりに
いかがでしたでしょうか?今回は事業規模とキャッシュフローの観点から、「起業」という言葉を4つに分解してみました。
もちろん、スタートアップモデルの全てのビジネスがベンチャーキャピタルからの調達に向いているわけではありませんし、NPOでも十分にユーザーからの売上を立てているところは存在します。これは、1つの極めてシンプルな類型化のやり方だと思って欲しいです。
コメントは @curry_investor にて随時お待ちしております!!



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