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🌸桜で思い出すこと

満開の桜を見ると、毎年思い出すことがある。
大好きなおばさんのことだ。
子供の頃から、とても可愛がってくれた。私が大人になってからも、いつも優しくしてくれた。困ったことや悩みもいつも真剣に話を聞いてくれた。
大好きなおばさんは、1年以上つらい闘病生活を過ごした後、亡くなった。最後になった桜🌸の季節。
お見舞いに行った時、おばさんが桜🌸がみたいわと言った。
おばさんは、車椅子で外に出られる状態ではなかった。
ベッドのまま、移動することも無理だった。
せめて窓際に、ベッドを変えてもらえたらとも思ったが・・だった。
私は、せめて桜🌸を感じて欲しいと思い、桜のレターセット、桜のノート、桜のハンカチをお見舞いに持っていった。
おばさんは喜んでくれたが・・。
ベッドの枕元のテーブルに、桜🌸が花瓶に生けられていた。看護師さんが、持って来てくれて生けてくれたとのこと。看護師さんの優しさに、涙が出た。おばさんのために、願いを叶えてくれた。おばさんが最後に桜を見たのは、花瓶に生けた桜だった。
入院する前の年、桜の季節に、一緒にデパートへ出かけた。お寿司を食べて、パンケーキを食べたのがおばさんと出かけた最後になった。そのデパートももう閉店した。
 桜には、他の思い出もある。卒業式、入社式、新入社員の時、腹話術師としてプロデビューした公園など。
でも、いつも桜を見ると真っ先におばさんのことを思い出す。満開の桜を見ながら、心の中で、私はおばさんと話をした。
来年も再来年も楽しく過ごせるようにするね。大きな夢は、今だに叶えられないけど一歩一歩前に向かって進むね。









いただいたサポートはあいぼうさん(腹話術人形)たちの修理代などに使いたいと思います。